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妊孕性温存のすべて

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筆頭著者 柴原 浩章 (編著)

兵庫医科大学産科婦人科学主任教授/兵庫医科大学病院生殖医療センター長

中外医学社

電子版ISBN

電子版発売日 2021年7月16日

ページ数 541

判型 A5判

印刷版ISBN 978-4-498-16016-3

印刷版発行年月 2021年7月

DOI https://doi.org/10.18886/9784498160163

書籍・雑誌概要

医療の発展によるがん患者の生存率の増加と共に重要なテーマとなってきているのが,妊孕性への影響である.妊孕性温存は患者の将来やQOLに大きく関わる問題であるだけに,医療者側もチーム全体で正しい知識と最新のトピックスを共有する必要がある.本書は,そのような現状を踏まえ,現場で活躍しているエキスパートに,基本的知識から実際の方法,最先端の研究トピックスまで網羅した.現場の診療やケアに繋がる,実践書である.

目次

1章 婦人科腫瘍の治療と妊孕性温存
 1 良性腫瘍に対する妊孕性温存手術の留意点
   A 卵巣チョコレートのう胞〔明樂重夫〕
   B 子宮腺筋症〔福井淳史〕
   C 子宮筋腫〔大野田 晋,杉本公平〕
 2 婦人科がんに対する妊孕性温存
   A 子宮頸がん
    1 円錐切除術〔井上佳代〕
    2 子宮頸部・腟前がん病変(CIN,VAIN)に対する薬物焼灼療法(フェノール・トリクロール酢酸:TCA)〔笹川寿之〕
    3 広汎子宮頸部摘出術〔西尾 浩,岩田 卓,青木大輔〕
    4 子宮頸がん治療における卵巣温存手術(卵巣移動術も含む)〔竹中基記,森重健一郎〕
   B 子宮体がん
    1 子宮内膜異型増殖症および子宮体がんの薬物療法〔高橋詳史,藤原寛行〕
   C 卵巣がん
    1 上皮性卵巣がん〔濱西潤三,万代昌紀〕
    2 上皮性境界悪性卵巣腫瘍〔竹井裕二〕
    3 悪性卵巣胚細胞腫瘍〔梶山広明〕
    4 性索間質性腫瘍〔藤原聡枝,大道正英〕
   D 絨毛性疾患
    1 胞状奇胎〔井箟一彦〕
    2 侵入奇胎・絨毛がんに対する治療後の妊娠〔碓井宏和,佐藤明日香〕

2章 遺伝性腫瘍と妊孕性温存
 1 遺伝性腫瘍―最近の動向〔浦川優作,平沢 晃〕
 2 遺伝性腫瘍と妊孕性温存の実践
   A HBOCと妊孕性温存〔矢内原 臨,岡本愛光〕
   B さまざまな遺伝性腫瘍と妊孕性温存〔上田真子〕
 3 遺伝カウンセリングの実践〔神原容子,三宅秀彦〕

