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≪腫瘍病理鑑別診断アトラス≫
子宮頸癌 第2版
筆頭著者 安田 政実 (編)
文光堂
電子版ISBN
電子版発売日 2022年4月11日
ページ数 248
判型 B5変
印刷版ISBN 978-4-8306-2253-3
印刷版発行年月 2018年5月
書籍・雑誌概要
腫瘍病理鑑別診断シリーズ「子宮頸癌」待望の第2版.2009年の初版発行から約10年,WHO分類や取扱い規約も改訂を重ね,子宮頸部腫瘍の進行期分類や組織分類,細胞診の報告様式は大きく変わった.最近では,病理医は婦人科医らとともに臨床に携わることも求められている.本改訂では,そうした状況を踏まえ,精選した病理写真を豊富に掲載し,定義や概念,診断上の要点を解説した.子宮頸部腫瘍を立体的に俯瞰できるものとなっている.
目次
第1部 検鏡前の確認事項
I.WHO分類と子宮頸癌取扱い規約
1.一般的事項
2.扁平上皮病変
3.腺癌
4.その他
II.ベセスダ分類改訂にみる細胞診の現状
III.検体の取扱い方
1.検体の固定から病理診断科/部への提出まで
2.肉眼所見の観察
3.切り出しの基本と実際
4.病理診断報告書の記載とその臨床的意義
第2部 組織型と診断の実際
I.扁平上皮系腫瘍
1.扁平上皮内腫瘍:SIL/CIN
1.分類の変遷
2.LSIL/CIN1(mild dysplasia)
3.HSIL/CIN2(moderate dysplasia)
4.HSIL/CIN3(severe dysplasia/CIS)
5.HPVとin situ hybridization(ISH)による検出
6.免疫組織化学マーカー
7.免疫組織化学の応用
8.鑑別診断
2.通常型扁平上皮癌
3.特殊型扁平上皮癌
1.乳頭状扁平上皮癌
2.類基底細胞癌
3.コンジローマ様癌
4.疣(いぼ)状癌
5.扁平移行上皮癌
6.リンパ上皮腫様癌
7.発癌メカニズム
4.良性腫瘍および腫瘍様病変
II.腺系腫瘍
1.上皮内腺癌
2.通常型内頸部腺癌
3.粘液性癌
1.概念・分類
2.胃型粘液性癌
3.腸型粘液性癌
4.印環細胞型粘液性癌
5.特定不能な粘液性癌(粘液性癌,NOS)
4.特殊型腺癌
1.漿液性癌
2.明細胞癌
3.中腎癌
5.良性腫瘍および腫瘍様病変
1.頸管ポリープendocervical polyp
2.Naboth(ナボット)囊胞nabothian cyst
3.トンネル・クラスターtunnel cluster
4.微小腺管過形成microglandular hyperplasia(MGH)
5.分葉状頸管腺過形成lobular endocervical glandular hyperplasia(LEGH)
6.中腎遺残および過形成mesonephric remnants and hyperplasia
7.Arias-Stella(アリアス-ステラ)反応
8.卵管類内膜化生tuboendometrioid metaplasia
III.その他の腫瘍
1.腺扁平上皮癌
2.腺様基底細胞癌
3.腺様囊胞癌
4.神経内分泌腫瘍
1.用語に関する問題
2.低異型度神経内分泌腫瘍
3.高異型度神経内分泌癌
4.鑑別診断
5.未分化癌
6.間葉系腫瘍
1.平滑筋肉腫
2.横紋筋肉腫
3.胞巣状軟部肉腫
4.類上皮血管周囲細胞腫(PEComa)
5.筋線維芽細胞腫
6.間質性子宮内膜症
7.その他の間葉系腫瘍,腫瘍類似病変
7.上皮・間葉系混合腫瘍
1.腺筋腫
2.腺肉腫
3.癌肉腫
8.色素性病変
1.青色母斑
2.悪性黒色腫
第3部 鑑別ポイント
I.SIL/CINと鑑別を要する病変
1.ホルモン環境による変化
2.扁平上皮化生
3.尖圭コンジローマ
4.移行上皮化生
5.類基底細胞過形成
6.扁平上皮癌
7.重層性粘液産生上皮内病変(SMILE)
8.人工的な要素
II.コイロサイトーシス
III.低分化型扁平上皮癌・腺癌の鑑別
IV.上皮内腺癌と鑑別を要する病変
V.頸部腺癌と体部腺癌の鑑別
VI.鑑別診断における免疫組織化学の応用
1.非腫瘍性か腫瘍性かの鑑別に用いられるマーカー
2.腫瘍組織型の鑑別に用いられるマーカー
3.組織亜型の鑑別に用いられるマーカー
4.予後・転帰の推測に用いられるマーカー
第4部 臨床との連携
I.子宮頸癌の疫学
1.頸癌の歴史と疫学
2.頸癌前癌病変に対する考えの変遷
3.世界における頸癌の発生頻度
4.日本における頸癌の発生動向と予後
5.子宮(頸)がん検診
6.HPVの感染状況とワクチン
II.HPV感染の生物学と腫瘍原性
1.ハイリスクHPV感染と頸癌
2.免疫応答とHPVの排除
3.HPVによる免疫回避
4.HPVに対する免疫寛容の成立機序
5.HPV感染後の発癌のメカニズム
III.子宮頸癌の進行期分類と治療方針・予後
IV.組織学的治療効果判定
V.病理診断報告書の記載
1.一般事項
2.生検
3.円錐切除,LEEP
4.手術
索引