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注意欠如・多動症―ADHD―の診断・治療ガイドライン 第5版

注意欠如・多動症―ADHD―の診断・治療ガイドライン 第5版
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筆頭著者 ADHDの診断・治療指針に関する研究会 (編)

その他の著者 齊藤万比古,飯田順三 編

じほう

電子版ISBN

電子版発売日 2023年2月3日

ページ数 584

判型 B5

印刷版ISBN 978-4-8407-5467-5

印刷版発行年月 2022年11月

DOI https://doi.org/10.34497/9784840754675

書籍・雑誌概要

●子どものADHD診療の“現在地”がわかる!6年ぶりの改訂版

第4版の刊行後に、臨床では2剤の新薬が登場するなど大きな変革がありました。それらを含むADHD薬物療法や心理社会的治療の臨床経験が蓄積されてきたいま、子どものADHDにおける新たな診断・治療の方向性を明確にすべく、改訂されたのが本書です。第5版では、現在のADHDの臨床と研究の現状に即した現実的な内容にアップデートすることを目指し、実践的な検査法や評価尺度の開発・導入に関わる研究者や、各治療法について深く関与している第一線の臨床家など、多数の執筆陣へのアンケートをもとに新たなガイドラインを作成。豊富な解説がますます充実し、この1冊で子どものADHD診療が丸ごと理解できます。専用ウェブサイトからダウンロード可能な「患者用パンフレット」をはじめとする好評の「資料編」も引き続き収録。医療者や学校・児童福祉機関の職員、ADHD患者の家族など、ADHDに関わるすべての方に手にしていただきたい1冊です。

目次

第1章 ADHDとはどのような疾患か
 1 ADHD概念の形成史について
 2 子どもの発達とADHD
 3 ADHDの疾病構造
 4 ADHD特性の脳科学的理解
 5 ADHDとASDの併存をめぐる脳科学的理解

第2章 ADHDの診断・評価
 1 ADHDの診断・評価法
  ① 幼児期ADHDの診断のための診察
  ② 学童期および思春期ADHDの診断のための診察
  ③ 子どものADHD臨床面接フォームを用いた半構造化面接
 2 ADHDの評価に用いる各種評価尺度
  ① 質問紙法によるADHD症状の評価
  ② 行動評価:SDQ,ASEBA
  ③ ADHDの発達障害としての特性プロファイル評価尺度(1)MSPA
  ④ ADHDの発達障害としての特性プロファイル評価尺度(2)Vineland-II
  ⑤ 行動特徴のチェックリストによる幼児期ADHD症状の評価の意義と限界
  ⑥ 子どもの日常生活チェックリスト(QCD)のADHD診療における意義
  ⑦ 反抗挑戦性評価尺度(ODBI)のADHD診療における意義と限界
  ⑧ ASDとの鑑別のための評価尺度
 3 医学的・心理学的検査
  ① ADHDの脳画像研究の臨床的意義と限界
  ② 脳波および事象関連電位の臨床的意義
  ③ 神経学的診察の臨床的意義
  ④ 血液検査(血液学的,生化学的,免疫学的諸検査)の臨床的意義
  ⑤ 知能検査の臨床的意義
  ⑥ 神経心理学的検査の臨床的意
  ⑦ ADHDが疑われる子どものパーソナリティ・アセスメントの臨床的意義
 4 ADHDの早期発見
  ① 乳幼児におけるADHDスクリーニング用問診票の臨床応用
  ② 幼児におけるADHD診断の可能性と限界
 5 鑑別診断
  ① ASDとの鑑別
  ② 知的能力障害との鑑別
  ③ 脱抑制型対人交流障害との鑑別
  ④ その他の精神疾患との鑑別
  ⑤ 身体疾患(てんかんを除く)との鑑別
  ⑥ てんかんとの鑑別および併存症としてのてんかん
 6 併存症
  ① 行動障害群(反抗挑発症,素行症)
  ② 情緒障害群-1(不安症群,強迫症および関連障害)
  ④ 神経性習癖群(排泄障害)
  ⑤ 神経発達症群-1(ASD)
  ⑥ 神経発達症群-2(ASDの併存例をどう見出し評価するか)
  ⑦ 神経発達症群-3(知的能力障害,限局性学習症,発達性協調運動症)
  ⑧ 神経発達症群-4(チック症群)
  ⑨ 反応性アタッチメント障害,脱抑制型対人交流障害
  ⑩ 睡眠-覚醒障害群
  ⑪ パーソナリティ障害群
  ⑫ ゲーム・インターネット嗜癖
 7 ADHDをめぐる注目すべき課題
  ① ADHDと非行および少年犯罪
  ② 児童虐待をはじめとする逆境体験とADHD
  ③ 周産期障害とADHD

第3章 ADHDの治療・支援
 1 心理社会的治療
  ① 心理社会的治療の効果に関するエビデンス
  ② 環境調整および親ガイダンス
  ③ 学校との連携
  ④ 地域連携システム・親の会,自助組織など
  ⑤ ペアレント・トレーニング
  ⑥ ADHDの子どもの診断名告知
  ⑦ 行動療法・認知行動療法(SST以外)
  ⑧ ソーシャルスキル・トレーニング(SST)
  ⑨ PCITおよびCARE
  ⑩ STP(サマー・トリートメント・プログラム)
  ⑪ 児童思春期の個人精神療法―遊戯療法を中心に―
  ⑫ 児童精神科での入院治療
  ⑬ ヤングアダルトのADHDへの心理社会的治療
  ⑭ 児童自立支援施設および少年院での処遇
 2 薬物療法
  ① わが国で使用可能なADHD治療薬4剤の特性および効果に関するエビデンス
  ② 海外の診療ガイドラインをめぐる現状
  ③ ASD併存例でのADHD薬物療法
  ④ その他の併存症をもつADHDの薬物療法
  ⑤ 薬物療法終結の判断と終結法
  ⑥ 中枢神経刺激薬の依存と乱用

第4章 子どものADHDの中長期経過および成人期のADHD
 1 ADHDの中長期経過
 2 成人期のADHD
 3 成人期に初めて診断されるADHD

第5章 第4版から第5版へのガイドラインの改訂をめぐる検討
1 第5版ガイドラインへの改訂をめぐる検討―執筆者アンケートを通じて―

付録:資料
 Ⅰ 診断・評価編
  1 ADHDの診断基準(DSM-5)
  2 ASDの診断基準(DSM-5)
  3 ADHDの診断基準(ICD-10)
  4 子どものADHD臨床面接フォーム
  5 反抗挑戦性評価尺度(ODBI)
  6 行動特徴のチェックリスト
  7 子どもの日常生活チェックリスト(QCD)
 Ⅱ 治療・支援編
  1 ADHDとはなんでしょう(親用パンフレット)
  2 ADHDのことをもっと知ろう(子ども用パンフレット)
  3 ADHDの子どもを支え育むために(親用パンフレット)
  4 ADHDの薬物療法について(親用パンフレット)
  5 ADHDの子どもの担任の先生へ(教職員用パンフレット)

索引