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検査結果の解釈から訓練方法の立案まで
なるほど!失語症の評価と治療 第1版
筆頭著者 小嶋 知幸 (編著)
金原出版
電子版ISBN 978-4-307-85023-0
電子版発売日 2023年3月10日
ページ数 148
判型 B5
印刷版ISBN 978-4-307-75023-3
印刷版発行年月 2010年6月
書籍・雑誌概要
本書は、「基礎編」「検査編」「訓練編」「症例編」の4編で構成され、各章には理解を深めるための「チェックポイント」を設けた。教科書としても使えるように巻末付録に「学習確認テスト」「訓練教材のサンプル」を収載。
検査編では、聴覚的理解、読解、発話、書字の4つの言語モダリティーの情報処理の流れをイラストやチャート図を多用して解説。
訓練編では、認知神経心理学的視点から情報処理過程の障害メカニズムとタイプ分類を提示し、それぞれの訓練法とノウハウを示した。
目次
序文−「わかりやすさ」へのあくなき挑戦−
I章 基礎編
1 本書の目的
2 失語症を考える前に
1.「ことば」とは
2.記号−目の前にないものや、目には見えないことがらを指し示す道具
3.記号の処理
3 記号から見た「言語モダリティー」そして「失語症」
1.言語モダリティーと記号
2.失語症と記号
II章 検査編
はじめに
1.総合的失語症検査について
2.失語症検査は何をみているの?
1 認知神経心理学的にみた下位検査の情報処理モデル
1.聴覚的理解(単語)−「猫はどれですか?」
2.呼称−「これは何ですか?」
3.復唱(単語)−「私の真似をして言ってください」
a)音響ルート(模倣)
b)非語彙的音韻ルート
c)非意味的語彙ルート
d)意味ルート
4.読解(単語)−「これ(文字)はどれですか?」
a)音韻ルート
b)語彙ルート
5.音読(単語)−「声に出して読んでください」
a)音韻ルート
b)語彙ルート
6.書称−「これは何ですか?書いて下さい」
a)音韻ルート(音韻選択・配列を行った後、書字に至るルート)
b)非音韻ルート(音韻を介さず直接書字に至るルート)
7.書取−「私が言う通りに書いてください」
a)非語彙的音韻ルート
b)語彙ルート
8.まとめに代えて−文の処理
a)構文の理解
b)構文の産生
c)参考−失語症構文検査 試案IIについて
2 検査が終わったら
1.プロフィールを読もう−検査結果の解釈
2.プロフィールの読み方のポイント−理解面
a)聴覚的理解と復唱の比較
b)読解と音読の比較
c)聴覚的理解と読解の比較
3.プロフィールの読み方のポイント−表出面
a)呼称を中心に
b)呼称と復唱、呼称と音読の比較
c)呼称と書字(書称)の比較
3 さらに詳しく知るために−堀り下げ検査
1.掘り下げ検査とは
2.単語の聴覚的理解の掘り下げ検査
a)音響分析を調べる−語音弁別検査
b)音韻照合を調べる−仮名の理解
c)語彙照合を調べる−語彙性判断検査(聴覚提示)
d)意味照合を調べる−単語の理解、類義語判断検査(聴覚提示)
3.単語の視覚的理解(文字理解)の掘り下げ検査
a)形態分析を調べる−文字弁別検査
b)文字照合を調べる−文字/非文字弁別検査
c)語彙照合を調べる−語彙性判断検査(文字提示)
d)意味照合を調べる−単語の理解・類義語判断検査(文字提示)
4.構文の理解の掘り下げ検査7
a)文構造の解析能力(パーシング)を調べる−文容認性判断検査
b)文の構成素と意味役割との対応(マッピング)を調べる
5.表出面の掘り下げ検査
III章 訓練編
1 訓練プランの立て方
1.基本的な考え
2.非音韻ルートの訓練から音韻ルートの訓練へ
3.訓練の難易度調整
4.代替コミュニケーション
5.生活全体をみすえた訓練プラン
2 個々の障害に焦点をあてた具体的な訓練プラン
1.理解系−聴覚モダリティーを中心に−
a)音響分析障害(語音聾)に対する訓練
b)音韻照合障害に対する訓練
c)語彙照合障害に対する訓練
d)意味照合(意味記憶の活性化)の障害に対する訓練
e)構文理解障害に対する訓練
2.表出系−発話を中心に−
a)語彙選択(出力語彙辞書)の障害に対する訓練
b)音韻選択(出力音韻辞書)の障害に対する訓練
c)音韻配列(音韻出力バッファー)の障害に対する訓練
d)構音運動プログラムの障害(アナルトリー)に対する訓練
e)構文産生障害に対する訓練
IV章 症例編
症例1:語彙選択障害に焦点を当てたアプローチ(1)
症例2:語彙選択障害に焦点を当てたアプローチ(2)
症例3:アラビア数字の錯読に焦点をしぼったアプローチ
症例4:音韻選択障害および語彙選択障害へのアプローチ
症例5:文字形態想起障害へのアプローチ
学習確認テスト(サンプル)
巻末付録
おわりに