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いますぐ役立つがんゲノム医療の手引

消化器外科医のために

いますぐ役立つがんゲノム医療の手引
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筆頭著者 齋藤 元伸 (著者)

福島県立医科大学臨床腫瘍センター/消化管外科学

へるす出版

電子版ISBN

電子版発売日 2024年4月26日

ページ数 104

判型 B5

印刷版ISBN 978-4-86719-086-9

印刷版発行年月 2024年4月

DOI https://doi.org/10.32209/9784867190869

書籍・雑誌概要

消化器外科医ががんゲノム医療を理解するために
現在、免疫療法とともに急速な広がりをみせるがんゲノム医療について、従来のがん治療との相違、基礎、実際の運用、そして将来的な展望までを示す。がんゲノム医療を今日、理解するために。

目次

第1章 従来のがん医療とゲノム医療の違い
A がんゲノム医療とは
 1 予防・診断・治療が同価値
 2 がん遺伝子パネル検査の役割
B がんゲノム医療による治療薬選択の変化
 1 コンパニオン診断薬からがん遺伝子パネル検査へ
 2 がんゲノム医療を下支えするがんゲノム情報管理センター

第2章 がんとゲノムの関わり
A 正常細胞とがん細胞の違い
 1 正常細胞のがん化とは
 2 がん細胞は細胞死の制御機構破綻
B がん発症は遺伝子異常が原因
 1 DNA に損傷を与える内的・外的要因
 2 遺伝子異常をもたらすDNA 複製エラー
 3 DNA 修復機構
C がん遺伝子検査と遺伝学的検査
 1 体細胞変異と生殖細胞系列変異
 2 病的バリアント保持者の累積罹患リスク
D 多段階発がんモデルとドライバー遺伝子変異
 1 多段階発がん
 2 ドライバー遺伝子変異
E シークエンサーの開発と遺伝子変異検索
 1 技術革新による解析時間短縮と費用抑制
 2 次世代シークエンサーを用いての遺伝子変異解析
 3 シークエンスの種類
F がん遺伝子パネル検査で報告される遺伝子変異
 1 マイクロサテライト不安定性(MSI)
 2 腫瘍遺伝子変異量(TMB)
 3 一塩基置換
 4 挿入・欠失
 5 コピー数異常
 6 構造異型
G ゲノム医療と免疫療法の接点
 1 免疫療法が適応となる遺伝子背景

第3章 がん遺伝子パネル検査の実際
A がんゲノム医療の提供体制
 1 がんゲノム医療が実施できる3種の医療機関
 2 3種の医療機関の役割
 3 がんゲノム情報管理センター(C-CAT)の果たす役割と臨床情報提供
B がん遺伝子パネル検査の流れ
 1 検査は主治医が中心となって進める
 2 検査前に説明を要する事項
C がん遺伝子パネル検査の保険適用と検査のタイミング
 1 がん遺伝子パネル検査の保険適用要件
 2 検査のタイミング
D がん遺伝子パネル検査の種類
 1 組織のみを用いる検査
 2 組織と血液検体を用いる検査
 3 リキッド検査
E 検体の準備と病理組織の取り扱い
 1 検体の準備
 2 標本の固定
F がん遺伝子パネル検査の選択
 1 どの検体を用いてがん遺伝子パネル検査を行うか
 2 どのようながん遺伝子パネル検査を選択するか
 3 コンパニオン診断とみなしコンパニオン
 4 検査期間と料金算定
 5 エキスパートパネル
 6 検査後の治療提案と治療到達率
 7 二次的所見への対応と遺伝カウンセリング

第4章 消化器癌に対するがんゲノム医療
A 消化器癌に対するがんゲノム医療の現状
 1 他領域に比べ遅れていた理由
 2 課題はがん遺伝子パネル検査における多数の決まりごと
B 臓器別ゲノム医療の実際
 1 食道癌
 2 胃 癌
 3 十二指腸癌・小腸癌
 4 大腸癌
 5 肝 癌
 6 胆道癌
 7 膵 癌

第5章 がんゲノム医療の課題と将来展望
A がんゲノム医療にかかわるさまざまな職種と人材育成
 1 主治医を中心としたチーム医療
 2 人材育成
B がん遺伝子パネル検査の諸問題点と今後の展望
 1 検査実施上の問題点
 2 患者アクセスの改善に向けての政策提言(日本医療政策機構)
 3 治療到達率上昇に向けての展望

おわりに
文献
参考資料
見本文書
索引