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病気がわかる検査値ガイド 第3版

病気がわかる検査値ガイド 第3版
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筆頭著者 斉藤 嘉禎 (著)

金原出版

電子版ISBN 978-4-307-85050-6

電子版発売日 2023年3月10日

ページ数 320

判型 B5

印刷版ISBN 978-4-307-05050-0

印刷版発行年月 2016年8月

DOI https://doi.org/10.18888/9784307850506

書籍・雑誌概要

法改正により、臨床検査室など診療補助部門では業務範囲が拡大しており、医療の最前線で臨床検査の重要性が高まっています。医師から検査結果の説明を受けると、患者自身も治療に積極的に参加するようになります。
本書は臨床検査の知識にとどまらず、報告された検査数値(データ)からどんな病態が推測できるかに重点を置きました。経時的に変化する検査値と治療効果との関連、臓器の障害による異常値の出現と生体情報との関連、薬物による検査値への影響などが理解できます。

目次

序章 臨床検査の基礎知識
・病院検査室の運営
・臨床検査の目的
・緊急検査

第1章 血液一般検査
1.赤血球数・ヘモグロビン濃度・ヘマトクリット値
Column 赤血球平均恒数から貧血を知る
2.白血球数(WBC)
3.白血球分類(白血球像)
知って得!深読み 白血病でみられる血液がん細胞

第2章 血栓・止血検査
1.血小板数(PLT)
Column 止血と血栓症とは
2.プロトロンビン時間(PT)
3.活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)
Column 血友病A、Bについて
4.FDP、D−ダイマー
知って得!深読み 血管内皮細胞のはたらきと血液凝固検査

第3章 肝・胆道機能検査
○肝細胞の変性・壊死をみる
1.AST、ALT
2.乳酸脱水素酵素(LD)
Column 薬物性肝障害
○肝合成能をみる
3.総蛋白、アルブミン
Column 血清蛋白分画について
4.コリンエステラーゼ(ChE)
Column 有機リン中毒とコリンエステラーゼ活性
○解毒代謝能をみる
5.ビリルビン
6.アンモニア
Column 肝性昏睡と重症度分類
7.ICG試験
○間葉系の反応
8.TTT(チモール混濁試験)、ZTT(硫酸亜鉛混濁試験)
○胆汁うっ滞の具合をみる
9.γ−GT(γ−グルタミルトランスペプチダーゼ)
10.ALP(アルカリホスファターゼ)
Column 骨型アルカリホスファターゼ
○肝線維化の程度を推定
11.ヒアルロン酸
12.IV型コラーゲン
Column 新しい肝線維化マーカー
知って得!深読み 免疫電気泳動法(IEP)/免疫固定法(IFE)

第4章 腎機能検査
1.血清尿素窒素(BUN、S−UN)
2.血清クレアチニン(Scr)
Column 尿濃縮試験(フィッシュバーグ濃縮試験)
3.血清シスタチンC(Scys)
Column 急性腎不全と急性腎障害
4.β2−ミクログロブリン(β2−m)
5.α1−ミクログロブリン(α1−m)
6.尿中L−FABP
Column 尿クレアチニン補正について
7.尿酸
Column 薬剤性腎障害
知って得!深読み 腎機能評価方法(クリアランス、GFR推算式)

第5章 心・血管系検査
1.心筋トロポニンT
2.ヒト心臓由来脂肪酸結合蛋白(H−FABP)
3.ミオグロビン(Mb)
Column ヒト心室筋ミオシン軽鎖I(MLC−I)
4.クレアチンキナーゼ(CK)、CKアイソザイム
5.ヒト脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)
6.脳性ナトリウム利尿ペプチド前駆体N端フラグメント(NT−proBNP)
Column ヒト心房性ナトリウム利尿ホルモン(h−ANP)
知って得!深読み 高血圧の診断基準、降圧薬の選択基準

第6章 膵疾患検査
1.アミラーゼ
2.リパーゼ
3.エラスターゼ1

第7章 糖代謝異常検査
○診断のための検査
1.血糖検査
Column 血糖自己測定(SMBG:self−monitoring of blood glucose)の方法
2.75g経口ブドウ糖負荷試験(75g OGTT)
Column インスリン分泌能を知る便利な計算式
○血糖コントロールの指標となる検査
3.HbA1c
4.グリコアルブミン(GA)
Column 糖尿病合併症
5.1、5−アンヒドログルシトール(1、5−AG)
Column 糖尿病の診断
○インスリン分泌能をみる検査
6.インスリン
Column 糖尿病の分類
7.C−ペプチド
○1型糖尿病をみる検査
8.抗GAD抗体
9.抗IA−2抗体
Column 妊娠糖尿病の診断基準
知って得!深読み インスリン抵抗性/境界型の判定をどう読むか
知って得!深読み 糖尿病と歯周病

第8章 脂質異常症検査
1.総コレステロール(TC)
2.HDL−コレステロール(HDL−C)
3.LDL−コレステロール(LDL−C)
Column LDL−C直接測定法/Friedewaldの式
4.トリグリセリド(TG、中性脂肪)
5.マロンジアルデヒド修飾LDL(MDA−LDL)
Column 脂質の酸化
知って得!深読み 電気泳動による脂質分画 表現型分類/原発性高脂血症の分類

