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病棟で役立つ
せん妄の予防と対応
筆頭著者 川上 忠孝 (著)
文光堂
電子版ISBN
電子版発売日 2022年5月9日
ページ数 136
判型 A5
印刷版ISBN 978-4-8306-3627-1
印刷版発行年月 2019年2月
書籍・雑誌概要
せん妄は総合病院の入院患者の2~3割に認められ,高齢者では4割に発症するといわれている.精神科医のいない病院では病棟医がせん妄のプロフェッショナルになるしかない.本書では精神科医のいない病院の病棟医,内科医向けに,せん妄の定義・対処法・予防法について,ケーススタディを交え解説.著者の施設での認知症・せん妄サポートチーム(DST)の取り組みにも触れ,読み物としても楽しめる実践的な内容となっている.
目次
1章 せん妄とはどのようなものか?
1 せん妄の定義
2 せん妄の症状:幻覚・妄想との関係
1 意識清明度
2 意識変容
3 せん妄を引き起こす要因
1 直接因子
2 背景因子
3 誘発因子
4 せん妄・幻覚・錯覚・妄想の違い
4 せん妄の病型
5 症状や原因によるせん妄の分類
1 夜間せん妄
2 術後せん妄
3 薬剤性せん妄
4 アルコール離脱症候群alcohol withdrawal syndrome
5 せん妄と『お迎え現象』
6 せん妄と認知症の関係
1 認知症の病型とせん妄の発症率
2 入院患者のせん妄発症率
2章 ケーススタディ:せん妄症例の実際
CASE 1 80代,男性:既往に認知症のない患者
CASE 2 70代,女性:既往に認知症のある患者
CASE 3 80代,女性:外科手術後の患者
CASE 4 内科系疾患の患者①
80代,女性:心原性脳塞栓,rt-PA施行後
CASE 5 内科系疾患の患者②
80代,女性:心不全
CASE 6 内科系疾患の患者③
80代,男性:心不全で入院し偽痛風を合併した症例
CASE 7 内科系疾患の患者④
80代,女性:下肢蜂窩織炎
CASE 8 整形外科疾患の患者①
80代,女性:右大腿骨頸部骨折
CASE 9 整形外科疾患の患者②
70代,男性:右大腿骨頸部骨折
CASE 10 ICU/HCU入室中の患者①
80代,男性:鼠径ヘルニア嵌頓
CASE 11 ICU/HCU入室中の患者②
70代,男性:心筋梗塞,心臓カテーテル治療後
3章 入院患者のせん妄に対する取り組み-DSTによる回診
1 認知症ケア加算
1 わが国における認知症患者の現状
2 認知症ケア加算の要件
2 認知症ケアにおける多職種連携
1 当院の認知症・せん妄サポートチーム(DST)の取り組み
4章 せん妄への対応-精神科不在の医療機関でできること
1 せん妄予防に必要なこと
2 薬物療法~抗精神病薬・睡眠薬等の使い方~
1 コリンエステラーゼ阻害薬
2 NMDA受容体阻害薬
3 睡眠薬
3 非薬物療法
1 患者との関わり方
2 せん妄とユマニチュード
3 せん妄患者への対応
4 身体抑制を行わない対応について~急性期病院の目指すもの~
1 身体抑制とは
2 身体抑制の要件
3 身体抑制をやむをえず施行する場合
5 せん妄のある患者が施設入所となる場合
~医介連携への取り組み~
巻末附録
①せん妄の予防と対策 患者様・ご家族用パンフレット
②せん妄のケア
③認知症高齢者の日常生活自立度判定基準からの
認知症ケア加算対象者フローチャート
索 引
『お迎え現象』と『お知らせ体験』
DSTとポリファーマシー
せん妄と『夕暮れ症候群』
あとがきにかえて
COLUMN