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極論で語る麻酔科
筆頭著者 森田 泰央(著) (著)
その他の著者等 香坂 俊,龍華 朱音
丸善出版
電子版ISBN
電子版発売日 2021年6月21日
ページ数 144
判型 A5
印刷版ISBN 978-4-621-30523-2
印刷版発行年月 2020年7月
書籍・雑誌概要
2011年創刊の1作目から続く,好評の「極論で語る」シリーズ.麻酔科は,外科医・内科医の研修必修科目であり,外科に分類されるが臨床的には内科でも外科でもない特殊な領域.そんな特殊な麻酔科の臨床を米国医療に長年携わるDr. Moritaがズバリ解説.
目次
1章 循環器[cardiovascular system]
【その1】
極論1 心臓の主な機能は「ポンプ機能」と「リズム機能」である
極論2 困ったら「Frank-Starling曲線」を頭に描け
極論3 EF(駆出率)は「それだけでは何もいえない」
【その2】
極論4 「ここ(術野)」と「ここ(TEE)」と「ここ(モニター)」から状況を把握できているか?
極論5 バイパス手術の麻酔は流れるように
コラム1 血管内ボリュームの評価
コラム2 COを測って役立った具体例
2章 呼吸器[respiratory system]
【その1】
極論1 手術中にできることは肺の「治療」ではなく,せいぜい「保護」くらい
極論2 数値を治すのではなく,患者をみろ
極論3 気道内圧(最大圧とプラトー圧の差)にも目を配れ! 2種類ある吸気圧に要注意
【その2】
極論4 呼吸器手術で一番知りたいのは最大酸素消費量
極論5 分離肺換気では動静脈シャントへの対応を忘れない
極論6 肥満で気をつけるのは「低換気」と「呼吸抑制」
コラム1 気管挿管困難患者の挿管テクニック
コラム2 術側肺CPAPと健側肺PEEP,どっちが有効?
コラム3 OSASのスクリーニング
3章 小児・周産期[pediatrics/obstetrics]
【小児編】
極論1 小児は成人のミニチュアではない
極論2 一般麻酔科医にも「小児麻酔の基礎知識」は必要
極論3 産科麻酔で管理するのは「母体」だけでなく「胎児」も
極論4 母体は常にフルスタマック!
【周産期編】
極論1 妊婦の外科手術は綱渡り! 薬剤感受性・子宮血流・腹部解剖を押さえて管理する
極論2 リスク・ベネフィットの評価も妊婦の視点で(低侵襲よりも安全を重視しなくてはならないことも)
極論3 その帝王切開は「待てる」? or 「待てない」?
極論4 局所麻酔の極意は「事前の説明」と「ハイスパイナルの予防」
極論5 発熱時のオペ・帰宅の判断もリスク次第
コラム1 NSAIDsは本当に出血のリスクが高いのか
コラム2 無痛分娩の効果
コラム3 妊婦に投与する昇圧薬はフェニレフリン? エフェドリン?
コラム4 妊娠中の上室性頻脈は治療選択肢が限られる
4章 神 経[neurological system]
極論1 脳手術の麻酔では吸入麻酔薬に軍配(CBFを意識する!)
極論2 吸入麻酔薬は脳酸素消費量(CMRO2)を減少させ,頭蓋内圧(ICP)を上昇させる
極論3 静脈麻酔薬はCMRO2とICPを減少させる
コラム1 脳血流(CBF)のほうが脳灌流圧(CPP)よりも評価しやすい
コラム2 サクシニルコリンのリスク・ベネフィット
コラム3 脳の酸素化モニターと酸素化低下時の対処法
5章 IN-OUTバランスの病態生理[art in balancing in-out]
極論1 周術期は特殊状況.尿量評価は全体を俯瞰して
極論2 クレアチニンの限界を知る
極論3 輸液にも副作用
極論4 血液製剤のリスク・ベネフィットはさらに厳しく
コラム1 起こってしまったAKIに何ができるか?
コラム2 血小板の効果に「賞味期限」あり
コラム3 見直される心臓手術の輸血
6章 デバイスの管理[cardiac device management]
極論1 CIEDはマグネットで対応?
極論2 TAVRで気をつけるのはガイドワイヤーと留置の瞬間
極論3 LVADで全身のケアを忘れるな!
極論4 低換気と低血圧に要注意!
極論5 左室はLVADに任せて,後負荷&ボリューム&右室をサポート
コラム1 ペースメーカーとICDのコイルを判別するには
コラム2 LVAD(HM2)関連指標
7章 麻酔器やオペ室の仕組み[mechanical system in the OR]
極論1 パニックになったら助けを呼ぼう
極論2 月曜の朝はCO2吸収材のチェックから
極論3 オペ室で火事が起こったら?
コラム1 江戸時代では麻酔科医は何もできない!?
コラム2 オペ室での感電防止機構
8章 結局麻酔科医の役割とは?[what is the role of anesthesiologist in modern medicine?]
極論1 麻酔科医は,患者の代弁者である
極論2 麻酔科医の領域はペインクリニックや集中治療へも展開している
極論3 心臓・小児・産科麻酔などに専門化もしている
コラム1 麻酔は本当に麻酔科医が行うべきか?
コラム2 常にゴールを設定し,自分の「商品価値」を高めよう
コラム3 制度は制度.その犠牲になるなかれ