第9章 内分泌検査
○甲状腺疾患
1.甲状腺ホルモン(FT4、T4、FT3、T3)
2.甲状腺刺激ホルモン(TSH)
Column 他の甲状腺自己抗体の検査
3.副甲状腺ホルモン(PTH)
○副腎皮質
4.コルチゾール
○性腺ホルモン
5.エストラジオール
知って得!深読み 骨粗鬆症の検査と薬物治療

第10章 感染症検査
○ウイルス感染症
1.B型肝炎ウイルス感染症
Column 医療従事者におけるHBワクチンの必要性
2.C型肝炎ウイルス感染症
3.インフルエンザウイルス抗原
4.RSウイルス抗原
5.HIV−1/2抗体
Column HIVの呼称について
6.性器ヘルペス感染症
Column 水痘と帯状疱疹との関係
7.ヒトパピローマウイルス(HPV)感染症
Column 子宮頸がん予防ワクチン
8.HTLV−1抗体
9.ロタウイルス抗原
10.ノロウイルス
Column ワクチンで予防できる病気
○細菌感染症
11.肺炎マイコプラズマ感染症
12.性器クラミジア感染症
13.淋菌感染症(淋病)
14.梅毒
15.A群レンサ球菌感染症
Column 劇症型溶血性レンサ球菌感染症(severe invasive streptococcal infectious)
Column ペア血清について
16.ヘリコバクター・ピロリ感染症
Column ABC分類について
17.腸管出血性大腸菌感染症(EHEC)
18.メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)
Column IMP(β−ラクタム薬耐性因)およびAAC(6’)−Iae、AAC(6’)−Ib(アミノグリコシド薬耐性因)同時検出について
○真菌感染症
19.アスペルギルス感染症
20.カンジダ感染症
クリプトコックス感染症
知って得!深読み B型肝炎ウイルスの生活環
知って得!深読み 銀増幅技術による高感度インフルエンザ診断薬
知って得!深読み 胃カメラ開発の歴史

第11章 炎症マーカー検査
1.赤血球沈降速度測定(ESR)
2.C−反応性蛋白(CRP)
3.プロカルシトニン(PCT)
Column 敗血症とSIRS(全身性炎症反応症候群)

第12章 動脈血ガス分析検査
1.動脈血酸素分圧(PaO2)
2.動脈血二酸化炭素分圧(PaCO2)
3.動脈血酸素飽和度(SaO2)
Column 酸・塩基平衡(動脈血pH、HCO3−濃度)
知って得! 深読み パルスオキシメータ

第13章 電解質・微量金属検査
1.ナトリウム(Na)
2.カリウム(K)
3.クロール(Cl)
Column アニオンギャップ(AG)と代謝性アシドーシス
4.カルシウム(Ca)
Column 無機リン(IP:inorganic phosphorus)の測定
5.マグネシウム(Mg)
6.鉄(Fe)、鉄結合能(TIBC、UIBC)

第14章 自己免疫疾患・アレルギー検査
1.自己免疫疾患
Column 膠原病の概念
○全身性自己免疫疾患
2.関節リウマチ(RA)
Column 関節リウマチでみられる自己抗体
3.全身性エリテマトーデス(SLE)
Column 全身性エリテマトーデス(SLE)でみられる自己抗体
4.全身性強皮症(SSc)
Column 全身性強皮症(SSc)でみられる自己抗体
Column 多発性筋炎(PM)/皮膚筋炎(DM)でみられる自己抗体
Column 血管炎症候群でみられる自己抗体
5.シェーグレン症候群(SS)
Column SSでみられる自己抗体
6.多発性筋炎(PM)/皮膚筋炎(DM)
7.混合性結合組織病(MCTD)
Column 結合組織病でみられる自己抗体
8.抗リン脂質抗体症候群(APS)
Column 抗リン脂質抗体症候群(APS)でみられる自己抗体
9.血管炎症候群
○臓器特異的自己免疫疾患
10.天疱瘡・類天疱瘡
11.原発性胆汁性肝硬変(PBC)
Column 臓器特異的自己免疫疾患の検査
○アレルゲン定量検査
12.アレルゲン特異的IgE
知って得!深読み やさしい免疫学

第15章 遺伝子関連検査
○体細胞遺伝子検査
1.EGFR遺伝子変異解析(受容体型チロシンキナーゼ)
2.RAS遺伝子変異解析
3.BCR/ABL融合遺伝子解析(BCR-ABLチロシンキナーゼ)
4.EML4-ALK融合遺伝子解析(EML4-ALKチロシンキナーゼ)
○遺伝学的検査
5.UGT1A1遺伝子多型解析
6.チトクロームP450遺伝子多型解析
Column 薬物血中濃度モニタリング(TDM:therapeutic drug monitoring)

第16章 腫瘍マーカー検査
1.腫瘍マーカーの特性
Column 科学的根拠に基づくがん診療
2.日常検査に用いる主な腫瘍マーカー

第17章 尿検査
1.尿量・尿色調
Column 尿試験紙による検査
2.尿比重
3.尿pH
4.尿蛋白
Column 尿蛋白/クレアチニン比(P/C比)について
Column 尿アルブミン/クレアチニン比(A/C比)
5.尿糖
6.尿ケトン体
7.尿ビリルビン、尿ウロビリノゲン
8.尿潜血反応
9.妊娠反応
10.尿沈渣

付録 検査値データの取扱い方と読み方
1.検体取扱い上の注意
2.検査データの読み方
3.主な測定法と測定原理
参考文献
索引