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効果的な治療薬選択のために
てんかんの薬物療法 改訂版
筆頭著者 兼子/直 (編著)
弘前大学名誉教授
新興医学出版社
電子版ISBN
電子版発売日 2021年8月9日
ページ数 220
判型 A5
印刷版ISBN 978-4-88002-912-2
印刷版発行年月 2021年8月
書籍・雑誌概要
新薬ラコサミド、ペランパネルに加え、既存の抗てんかん薬に関するこの10年の知見を加筆した10年ぶりの改訂版。
新しい抗てんかん薬を適切に使用すれば70%の患者で発作が抑制されると報告されています。エキスパートの抗てんかん薬の特質、副作用、適切な使い方の理解を深め,治療効果が高まる1冊。
目次
第1章 抗てんかん薬の作用機序 16
A ゾニサミド(zonisamide:ZNS) 16
1.ZNSの抗けいれん作用・モデル動物に対する効果 16
2.ZNSの作用機序 18
B ガバペンチン(gabapentin:GBP) 19
1.GBPの抗けいれん作用・モデル動物に対する効果 19
2.GBPの作用機序 20
C トピラマート(topiramate:TPM) 21
1.TPMの抗けいれん作用・モデル動物に対する効果 21
2.TPMの作用機序 22
D ラモトリギン(lamotrigine:LTG) 24
1.LTGの抗けいれん作用・モデル動物に対する効果 24
2.LTGの作用機序 25
E レベチラセタム(levetiracetam:LEV) 25
1.LEVの抗けいれん作用・モデル動物に対する効果 25
2.LEVの作用機序 26
F ラコサミド(lacosamide:LCM) 27
1.LCMの抗けいれん作用・モデル動物に対する効果 27
2.LCMの作用機序 27
G ペランパネル(perampanel:PER) 27
1.PERの抗けいれん作用・モデル動物に対する効果 27
2.PERの作用機序 28
第2章 臨床薬理学的側面からみた第二世代抗てんかん薬の特徴 37
A 第二世代抗てんかん薬の薬物動態学的特徴 38
1.ガバペンチン(gabapentin:GBP) 39
2.トピラマート(topiramate:TPM) 39
3.ラモトリギン(lamotrigine:LTG) 41
4.レベチラセタム(levetiracetam:LEV) 42
5.ゾニサミド(zonisamide:ZNS) 42
6.ペランパネル(perampanel:PER) 43
7.ラコサミド(lacosamide:LCM) 43
B 第二世代抗てんかん薬の有害事象 44
C 第二世代抗てんかん薬の投与設計と有効血中濃度域 46
D 第二世代抗てんかん薬の薬理遺伝学 47
第3章 てんかん薬物療法の概要と課題 53
A てんかん薬物療法の流れ 53
B AED単剤療法の意義と限界 56
1.単剤療法(monotherapy)のメリット 56
2.AED単剤治療による治療効果の概要 57
3.いわゆる新規AEDによる単剤療法の意義 58
C AED療法の限界と難治性(薬剤抵抗性)てんかん(refractory or drug—resistant epilepsy) 59
1.難治性てんかん(薬剤抵抗性てんかん)とは? 59
2.薬剤抵抗性発現に関連するてんかんの分子病態 61
D 多剤併用療法(polytherapy)の意義と限界 64
1.AED変更(switch)か付加投与(add—on)か? 64
2.AED変更時のtransitional polytherapy 64
3.合理的な多剤併用療法(rational polytherapy)とは? 65
E AED療法の限界 69
1.いかなる段階でAED療法の限界を判断するか? 69
2.多剤併用は単剤療法よりも効果があるのか? 70
3.新規AEDの付加による多剤併用の有用性について 71
F AED療法の限界の克服に向けて 73
第4章 ガバペンチンのてんかん治療における意義 78
A ガバペンチンの薬理学的特性 79
B ガバペンチンの有効性 80
1.成人の難治焦点てんかんに対する有効性 80
2.成人の焦点てんかんに対する単剤療法 82
3.高齢発症てんかんに対する治療効果 82
4.全般てんかんに対する治療効果 83
5.てんかん治療ガイドラインにおけるGBPの位置付け 83
C ガバペンチンの副作用 84
D ガバペンチンの使用上の留意点 84
E てんかん治療におけるガバペンチンの意義 84
第5章 トピラマートのてんかん治療における意義 88
