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遠位橈骨動脈アプローチ dRA2020
筆頭著者 吉町 文暢 (編著)
東海大学医学部付属八王子病院循環器内科准教授
その他の著者等 遠藤彩佳/中山政憲/玉置紘也/原田 敬/飛田一樹/内藤貴之/舛谷元丸/杉本とも子/河村洋太/竹内 剛/高橋玲比古/増田尚己/藤井敏晴/貞松研二/加治屋 崇/加藤隆一/寺井英伸/唐原 悟/武田輝規/野里寿史/牧口展子/宮下武彦/辻 武志/車谷容子/大久保宗則/片平美明/棗田 誠/松隂 崇/髙川芳勅/近江哲生/森山志保/金子伸吾/齋藤 滋
中外医学社
電子版ISBN
電子版発売日 2020年7月6日
ページ数 238
判型 B5
印刷版ISBN 978-4-498-13662-5
印刷版発行年月 2020年6月
書籍・雑誌概要
PCIの世界に彗星のように現れた遠位橈骨動脈アプローチ(distal radial artery approach:dRA)はより低侵襲で患者の負担を減らせる手技として注目を集める一方,未知の部分も多く,決定的なやり方は未だ定まっていない.本書ではdRAを積極的に行っているエキスパートたちによるTipsを集め,整理.穿刺や止血,様々な状況に応じたdRAの適応や合併症への対応など,これからdRAを始めようとする医療者のための知識が満載の一冊である.
目次
目次
Chapter 1 はじめに〈吉町文暢〉
本書で用いられる用語集
Chapter 2 遠位橈骨動脈アプローチとは? TRIとdRIの歴史とこれからの展望〈吉町文暢〉
1.はじめに
2.TRIの歴史のおさらい
3.dRAの歴史
4.これからのdRAの展望
Chapter 3 解剖と遠位橈骨動脈のバリエーション〈遠藤彩佳,中山政憲〉
1.動脈の解剖
2.神経の解剖と考えられる合併症
3.骨の解剖と考えられる合併症
Chapter 4 CTによる近位橈骨動脈および遠位橈骨動脈の観察〈玉置紘也〉
1.背景
2.撮影方法
3.症例
4.まとめ
Chapter 5 エコーによる近位橈骨動脈および遠位橈骨動脈の観察〈原田 敬〉
1.遠位橈骨動脈アプローチでよくある質問
2.エコーガイド穿刺の有用性
3.橈骨動脈の解剖
4.遠位橈骨動脈のエコー画像
5.エコー装置の性能
6.長軸穿刺か短軸穿刺か
7.短軸での遠位橈骨動脈穿刺の実際
8.針先の向きへのこだわり
9.まとめ
Chapter 6 触診ガイド穿刺〈飛田一樹〉
1.はじめに
2.穿刺部位
3.穿刺の体位とコツ
4.成功率と因子
5.ラーニングカーブ
6.穿刺成功と手技成功
7.おわりに
Chapter 7 エコーガイド穿刺〈内藤貴之〉
1.はじめに
2.エコーガイド穿刺のできる遠位橈骨動脈
3.プレスキャンをしよう
4.長軸よりも短軸を基本に
5.おわりに
Chapter 8 エコーガイド穿刺と触診ガイド穿刺の比較〈原田 敬〉
1.はじめに
2.対象と方法
3.結果
4.考察
5.エコーガイド穿刺トレーニングのススメ
6.おわりに
Chapter 9 解剖学的穿刺(1)〈舛谷元丸〉
1.はじめに
2.様々な穿刺法
3.遠位橈骨動脈の解剖
4.穿刺の実際
5.まとめ
Chapter 10 解剖学的穿刺(2)「陽渓突き」と「合谷突き」 〈吉町文暢〉
1.はじめに
2.解剖学的嗅ぎタバコ入れから前腕橈骨動脈へ貫く方法
3.第二中手骨の母指側の延線から大菱形骨の上を浅い角度で穿刺する方法
4.おわりに
Chapter 11 止血プロトコール(1)止血時間短縮のこだわり〜看護師として〜
〈杉本とも子〉
Chapter 12 止血プロトコール(2)dRA専用止血デバイスコントロール作成
〈河村洋太,吉町文暢〉
1.はじめに
2.当院の止血プロトコール
3.専用デバイスおよびdRA止血プロトコールの成績
4.止血プロトコールの評価
5.まとめ
Chapter 13 止血プロトコール(3)dRA止血方法―バンデージ法〈竹内 剛〉
1.圧迫のコンセプト
2.止血手順
3.利点/欠点
4.当院の止血時間/成績
Chapter 14 みんなの手技をみてみよう
1.日本中の先生方にアンケート〈吉町文暢〉
2.各施設のdRA:穿刺と止血方法,止血時間,合併症
2— 1 徹底したエコーガイド穿刺〈内藤貴之〉
2— 2 エコーと血管造影でdRAを考える〈遠藤彩佳〉
2— 3 解剖学的穿刺と止血時間短縮への取り組み〈舛谷元丸〉
2— 4 エコーガイド穿刺とエコーによる閉塞の確認〈河村洋太〉
2— 5 遠位橈骨動脈アプローチにおける穿刺止血の実際〈高橋玲比古〉
2— 6 dRA Ageo Style〈増田尚己〉
2— 7 当院における穿刺方法と止血方法〈藤井敏晴〉
2— 8 エコーガイド穿刺と用手圧迫止血〈貞松研二〉
2— 9 シンプルな遠位橈骨動脈アプローチを目指して〈加治屋崇〉
2—10 触診穿刺と安価で頑丈な止血方法〈加藤隆一〉
2—11 TRバンド®に止血パッドを利用した短時間減圧プロトコール〈寺井英伸〉
2—12 術前エコー評価〜穿刺〈唐原 悟〉
2—13 低コストを意識した穿刺と止血方法〈武田輝規〉
2—14 穿刺手技とステプティ™を用いた圧迫止血〈野里寿史〉
2—15 触診法による遠位橈骨穿刺とテープ固定による圧迫止血 〈牧口展子〉
2—16 エコーガイド下穿刺の実際〈宮下武彦〉
2—17 東京北スタイルー安全,低侵襲,コストパフォーマンスを追及して―〈辻 武志〉
2—18 患者さんにもスタッフにも,よりシンプルで負担の少ない手技を目指して〈車谷容子〉
2—19 特別でない手技としての方向性:触診ガイド穿刺と閉塞の確認〈大久保宗則〉
Chapter 15 3Fr診断カテーテルにおけるdRA〈片平美明〉
1.はじめに
2.今,なぜ3Frカテーテルなのか
3.3Fr診断カテーテルとは
4.3Frカテーテルを使うための基礎知識
5.3Frカテーテルの具体的な使用方法
6.4Frカテーテルと3Frカテーテルの差はなにか
7.遠位橈骨動脈アプローチとなることで何が変わるか?
