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腫瘍病理鑑別診断アトラス

悪性軟部腫瘍 改訂・改題第2版

悪性軟部腫瘍 改訂・改題第2版
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筆頭著者 長谷川 匡 小田 義直 (編)

文光堂

電子版ISBN

電子版発売日 2021年7月19日

ページ数 336

判型 B5変

印刷版ISBN 978-4-8306-2256-4

印刷版発行年月 2021年4月

DOI https://doi.org/10.50936/9784830622564

書籍・雑誌概要

腫瘍病理鑑別診断アトラスシリーズ「悪性軟部腫瘍」の改訂・改題第2版.軟部腫瘍はその種類が極めて多いが,本書では「悪性軟部腫瘍」に焦点を絞り,高頻度の組織型を中心に,鑑別診断において重要となる良性,中間群も含めて解説している.WHO分類第5版(2020)の内容や,遺伝子学的知見なども交じえ,精選した病理写真とともに診断のポイントを解説.病理医はもちろん,悪性軟部腫瘍の診断・治療に携わるすべての医師必携の書.

目次

第1部 検鏡前の確認事項
 Ⅰ.軟部腫瘍の組織型分類:WHO分類について
  1.2020年軟部腫瘍WHO分類(第5版)の特徴
  2.細胞分化に基づいた大分類の詳細
 Ⅱ.病理標本の取扱い方
  1.検体採取と固定までの取扱い
  2.固定標本の肉眼観察と切り出し
  3.染色,遺伝子検索

第2部 組織型と診断の実際
 Ⅰ.脂肪性腫瘍
  1.異型紡錘形細胞/多形脂肪腫様腫瘍
  2.脂肪肉腫
 Ⅱ.線維芽細胞および筋線維芽細胞腫瘍
  1.デスモイド線維腫症
  2.隆起性皮膚線維肉腫
  3.孤立性線維性腫瘍
  4.炎症性筋線維芽細胞腫瘍
  5.粘液線維肉腫
  6.低悪性線維粘液性肉腫/硬化性類上皮線維肉腫
 Ⅲ.脈管性腫瘍
  1.偽筋原性血管内皮腫
  2.類上皮血管内皮腫
  3.血管肉腫
 Ⅳ.平滑筋性腫瘍
  1.EBV関連平滑筋腫瘍
  2.平滑筋肉腫
 Ⅴ.骨格筋性腫瘍
  1.横紋筋肉腫
 Ⅵ.末梢神経性腫瘍
  1.悪性末梢神経鞘腫瘍
 Ⅶ.分化不明腫瘍
  1.筋肉内粘液腫
  2.類血管腫線維性組織球腫
  3.筋上皮腫/筋上皮癌/混合腫瘍
  4.高リン尿性間葉系腫瘍
  5.NTRK 遺伝子再構成紡錘形細胞腫瘍
  6.滑膜肉腫
  7.類上皮肉腫
  8.胞巣状軟部肉腫
  9.軟部明細胞肉腫
  10.骨外性粘液型軟骨肉腫
  11.線維形成性小円形細胞腫瘍
  12.ラブドイド腫瘍
  13.血管周囲類上皮細胞腫瘍
  14.未分化肉腫
 Ⅷ.骨軟部発生未分化小円形細胞肉腫
  1.EWSR 1-non ETS 融合遺伝子陽性肉腫
  2.CIC 遺伝子再構成肉腫
  3.BCOR 遺伝子異常肉腫

第3部 鑑別ポイント
 Ⅰ.紡錘形細胞肉腫
  1.有用と思われる前提知識
  2.代表的疾患の組織学的・免疫組織化学的特徴
  3.常に鑑別候補に含めておくべき疾患
  4.診断に難渋する場合
  COLUMN 紡錘形腫瘍細胞の形態による分化方向の推定と主な配列パターン
 Ⅱ.小円形細胞腫瘍
  1.Ewing肉腫
  2.Ewing様肉腫
  3.線維形成性小円形細胞腫瘍
  4.胎児型横紋筋肉腫
  5.胞巣型横紋筋肉腫
 Ⅲ.多形肉腫
  1.高悪性度多形肉腫という概念
  2.多形型平滑筋肉腫
  3.多形型横紋筋肉腫
  4.多形型脂肪肉腫
  5.未分化多形肉腫
  6.高悪性度多形肉腫のゲノム
  7.高悪性度多形肉腫の鑑別診断の実際
 Ⅳ.粘液性腫瘍
  1.軟部腫瘍における粘液腫状変化について
  2.表在性(主に真皮内)の病変
  3.主に皮下の粘液性腫瘍
  4.深在性粘液性腫瘍
 Ⅴ.上皮様腫瘍
  1.類上皮血管肉腫
  2.二相型滑膜肉腫
  3.ラブドイド腫瘍
  4.類上皮肉腫
 Ⅵ.筋線維芽細胞増殖性病変
  1.結節性筋膜炎
  2.反応性および良性増殖性病変の鑑別診断
  3.主な鑑別すべき病変
  4.いわゆる炎症性偽腫瘍について
 Ⅶ.良性末梢神経腫瘍
  1.Schwann細胞腫
  2.神経線維腫
  3.神経周膜腫
  4.顆粒細胞腫
  5.皮膚神経鞘粘液腫
  6.孤在性限局神経腫
  7.混成性神経鞘腫瘍

第4部 臨床との連携
 Ⅰ.病理診断報告書の記載
  1.病理診断報告書の構成
  2.病理診断
  3.病理診断所見(コメント)
  4.FNCLCC Grading System
 Ⅱ.軟部肉腫の進行期と治療方針・予後
  1.軟部肉腫の病期分類の概要
  2.AJCC/UICC staging system(8th edition)
  3.Surgical Staging System(SSS)
  4.Memorial Sloan Kettering Cancer Center(MSKCC)の分類
  5.軟部肉腫の進行期と予後
  6.軟部肉腫の進行期別治療法
  7.軟部肉腫の進行期分類と治療の実際
  8.まとめ
 Ⅲ.軟部肉腫の薬物療法
  1.抗悪性腫瘍薬に高い感受性をもつと考えられている肉腫
  2.抗悪性腫瘍薬に相対的に低い感受性をもつと考えられている肉腫(その他の肉腫)
  3.開発中の分子標的治療薬について
 Ⅳ.軟部肉腫の画像診断
  1.単純X線写真
  2.超音波検査
  3.CT
  4.MRI
  5.核医学検査(FDG-PET)
  6.病理診断と画像の相関―MRIを中心に―
  7.病理診断と画像検査の相補関係
 Ⅴ.軟部腫瘍の遺伝子診断と新たな遺伝学的解析方法
  1.軟部腫瘍診療における遺伝子診断の意義
  2.軟部腫瘍における遺伝子診断の対象
  3.遺伝子診断の実際
  4.遺伝子診断結果の取り扱いと病理学的手法を用いた評価
  5.今後の展望
 Ⅵ.軟部肉腫の組織学的治療効果判定と切除縁評価
  1.組織学的治療効果判定
  2.切除縁評価

索引