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急性期病院で実現した 身体抑制のない看護

金沢大学附属病院で続く挑戦

急性期病院で実現した 身体抑制のない看護
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筆頭著者 小藤 幹恵 (編)

日本看護協会出版会

電子版ISBN 978-4-8180-2520-2

電子版発売日 2023年4月7日

ページ数 200

判型 B5

印刷版ISBN 978-4-8180-2121-1

印刷版発行年月 2018年6月

DOI https://doi.org/10.32181/9784818021211

書籍・雑誌概要

「抑制=患者の安全」と誤解している人がいるが、患者が抑制された結果、身体状況が悪化したり、感情を暴発させる、不穏になるなどして、かえってケアの困難さが増すケースも多い。また患者を抑制することで、本当は必要な看護師の手、目、心が患者から遠ざかることを招いてしまう。高度急性期病院では難しいとされてきた身体抑制件数の減少に挑戦し、ゼロ化を達成した金沢大学附属病院の取り組みと成果を紹介した本書は、次に続こうとする挑戦者たちの精神的な拠り所になるだろう。

目次

Part 1 医療者が倫理を学ぶ意味とは――身体抑制ゼロを実現するために
Part 2 急性期病院での身体抑制ゼロに向けた看護管理者の役割――患者の尊厳を守るために
1.身体抑制をしない看護を目指した院内体制づくり
2.臨床倫理に関する院内および看護部の組織体制づくり
3.院内教育体制づくり
Part 3 金沢大学附属病院のチャレンジ――抑制しない臨床の場を目指して
1.制止しない、看守りのケアを行っての学び
2.寄り添うということの真の意味
3.ミトン装着患者の尊厳を考える――栄養チューブが抜けないためのミトン解除の経緯
4.認知機能が低下した患者の苦痛緩和と思いに寄り添うことの大切さ
5.医師との話し合いにより実施できた傍らで看守るケア
6.「観る」から「看る」ケアへ――集中治療の現場でも抑制しない看護へのチャレンジ
7.抑制への理解を深めたことでできたこと――患者の行動からその人の思いを知る
8.幼児期の子どもの成長を育くむミトン外し
9.傍らに寄り添う看護を支えるチームワーク
10.ふれあう看護の力で患者の回復力を引き出す
11.患者の思いや行動を尊重しながら取り組んだ「抑制ゼロ」
12.「もうあんなことになりたくない」という思いを大切にして――手術前夜に発症したせん妄
13.認識力低下に至った時期に人生の自己決定の実現を支える
14.それでも大切にしたいこと、そのためにとことん考える
15.傍らで看守る看護の原点――102歳の患者と日に日に心の距離が縮まる
16.患者の尊厳を大切にした看護がしたい!――離床センサーマットのない看護の実現
17.医師から身体抑制の指示が出た患者への対応――多職種カンファレンスを行って
18.最期を過ごせる居場所になれた――抑制のない看護が患者・家族の安心に
19.精神科病棟における行動制限最小化への取り組み
20.常同行為のある患者を抑制せず、その人らしく過ごすことができたかかわり
21.周術期に身体抑制せずに穏やかな時間を過ごせた患者に対する看護の喜び

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