3章 異所性妊娠の治療と妊孕性温存
 1 卵管妊娠〔泉谷知明〕
 2 頸管妊娠〔森實真由美〕

4章 子宮内容除去術と妊孕性温存
 1 子宮内容除去術と妊孕性温存〔原 鐵晃〕

5章 社会的適応による妊孕性温存
 1 社会的適応による妊孕性温存〔船曳美也子〕

6章 がん・生殖医療(Oncofertility)
I 医学的適応による妊孕性温存(女性側)
 1 がん・生殖医療に関する世界の動向〔中村健太郎,鈴木 直〕
 2 卵巣の機能
   A 卵の成熟と受精機構〔川合智子,島田昌之〕
   B 女性の生殖内分泌機構〔岩佐 武,鎌田周平〕
   C 思春期における卵の質の変化〔楠原淳子,岸 裕司〕
   D 卵巣機能とその評価〔堀江昭史〕
 3 がん治療による卵巣毒性
   A 放射線照射による卵巣毒性〔上紺屋憲彦〕
   B 抗がん剤による卵巣毒性〔古井辰郎,山本扇里,飯原大稔,寺澤恵子,森重健一郎〕
   C がん治療開始後の妊孕性温存〔前沢忠志〕
   D 化学療法後の卵巣機能の回復〔脇本 裕,荻野奈々〕
   E 薬物療法による卵巣保護〔折坂 誠,宮崎有美子,白藤 文〕
 4 妊孕性温存とチーム医療
   A 医師の役割〔正木希世,杉本公平〕
   B 看護師の役割〔渡邊知映〕
   C 薬剤師の役割〔日置三紀〕
   D 心理士の役割〔奈良和子〕
   E 遺伝カウンセラーの役割〔大瀬戸久美子,吉本有希子〕
 5 妊孕性温存における連携
   A がん治療施設の対応〔山口 聡〕
   B 生殖医療施設の対応〔岡本恵理〕
 6 妊孕性温存の対象疾患
   A 乳がんと妊孕性温存〔文 亜也子,三好康雄〕
   B 女性血液腫瘍疾患と妊孕性温存〔神田善伸〕
   C 小児がんと妊孕性温存〔宮地 充,細井 創〕
   D 骨軟部腫瘍と妊孕性温存〔星 学〕
   E 脳腫瘍と妊孕性温存〔清谷知賀子〕
   F 消化器がんと妊孕性温存〔岡田真央,庄司広和,朴 成和〕
   G 自己免疫・自己炎症性疾患と妊孕性温存〔松井 聖〕
   H 造血幹細胞移植と妊孕性温存〔平光史朗〕
   I POIの原因となる疾患と妊孕性温存〔菊地 盤〕
 7 妊孕性温存とカウンセリング
   A AYA世代の意思決定とその支援〔田中恭子〕
   B 妊娠許可からの支援〔渡邉裕美〕
 8 妊孕性温存の実際
   A 卵子凍結と胚凍結〈卵巣刺激法と合併症〉
    1 卵巣刺激法(short法,long法,antagonist法,PPOS法)〔辻 勲〕
    2 最近の卵巣刺激法(ランダムスタート法,DuoStim法)〔柴原浩章〕
    3 アロマターゼ阻害薬の併用〔塩谷雅英〕
    4 OHSSの発症予防法〔鈴木達也〕
    5 採卵と麻酔法〔吉田 淳〕
    6 精子調整と媒精法(IVF,ICSI)〔泊 博幸,詠田由美〕
    7 卵子および胚の凍結・融解法〔緒方洋美〕
    8 胚移植法〔宇津宮隆史〕
   B 卵巣凍結
    1 腹腔鏡下卵巣切除術・移植術〔高江正道,鈴木 直〕
    2 卵巣凍結・融解法〔桑山正成〕
    3 MRDの診断〔脇本 裕,大杉夕子〕
    4 Onco-IVM:IVMの妊孕性温存への応用〔福田愛作〕
    5 HOPE(日本卵巣組織保存センター)の運営状況〔京野廣一,橋本朋子〕
   C 妊孕性温存の成功
    1 妊娠許可後の治療成績(胚凍結,卵子凍結,卵巣凍結)〔伊藤 歩,片桐由起子〕
    2 妊孕性温存後妊娠における周産期リスクと管理上の留意点〔安岡稔晃,杉山 隆〕
 9 がん・生殖医療のさらなる発展のために
   A がん・生殖医療連携の地域ネットワークシステムの現状〔杉下陽堂,鈴木 直〕
   B 公的助成制度〔重松幸佑,高井 泰〕
   C 登録システム〔筒井建紀〕
   D 安全管理〔古井辰郎,福田愛作,水野里志,山本晃央,森重健一郎〕

II 医学的適応による妊孕性温存(男性側)
 1 精巣の機能
   A 精子の形成と受精機構〔宮本敏伸,宇津野泰弘〕
   B 男性の生殖内分泌機構〔加藤繭子,市川智彦〕
 2 がん治療による精巣毒性
   A 放射線照射による精巣毒性〔上紺屋憲彦〕
   B 抗がん剤による精巣毒性〔千葉公嗣,藤澤正人〕
   C 化学療法後の精巣機能回復〔湯村 寧〕
 3 妊孕性温存の実際
   A 射出精子の凍結・融解法〔堀口菜保子〕
   B 精巣内精子採取術(TESE)における精細管処理と精子凍結・融解法〔水田真平〕
   C 凍結精子を用いるICSIのコツ〔柳田 薫,酒井智康〕
   D 男性悪性腫瘍患者に対するOnco-TESE〔小堀善友〕
 4 妊孕性温存とカウンセリング
   A 男性患者の心理カウンセリング〔小泉智恵〕

7章 GnRH agonistによる卵巣・精巣の休眠療法
 1 GnRH agonistによる卵巣の休眠療法〔堀江昭史〕

8章 臨床応用に向けた最先端研究の現況
 1 未発育卵母細胞の体外発育(IVG)・体外成熟(IVM)〔長谷川昭子〕
 2 人工卵巣〔脇本 裕,児島輝仁〕
 3 POIとIVA(IVAとdrug-free IVA:富山大学での経験)〔伊東雅美,中島彰俊,河村和弘〕
 4 卵子幹細胞(oogonial stem cells:OSCs)を用いた妊孕性温存法の開発〔赤堀太一,高井 泰〕
 5 iPS細胞からの機能的な卵子の分化誘導〔林 克彦〕
 6 核移植技術のがん・生殖医療への応用〔菅原淳史,立花眞仁〕
 7 子宮再生医療〔平岡毅大,廣田 泰,大須賀 穣〕
 8 精巣組織凍結保存〔大坂晃由,岡田 弘,岩端威之,小堀善友,杉本公平〕
 9 In vitro精子形成〔橋本雪司,小川毅彦〕

索引

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