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子宮体癌 第2版
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≪腫瘍病理鑑別診断アトラス≫

筆頭著者 柳井 広之 (編)

文光堂

電子版ISBN

電子版発売日 2023年4月11日

ページ数 264

判型 B5変型

印刷版ISBN 978-4-8306-2263-2

印刷版発行年月 2023年4月

DOI https://doi.org/10.50936/9784830622632

書籍・雑誌概要

腫瘍病理鑑別診断シリーズ「子宮体癌」,待望の第2版.近年,分子生物学的な知見の集積が進み,腫瘍組織分類や治療選択にも大きく影響を与えるなか,2020年にはWHO分類第5版,2022年には子宮体癌取扱い規約病理編第5版も発行された.そうした状況を踏まえ,子宮体部腫瘍病理のエキスパートが精選した病理写真とともに,定義や概念,診断上の要点を解説.診断を進める各過程での鑑別ポイント,免疫組織科学の活用法や,臨床との連携では欠かせない治療効果判定や病理診断報告書の記載法についても取り上げた.

目次

第1部 検鏡前の確認事項
 Ⅰ.子宮体部腫瘍の分類の現状
   1.子宮体癌の分類の歴史的変遷
   2.上皮性腫瘍
   3.間葉性腫瘍
   4.上皮性・間葉性混合腫瘍
   5.その他の腫瘍
   6.絨毛性疾患
   7.リンパ性・骨髄性腫瘍
   8.二次性腫瘍
 Ⅱ.病理標本の取り扱い方
   1.検体の固定から提出
   2.切り出しの基本
   3.がんゲノム検査への配慮

第2部 組織型と診断の実際
 Ⅰ.上皮性腫瘍・腫瘍様病変
  1 子宮内膜増殖症・子宮内膜異型増殖症/類内膜上皮内腫瘍
  2 類内膜癌
  3 漿液性癌・明細胞癌
  4 未分化癌/脱分化癌・癌肉腫
  5 その他の癌
   1.混合癌
   2.中腎様腺癌
   3.扁平上皮癌
   4.粘液性癌,胃/腸型
   5.神経内分泌癌:小細胞神経内分泌癌,大細胞神経内分泌癌,神経内分泌癌を伴った癌
   6.その他のまれな癌
 Ⅱ.平滑筋腫瘍
 Ⅲ.子宮内膜間質腫瘍
   1.子宮内膜間質結節
   2.低異型度子宮内膜間質肉腫
   3.高異型度子宮内膜間質肉腫
 Ⅳ.その他の間葉性腫瘍
   1.未分化子宮肉腫
   2.血管周囲類上皮細胞腫瘍
   3.卵巣性索腫瘍に類似した子宮腫瘍
   4.アデノマトイド腫瘍
   5.炎症性筋線維芽細胞腫瘍
 Ⅴ.上皮性・間葉性混合腫瘍
   1.腺筋腫
   2.異型ポリープ状腺筋腫
   3.腺肉腫
 Ⅳ.絨毛性疾患
   1.正常妊娠の絨毛と栄養膜細胞
   2.全胞状奇胎
   3.部分胞状奇胎
   4.侵入および転移性胞状奇胎
   5.妊娠性絨毛癌
   6.胎盤部トロホブラスト腫瘍
   7.類上皮性トロホブラスト腫瘍
 Ⅶ.転移性腫瘍・その他の腫瘍・腫瘍類似病変
   1.転移性腫瘍・二次性腫瘍
   2.その他の二次性腫瘍
   3.その他の腫瘍 
   4.腫瘍類似病変

第3部 鑑別ポイント
 Ⅰ.内膜生検・搔爬材料の観察の仕方
   1.子宮内膜の組織診
   2.あらかじめ知っておくと良い臨床情報
   3.検体の適正・不適正について
   4.生検や搔爬検体におけるアーチファクト
   5.子宮内膜生検・搔爬材料の観察手順
 Ⅱ.子宮内膜増殖症 vs 非増殖性・非癌病変
   1.子宮内膜増殖症と正常内膜との鑑別
   2.子宮内膜増殖症と子宮内膜ポリープとの鑑別
   3.子宮内膜増殖症と不規則増殖期内膜との鑑別
 Ⅲ.子宮内膜における化生の評価
   1.扁平上皮化生・桑実胚様細胞巣
   2.粘液性化生
   3.線毛上皮化生
   4.好酸性化生
   5.分泌性化生
   6.乳頭状増生
 Ⅳ.子宮内膜癌の組織型の鑑別
   1.子宮内膜癌の組織型鑑別上の問題点
   2.鑑別診断
 Ⅴ.子宮内膜癌における浸潤,脈管侵襲
   1.子宮内膜癌における筋層浸潤,脈管侵襲の意義
   2.臨床進行期分類の指標としての変遷
   3.筋層浸潤・頸部浸潤
   4.リンパ管・脈管侵襲
   5.筋層浸潤やリンパ管・脈管侵襲に関連する因子
   6.発生メカニズム
 Ⅵ.子宮体癌における免疫組織化学の選択と評価
   1.上皮性腫瘍の分子生物学的特徴と免疫組織化学
   2.上皮性腫瘍の組織型と免疫組織化学
   3.間葉性腫瘍と免疫組織化学
   4.転移性腫瘍
 Ⅶ.平滑筋腫瘍の悪性度評価
   1.通常型平滑筋腫瘍の悪性度評価
   2.特殊型平滑筋腫瘍の悪性度評価
   3.悪性度不明な平滑筋腫瘍とその意義
   4.診断の手順の例と注意点

第4部 臨床との連携
 Ⅰ.子宮内膜腫瘍の進行期と治療方針・予後
   1.子宮内膜癌の疫学
   2.子宮内膜癌の臨床的取扱いと最近の知見からみた留意点
   3.治療方針・予後
 Ⅱ.子宮間葉性腫瘍・絨毛性疾患の治療および予後 
   1.子宮間葉性腫瘍
   2.絨毛性疾患
 Ⅲ.組織学的治療効果判定(MPA療法後の評価)
   1.MPA投与による内膜組織像の変化
   2.MPA療法後の再発
 Ⅳ.病理診断報告書の書き方
   1.進行期:pT(UICC第8版)とFIGO staging system 2008の要点および留意事項
   2.病理診断報告書の記載事項

索引