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健診医入門 身体診察の進め方(Web動画付)

健診医入門 身体診察の進め方(Web動画付)
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筆頭著者 後藤 敏和 (著)

やまがた健康推進機構理事・山形検診センター所長

金芳堂

電子版ISBN

電子版発売日 2022年4月4日

ページ数 77

判型 A5

印刷版ISBN 978-4-7653-1906-5

印刷版発行年月 2022年4月

DOI https://doi.org/10.50910/9784765319065

書籍・雑誌概要

健診や人間ドックの重要な役割は、疾患を早期発見し、早期治療に繋げることです。また同時に、健康状態について不安や疑問を抱える患者さんへの健康相談としての役割もあります。

そのため健診や人間ドックに携わる医師には、幅広い知識や的確な診察が求められます。健診や人間ドックには、様々な診療科を経験した医師が携わりますが、中には、これまで内科診察に携わる機会が少ない方もいらっしゃるでしょう。

本書は、診療科に問わず、健診業務に携わる医師のために、健診における診察の手順やポイントをまとめました。一般健診に加え、特殊健康診断(情報機器作業健康診断、有機溶剤健康診断・鉛健康診断、電離放射線健康診断、特定化学物質健康診断、溶接ヒューム・塩基性酸化マンガン健康診断)についても解説しています。また、本書の内容にあわせた著者による解説動画もあり、本書と動画を使って、実際の診察の流れをつかむこともできます。

推薦のことば

私がはじめて人間ドックに関わるようになったのは2013年のことです。本書の著者である後藤敏和先生にお声をかけていただき、人間ドックに携わることになりました。人間ドックは、ご存知のとおり、基本的に自覚症状のない方を診察します。この点は保険診療との大きな違いです。当初は、一般外来と同じような心持ちで内科的診察を行っていましたが、人間ドックを続けていくなか、自覚症状のない方に隠れているかもしれない疾患を的確に捉え、かつ効率的に診察を行うということは大変難しいことで、また幅広い知識を必要とすることを、強く意識するようになりました。

健康診断や人間ドックの医学書は数多くありますが、診察についてまとめられたものはほとんどありません。今回、「健診医入門」として、診察についてまとめられた本著が出版されることを、大変嬉しく思います。内容を拝見しましたところ、診察の手順やポイントが大変わかりやすく、読みやすくまとめられております。

後藤敏和先生は、高血圧・循環器内科の専門医であり、特に心臓・血管系・血圧の診察に関する項目はとてもわかりやすく、循環器系の診察を苦手と感じている先生にも非常に参考になるのではないでしょうか。神経系の診察についても、写真付きでわかりやすく・具体的に説明されており、また動画で確認することもできます。一般診療にも役立つ内容ですので、健診・人間ドックに携わらない先生にも、ぜひ参考にしていただきたい一冊と思います。

本書には特殊健康診断についても、まとめられています。特殊健康診断とは、一般健診(定期的健康診断や雇用時健康診断)に対し、情報機器作業・有機溶剤・鉛・電離放射線・特定化学物質などに関する健康診断です。それぞれ、診察の流れや検査のポイントについて、具体的に、かつ端的にまとめられています。

健診・人間ドックの役割は、疾患を早期発見し、早期治療に繋げることです。また、健康状態で不安に思っていること、疑問に思っていることへのアドバイスのような健康相談としての役目もあると思います。受診者さんの疑問や不安に答えるため、人間ドック健診医は、日頃より的確な診察を心がけ、幅広い知識の習得に努めなければなりません。本書は、より良い健診・人間ドックを行うためのヒントを与えてくれ、また自分の診察法を見直すよい機会となったのではないかと思います。

山形県立中央病院内科
深瀬幸子

序文

私は本来循環器内科医ですが、前の勤務先である山形県立中央病院では11年間人間ドックも担当しました。5年前に定年退職後は健診医として、現在の職場に勤務しております。当機構は山形県内に5つの検診センターを有し年間約18万人の健診をしている県内最大の検診機関です。常勤医のみでは手が足りず、非常勤の先生方の応援を得て業務が成り立っております。応援診療の先生方の中にはあまり聴診器を使わない診療科の先生方もおられます。本書はこれまで内科診察に携わってこられなかった先生方が新たに健診業務に就かれる場合、どのような点に注意して診察すればいいのか解説したものです。

