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症例から学ぶ神経病理

症例から学ぶ神経病理
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筆頭著者 小柳 清光 池田 修一 (著)

信州大学特任教授,日本神経病理学会名誉会員/信州大学名誉教授

中外医学社

電子版ISBN

電子版発売日 2023年5月2日

ページ数 181

判型 B5判

印刷版ISBN 978-4-498-32894-5

印刷版発行年月 2023年5月

DOI https://doi.org/10.18886/9784498328945

書籍・雑誌概要

難解で敬遠されがちな「神経病理」の世界を紐解く,エキスパートによる紙上講義.
神経病理は難解で捉えづらい…そのように思う人は少なくない.本書ではそんな思いを払拭させるべく,症例所見をベースに,あたかもエキスパートの講義を受けているようにまとめた.受け身ではなく,読者自身も考えながら読み進められる流れになっており,一読すれば,脳脊髄の病理組織的な変化が無理なく分かるようになるだろう.神経内科専門医試験対策にも活用できる.どうしても苦手意識が消えない人にお勧めしたい1冊だ.

目次

Case 01 抗凝固薬服用中に多発性脳出血を生じた87歳女性
 サイドメモ トランスサイレチン型脳軟膜アミロイドーシスとCAA
   A.トランスサイレチン型アミロイドーシスとは
   B.トランスサイレチン型アミロイドーシスと中枢神経症状
   C.肝移植後長期生存したFAP 患者における脳病変

Case 02 急速進行性の脳内多発病変を呈した70歳男性

Case 03 家族性脳梗塞症例の50歳代女性

Case 04 歩行障害で発症し,四肢の筋萎縮と球麻痺が加わり2年の経過で
死亡した86歳男性

Case 05 急速に進行する全身の筋萎縮と感覚障害,神経因性膀胱を示し
家族性を有する59歳男性

Case 06 小脳症状で発症し,終末期に嚥下障害やミオクローヌスをきたした
58歳女性

Case 07 46歳で構音障害を発症し,70歳で死亡した家族性発症の女性
サイドメモ 脊髄小脳変性症
A.SCA31(spinocerebellar ataxia type 31)
B.MJD(Machado-Joseph disease,マシャド・ジョセフ病: SCA3)
C.歯 状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症(dentatorubural-pallidoluysian atrophy: DRPLA)

Case 08 悪性リンパ腫の経過中に大脳白質脳症を呈した70歳男性
 サイドメモ プリオン病
   A.孤発性CJD
   B.感染性プリオン病
   C.遺伝性プリオン病

Case 09 2歳時に右下肢麻痺をきたし,その後成長とともに同麻痺は軽快したが,
55歳頃から緩徐進行性の四肢麻痺が再出現し80歳で死亡した男性

Case 10 急速に出現した両眼の視力低下と四肢麻痺を主訴とする84歳男性

Case 11 右手のふるえで発症し,長期経過で歩行障害と姿勢異常をきたした
72歳女性

Case 12 パーキンソン症状と認知症状を呈した72歳女性

Case 13 56歳時に記銘力低下で発症し,失語が目立ち64歳で死亡した男性

Case 14 76歳に呂律の回りが不良となり,徘徊,発語減少を呈して81歳で
死亡した女性

Case 15 頭痛発作を繰り返し,特異な脳画像を呈した32歳男性
 サイドメモ 肥厚性硬膜炎
   A.疾患概念の変遷
   B.臨床症状
   C.MRI で硬膜肥厚を認める疾患とその鑑別診断
   D.自験例の提示
   E .IgG4 関連疾患と既存の疾患概念との相互関連

Case 16 頭痛で発症し,2カ月後に意識障害で救急搬送された25歳男性

Case 17 軽度の運動性失語を呈し,移動性の脳内石灰化病巣を有する71歳男性

Case 18 27歳で糖尿病を発症し,37歳頃から記銘力低下と歩行障害が加わり
55歳で死亡した家族性発症の男性

Case 19 肝腫瘍摘出後意識障害と高アンモニア血症を呈して死亡した56歳男性

Case 20 進行性の歩行障害を呈し,同胞男児にも類似症状がみられた43歳男性

Case 21 46歳時に認知症で発症し,1年2カ月の経過で死亡した男性

Case 22 四肢の骨折を繰り返し,進行性の脳機能低下を伴った38歳男性

本書で取り上げた疾患
索引