8.さらなる細径化
Chapter 16 日常待機症例におけるdRA症例と実際:5Fr GC〈貞松研二〉
1.なぜdRAなのか
2.なぜ5Frなのか
3.適応と実際
4.おわりに
Chapter 17 日常待機症例におけるdRA症例と実際:6Fr GC〈唐原 悟〉
1.はじめに
2.新たなaccess siteとしてdistal radial arteryの可能性
3.穿刺法と患者の肢位
4.日常待機症例におけるdRAとcRAの比較
5.症例提示
6.止血方法と止血時間
7.おわりに
Chapter 18 日常待機症例におけるdRA症例と実際:7Fr GC〈加藤隆一〉
Chapter 19 ACSへのdRA〈高橋玲比古〉
1.はじめに
2.当院での現状
3.穿刺
4.臨床成績
5.まとめ
Chapter 20 Complex PCIにおけるdRA〈棗田 誠,松隂 崇〉
1.はじめに
2.Complex PCIにおけるdRAの意義・適応
3.シースサイズによる制限
4.dRAの適応拡大
5.dRAでの留意点―止血・合併症の観点から―
6.自験例
7.症例提示
8.止血方法
9.おわりに
Chapter 21 シースレスPCIとdRA:小口径カテーテルこそシースレス〈高川芳勅〉
1.はじめに
2.シースレスPCIの真価は?
3.遠位橈骨動脈は前腕橈骨動脈より細いため事前評価が重要
4.シースレスPCI
5.7FrシースレスPCI
6.8FrシースレスPCI
7.止血プロトコール
8.当院でのシースレスPCIの実績
9.シースレスPCIにおけるTips
Chapter 22 シースレスPCIとdRA:大口径カテーテルこそシースレス〈近江哲生〉
1 .はじめに
2 .シースレス PCI の真価は?
3.遠位橈骨動脈は前腕橈骨動脈より細いため事前評価が重要
4.シースレス PCI
5.7Fr シースレス PCI
6.8Fr シースレス PCI
7.止血プロトコール
8.当院でのシースレス PCI の実績
9.シースレス PCI における Tips
Chapter 23 看護からみる遠位橈骨動脈アプローチ〈森山志保〉
1.はじめに
2.dRA導入に伴う看護師への影響
3.dRA導入に伴う患者への影響
4.今後の課題
Chapter 24 dRAの欠点〜cRAと比較して〈金子伸吾〉
1.dRAだから困ること,注意すべきこと,起こっている問題点
2.求められるデバイスについて
3.穿刺針の違い
4.求められる「シース」:役割とその歴史,そして現在
5.現在使用しているシースの比較
6.将来にむけての提言
Chapter 25 遠位橈骨動脈の閉塞〈飛田一樹〉
1.はじめに
2.閉塞率とその因子
3.遠位橈骨動脈閉塞に対する考察
4.遠位橈骨動脈が閉塞した場合
5.急性虚血
6.おわりに
Chapter 26 dRAの合併症〈高橋玲比古〉
1.はじめに
2.橈骨動脈閉塞
3.仮性瘤
4.動静脈廔
5.出血性合併症
6.神経障害
7.狭窄性腱鞘炎(ドゥケルバン病)
8.舟状骨壊死
Chapter 27 みんながdRAをやらない理由・私はdRAをやる理由〈牧口展子〉
1.はじめに
2.同施設内でdRAに移行したがらない先生方の理由,私がdRAをやる理由
3.病棟にとってはダブスタで困るのでは?
4.今後どうなるのかの見通
5.dRAでよかった症例
6.おわりに
Chapter 28 dRA:今後の展望〈齋藤 滋〉
1.はじめに―昔話から
2.dRAはcRAを超えて一般的になるか?
そして既にcRAが安全に広く普及している現状でdRAの普及は必要か?
3.Radialistとして今後目指すべき道は何か?
Chapter 29 まとめと謝辞〈吉町文暢〉
索引