A トピラマートの薬物動態 89
B トピラマートの薬物相互作用 89
C トピラマートの副作用 90
D トピラマートの用法・用量 90
E 海外の診療ガイドラインにみる本剤の位置づけ 92
F 各種てんかん発作ならびにてんかん症候群に対する有効性 93
1.成人難治焦点てんかんに対する有用性 93
2.単剤療法の有効性 94
3.特発性全般てんかんに対する効果 95
4.小児のてんかん 95
5.てんかん性脳症に関する効果 96
G てんかん以外の有効性 99
第6章 ラモトリギンのてんかん治療における意義 103
A ラモトリギンの標的症状 104
1.薬効の広域性と単剤療法の可能性 104
2.抗うつ効果 106
B ラモトリギンの臨床上の特徴 108
1.有効性と忍容性 108
2.薬剤相互作用と半減率 109
C ラモトリギンの副作用 114
1.薬疹 114
2.妊娠・出産時 116
3.認知機能 116
4.体重変化 117
D ラモトリギンの使用上の留意点 117
第7章 レベチラセタムのてんかん治療における意義 121
A レベチラセタムの有効性 121
1.成人の焦点てんかんに対する有効性 121
2.小児の焦点てんかんに対する有効性 125
3.高齢者の難治性焦点てんかんに対する有効性 125
4.特発性全般てんかん(IGE)に対する有効性 125
5.その他の病態・疾患・症候群に対する有効性 126
6.他のAEDとの比較 126
7.発作の逆説的増加 127
8.QOLに対する有効性 127
9.てんかん以外の病態に対する効果 128
B レベチラセタムの効果発現までの時間差・効果の持続 128
C レベチラセタムの用量・効果関係 129
D レベチラセタムの安全性 130
1.副作用 130
2.精神・行動面への影響 131
3.妊娠・授乳への影響 132
第8章 ゾニサミドのてんかん治療における意義 139
A ゾニサミドの有効成分に関する理化学的知見 139
B ゾニサミドの作用機序と薬用量 140
C ゾニサミドの副作用 141
D ゾニサミドの小児てんかんにおける有効性 144
E 成人における二重盲検試験 145
F ウエスト症候群におけるゾニサミドの有用性 147
G てんかん性無呼吸発作におけるゾニサミドの有用性 149
H レノックス・ガストー症候群と大田原症候群 151
第9章 ペランパネルのてんかん治療における意義 155
A ペランパネルの開発経過 155
B ペランパネルの作用機序 155
C ペランパネルの薬理学的特性 156
1.AMPA受容体とGluA2サブユニット 156
2.ペランパネルの薬理学的特性 158
D ペランパネルの薬物動態・血中濃度・副作用 160
1.薬物動態 160
2.副作用 161
3.副作用の出現時期 161
E ペランパネルの有効性 164
1.併用療法 164
2.単剤療法 166
3.有効性が指摘されているてんかん類型 167
F ペランパネルの薬物相互作用 170
G ペランパネルの使用方法 170
H ペランパネルの使用上の留意点 172
I ペランパネルに期待される効果 173
第10章 ラコサミドのてんかん治療における意義 177
A ラコサミドの薬物動態・薬物相互作用 178
B ラコサミドの用法および用量 179
C ラコサミドの有効性 180
1.焦点発作 180
2.全般発作 182
D ラコサミドの副作用 183
E ラコサミドの精神面への作用 183
1.てんかん患者に対するLCMの精神面への作用 183
2.双極性障害患者に対するLCMの精神面への作用 185
F ラコサミドの認知機能への影響 188
G 今後の展望・課題 188
第11章 これからの抗てんかん薬の使い方 194
A 薬剤選択 194
1.作用機序が異なり,同じような副作用を発現しないAEDを選択する 197
2.現在処方中の薬剤との相互作用を考える 198
3.AED併用による効果を考える 199
B 患者治療の最終目標は患者のQOLを最大限にすること 199
C てんかん以外の疾患に対する使用 200
D 焦点発作に使用可能なAEDの特徴 203
E ペランパネルの2段階療法 204
F これからのAED選択 205
索引 211
巻末資料:抗てんかん薬 218
本書における薬名,用法・用量,治療法などに関する記載は,著者および出版社にて正確であるよう最善の努力をしておりますが,医学の進歩や情報の更新により記載内容が必ずしも完全でない場合もございます.その点を十分にご理解いただき本書をご利用する際にはご注意くださいますようお願い申し上げます.