集団検診は、決められた時間内に多くの受診者を診察しなければなりません。第1章では、内科診察法として集団検診の際の必要最低限の診察項目について所見のとり方につき解説しました。そのうえで、病院などにおける人間ドックで、診察に十分な時間を充てることができる場合に追加されうる項目を[人間ドック]として解説しました。

ドックでは神経系の診察が要求される場合もあり、神経系の所見のとり方を第2章で別に解説しました。

著者は学生時代から研修医時代にかけて基本的な内科診察法を、武内重五郎著、内科診断学、第9版、南江堂、昭和49年発行、で学びました。同著は昭和41年の第1版から現在まで改定を重ね発行され続けております。内科の診察法に関してこれほどの名著はありません。心臓の聴診は、テープで音を聞きながら同著の記載を確認しつつ学びました。神経系の診察法は、上記の内科診断学に加え、田崎義明、斎藤佳雄、著、ベッドサイドの神経の診かた、第8版、南山堂、1972年発行、で学びました。本著は主に上記2冊の詳しい内容を基に、健診、人間ドック向けに著者なりに実践的かつ簡便化、ときには追加して実施してきた診察法を紹介したものです。さらに詳しく勉強したい先生方は、上記2冊の最新版で学ばれることをお勧めします。

健診には多くの種類があります。第3章として特殊健診の種類別に内科的な診察法について紹介いたしました。

全体を通し、写真と図を多く載せて診察法が分かりやすいように工夫し、さらに解説動画も作成しました。

先生方には本書を参考にしながら、健診の種類に応じた自分なりの診察方法を確立していただきたいと思います。

近年、在宅医療が普及しています。在宅医療では検査手段が限られ、理学的所見により病態の評価をしなくてはならない場合がほとんどです。本著は在宅診療に携わられる先生方にも少なからずお役に立つと思います。さらに、実践的な理学的所見のとり方の基本を学ぶうえで、研修医や医学生、看護師の皆様にも参考になると思います。

本書が新しく健診医となられた先生方にとり、少しでもお役にたてば嬉しく存じます。

写真撮影、動画作成にご協力いただいた当機構職員の皆様に深く感謝申し上げます。

公益財団法人やまがた健康推進機構理事
山形検診センター所長
人間ドック健診専門医・指導医
後藤敏和

目次

Ⅰ 基本的な内科診察法
眼の診察
甲状腺・頸部の触診
顎下腺、耳下腺、頸部リンパ節の触診
橈骨動脈の左右同時触知 [人間ドック]
咽頭・扁桃の観察 [人間ドック]
心臓の聴診
メモ 肋間の見分け方
心雑音 [人間ドック]
- 肺動脈領域の収縮期駆出性雑音
- 心基部低調性収縮期駆出性雑音
- 拡張期雑音
- 汎収縮期雑音
肺(呼吸音)の聴診
腹部触診および聴診
下肢浮腫
動脈の触診 [人間ドック]
下肢静脈瘤の検索 [人間ドック]
メモ 高血圧について

Ⅱ 神経系の診察
1.脳神経
嗅神経(Ⅰ)
視神経(Ⅱ)
動眼神経(Ⅲ)、滑車神経(Ⅳ)、外転神経(Ⅵ)
- 眼瞼下垂
- 対光反射
- 調節反射(反応)、輻輳反射(反応)
- 眼球運動眼振
三叉神経(Ⅴ)
顔面神経(Ⅶ)
平衡聴神経(Ⅷ)
舌咽神経(Ⅸ)および迷走神経(Ⅹ)
副神経(Ⅺ)
舌下神経(Ⅻ)

2.運動系
深部反射
上肢の深部反射
- 二頭筋反射
- 三頭筋反射
- 橈骨反射
下肢の深部反射
- 膝蓋腱反射
- アキレス腱反射
病的反射
下肢での病的反射
- バビンスキー反射
- チャドック反射
- オッペンハイム反射
上肢での病的反射
- ホフマン反射
- トレムナー反射
筋力の評価(麻痺の評価)
- 上肢バレー徴候(Mingazziniの上肢挙上試験)
- ミンガジニ試験

3.協調運動
起立試験
- ロンベルグ試験
- 片足立ち
反復拮抗運動障害
- 手回内・回外検査
指-鼻試験
指-指試験

4.不随意運動

5.知覚検査
実際の診察手順 [動画]

Ⅲ 特殊健康診断
情報機器作業健康診断
有機溶剤健康診断・鉛健康診断
電離放射線健康診断
特定化学物質健康診断
溶接ヒューム・塩基性酸化マンガン健康診断

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