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腫瘍病理鑑別診断アトラス

十二指腸・小腸・虫垂腫瘍

十二指腸・小腸・虫垂腫瘍
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筆頭著者 九嶋 亮治 牛久 哲男 (編)

文光堂

電子版ISBN

電子版発売日 2021年7月19日

ページ数 252

判型 B5変

印刷版ISBN 978-4-8306-2257-1

印刷版発行年月 2021年4月

DOI https://doi.org/10.50936/9784830622571

書籍・雑誌概要

カプセル内視鏡やダブルバルーン内視鏡を用いた検診の普及に伴い,十二指腸や小腸,虫垂領域では,小病変を含め様々な疾患の発見機会が増えている.しかしこの領域には「規約」や「ガイドライン」がなく,WHO分類第5版でも診断に十分な記載があるとも言い難い.本書は,日本における標準的な組織分類や診断基準などを提示し,典型例から希少例まで多数の組織像を掲載した,本領域の病理診断のゴールドスタンダードとなりうる一冊.

目次

第1部 検鏡前の確認事項
 Ⅰ.十二指腸・小腸腫瘍の組織分類
  1.小腸粘膜・異所性胃型上皮
  2.十二指腸・小腸腺腫の組織分類と粘膜内癌
  3.腸型腺腫・幽門腺腺腫
  4.腸型腺腫・幽門腺腺腫に分類できない非浸潤性病変および良悪境界病変
  5.腺 癌
 Ⅱ.虫垂腫瘍の組織分類
  1.WHO分類と大腸癌取扱い規約の概要
  2.WHO分類,癌取扱い規約分類の比較・相違点
 Ⅲ.切除標本の取扱い方
  1.一般的事項
  2.外科切除標本の取扱い
  3.内視鏡切除標本の取扱い
 Ⅳ.肉眼診断
  1.十二指腸を含む小腸原発癌の肉眼型・肉眼所見
  2.虫垂癌・虫垂腫瘍の肉眼所見

第2部 組織型と診断の実際
 Ⅰ.十二指腸上皮性腫瘍
  1.腺腫と境界病変
  2.腺 癌
  3.稀な組織型の癌
   1.粘液癌
   2.印環細胞癌
   3.腺扁平上皮癌・扁平上皮癌
   4.肝様腺癌・胎児消化管上皮類似癌
   5.癌肉腫
 Ⅱ.小腸(空腸・回腸)上皮性腫瘍
  1.小腸の上皮性良性腫瘍
  2.腺 癌
 Ⅲ.虫垂上皮性腫瘍
  1.腺 腫
  2.低異型度虫垂粘液性腫瘍
  3.鋸歯状病変
  4.腺 癌
  5.杯細胞腺癌(杯細胞型カルチノイド)
 Ⅳ.内分泌細胞腫瘍
  1.日本分類における消化管内分泌細胞腫瘍の概念
  2.内分泌細胞腫瘍の分類
  3.カルチノイド腫瘍
  4.内分泌細胞癌
  5.内分泌細胞腫瘍の病理診断の手順と項目
  6.内分泌細胞腫瘍の組織学的な鑑別診断
 Ⅴ.間葉系腫瘍
  1.GIST
  2.GIST以外の間葉系腫瘍
   1.平滑筋腫
   2.平滑筋肉腫
   3.デスモイド型線維腫症
   4.炎症性筋線維芽細胞腫瘍
   5.炎症性線維性ポリープ
   6.孤立性線維性腫瘍
   7.脱分化型脂肪肉腫
   8.消化管明細胞肉腫/悪性消化管神経外胚葉性腫瘍
   9.神経鞘腫
   10.虫垂神経腫
   11.神経節神経腫
   12.gangliocytic paraganglioma
   13.グロームス腫瘍
   14.Kaposi肉腫
   15.その他の間葉系腫瘍
 Ⅵ.悪性リンパ腫と類似病変
  1.十二指腸型濾胞性リンパ腫
  2.単形性上皮向性腸管T 細胞リンパ腫(MEITL)と腸症関連T 細胞リンパ腫(EATL)
  3.その他の十二指腸・小腸・虫垂に発生する主なリンパ腫と類似病変
 Ⅶ.転移性腫瘍
 Ⅷ.ポリポーシス・遺伝性疾患
  1.Peutz-Jeghers症候群
  2.家族性大腸腺腫
  3.若年性ポリポーシス
  4.Cowden病/PTEN過誤腫症候群
  5.Cronkhite-Canada症候群
  6.Lynch症候群
 Ⅸ.Crohn病関連腫瘍
 Ⅹ.腫瘍様病変
  1.定義・概念
  2.正常構築
  3.胃型・Brunner腺型病変
  4.Peutz-Jeghers型ポリープ
  5.異所性膵とadenomyoma/myoepithelial hamartoma
  6.子宮内膜症
  7.炎症性ポリープ・ポリポーシス
  8.間葉系の腫瘍様病変

第3部 鑑別ポイント
 Ⅰ.十二指腸腺腫と癌の診断基準
  1.腺腫と癌の病理組織学的診断基準
  2.病理組織学的鑑別診断の実際
  3.鑑別診断に有用な臨床的事項
 Ⅱ.虫垂粘液性腫瘍の鑑別診断
  1.鑑別すべき疾患
  2.虫垂粘液性腫瘍
  3.粘液癌
  4.良性病変
 Ⅲ.反応性異型と腫瘍性異型との鑑別診断
  1.十二指腸粘膜に関する基礎的事項
  2.表層上皮の反応性異型と腫瘍性異型との鑑別
  3.Brunner腺の反応性異型と腫瘍性異型との鑑別

第4部 臨床との連携
 Ⅰ.コンパニオン診断
  1.免疫チェックポイント阻害薬のコンパニオン診断
  2.MSI/dMMR/TMB検査法
  3.MSI-H/dMMRを示す癌の特徴
  4.NTRK 融合遺伝子
  5.分子標的治療の現状
 Ⅱ.内視鏡所見
  1.十二指腸腫瘍の内視鏡診断
  2.小腸腫瘍の内視鏡診断
  3.虫垂腫瘍の内視鏡診断
  4.病理医と臨床医の連携─正確な診断のための確認事項
 Ⅲ.腹腔細胞診の判定と臨床的意義
  1.腹腔細胞診の目的と臨床診療における位置づけ
  2.実施方法
  3.スクリーニングと判定の手順
  4.判定結果の記載方法
  5.腹腔細胞診観察のポイント
  6.腹腔細胞診の腫瘍細胞像
  7.鑑別の必要な非腫瘍性細胞
 Ⅳ.治療ガイドラインの概要
  1.腺腫・癌
  2.NETとNEC
  3.GIST
  4.悪性リンパ腫
 Ⅴ.病理診断報告書の記載
  1.手術検体における病理報告の記載
  2.内視鏡的切除検体の病理所見の記載
  3.悪性リンパ腫,GISTの病理所見の記載
  4.生検検体の病理所見の記載

索引