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筆頭著者 森永 正二郎 (編)
文光堂
電子版ISBN
電子版発売日 2022年1月24日
ページ数 312
判型 B5変
印刷版ISBN 978-4-8306-2246-5
印刷版発行年月 2015年4月
書籍・雑誌概要
頭頸部の腫瘍は,臨床的には,呼吸や食物摂取といった生命維持に欠かせない領域で,周辺に多数の重要な感覚器や神経が張り巡らされ,また人目に付く部位でもあるため,患者のQOLをも考慮した治療が求められる.病理学的には,稀であること,多彩な組織像や生物学的態度を示すことで,診断に苦慮することが多い.本書は本邦初の頭頸部腫瘍の病理をまとめた教科書で2分冊の2冊目として上気道・咽頭・口腔腫瘍と歯原性腫瘍を扱う.
目次
第1部 検鏡前の確認事項
Ⅰ.解剖学・組織学・発生学
1.上気道・咽頭・口腔
2.歯・顎骨
II.病理組織分類
1.上気道・咽頭・口腔の表面上皮性腫瘍
2.歯原性腫瘍
III.病理標本の取扱い方
1.軟組織(唾液腺を除く)および喉頭
2.歯・顎骨
第2部 組織型と診断の実際
I.頭頸部(上気道・咽頭)の上皮性腫瘍
1.口腔・口腔咽頭の扁平上皮癌の前癌病変
2.悪性腫瘍
(1)扁平上皮癌とその亜型
(2)リンパ上皮癌⁄鼻咽頭癌(上咽頭癌)
(3)未分化癌
(4)腺癌
(5)上気道の唾液腺型癌
(6)神経内分泌腫瘍
3.良性腫瘍
(1)鼻腔・副鼻腔乳頭腫,扁平上皮乳頭腫
(2)上気道の唾液腺型腺腫
4.腫瘍類似病変
II.歯原性腫瘍
1.悪性腫瘍
A.歯原性癌
(1)転移性エナメル上皮腫,エナメル上皮癌
(2)原発性骨内扁平上皮癌
(3)明細胞性歯原性癌
(4)幻影細胞性歯原性癌
B.歯原性肉腫
2.良性腫瘍
(1)エナメル上皮腫
(2)扁平上皮性歯原性腫瘍
(3)石灰化上皮性歯原性腫瘍
(4)腺腫様歯原性腫瘍
(5)角化囊胞性歯原性腫瘍
(6)エナメル上皮線維腫
(7)エナメル上皮線維象牙質腫
(8)エナメル上皮線維歯牙腫
(9)歯牙腫(複雑型,集合型)
(10)歯牙エナメル上皮腫
(11)石灰化囊胞性歯原性腫瘍・象牙質形成性幻影細胞腫
(12)歯原性線維腫
(13)歯原性粘液腫,歯原性粘液線維腫
(14)セメント芽細胞腫
3.骨関連病変・腫瘍類似病変
(1)骨形成線維腫
(2)線維性異形成症
(3)骨性異形成症
(4)中心性巨細胞病変
(5)ケルビズム
(6)動脈瘤様骨囊胞
(7)単純性骨囊胞
III.頭頸部の軟部腫瘍
IV.頭頸部の骨軟骨性腫瘍
V.頭頸部の血液リンパ系腫瘍
VI.頭頸部の神経外胚葉性腫瘍
VII.頭頸部の胚細胞腫瘍
VIII.腫瘍類似病変(唾液腺,歯原性を除く)
IX.頭頸部の転移性腫瘍
第3部 鑑別ポイント
I.口腔咽頭喉頭表面上皮由来腫瘍の良悪の判定
1.口腔の境界病変
2.咽頭の境界病変
3.喉頭の境界病変
4.境界病変に対する病理医と臨床医の連携,診断用語の相互理解
II.歯原性腫瘍と歯原性囊胞の鑑別診断
1.囊胞性発育を示す歯原性腫瘍
2.歯原性腫瘍との鑑別を要する歯原性囊胞
III.上気道の小型円形細胞腫瘍の鑑別診断
1.腫瘍細胞が真に小型円形である病変の鑑別
2.腫瘍細胞が厳密には小型円形でない病変の鑑別
3.臨床との連携
第4部 臨床との連携
I.頭頸部腫瘍(唾液腺腫瘍を除く)の画像診断
II.頭頸部腫瘍(唾液腺腫瘍を除く)の臨床病期と予後
III.頭頸部腫瘍(唾液腺腫瘍を除く)の治療
IV.唾液腺以外の細胞診
V.術中迅速診断(唾液腺腫瘍を除く)の意義
VI.病理診断報告書の記載(唾液腺腫瘍を除く)
索引