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防疫列島 ー行動するパブリックヘルスー

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吉村 健佑 (著)

医師 公衆衛生学修士 医学博士

中外医学社

電子版ISBN

電子版発売日 2026年4月16日

ページ数 156

判型 A5判

印刷版ISBN 978-4-498-07122-3

印刷版発行年月 2026年4月

DOI https://doi.org/10.18886/9784498071223

書籍・雑誌概要


「コロナ禍」とは何だったのか? 向かう相手はウイルスだけではなかった.
コロナ禍という言葉が生まれてから早6年,あの痛みはだんだんと過去のものになりつつある.「予算」「人」「法律」が足りない未曽有の有事に専門家たちは何を思い,どう動いたのか,その記憶を詳細に残す.著者は机上のプランを現場に落とし込む実践家である.『千葉県庁コロナ本部での入院調整』『成田空港検疫所での水際対策』『ワクチン啓発「こびナビ」』と辿る構成は,奇しくも公衆衛生学としての源流を目指す挑戦となった.コロナ禍はわが国の防疫体制を変革させたが,それを次のパンデミックに活かせるか否かは次世代の育成にかかっている.本書がそのきっかけになれば幸いである.

目次

目次

序章:筆者が新型コロナ対策に至るまでの経験
 
1 千葉県庁コロナ本部での入院調整 編
 1 はじめに 病床調整本部に参画した経緯
 2 入院調整という“接合術”:公平と迅速、制度と臨床の狭間で
 3 「臨時の医療施設」という未踏のシミュレーション
 4 改正医療法につながる「厚労科研:新型コロナ研究班」と「厚労科研:感染症企画班」 
 5 病院・病床が多いのに、なぜ病床逼迫が起こるのか?
 6 通常診療を制限できずにコロナ対応する苦悩─平時の外来受診が多い─ 
 7 経営の裁量は院長にあり─「お願いベース」の患者受け入れの限界─
 8 課題は「上流」への視線と教訓:「水際対策」と「ワクチン啓発」へ進む必然性 
 コラム 新潟県の新型コロナ対応から学ぶ3つのこと
 
2 成田空港検疫所での水際対策 編
 1 成田空港検疫所へ支援に行った経緯
 2 医師不足の実態:国は検疫の医師を増やせない!?
 3 新型コロナ禍での検疫官の業務
 4 そもそも検疫法・検疫感染症・検疫所って何だろう? 何ができるのか?
 5 平時における空港検疫業務
 6 仲間の医師が集まる:希望が出てきた
 7 長期戦になっている検疫現場には「産業医」も必要だった
 8 自治体と検疫所の対話:千葉県の医療資源を「検疫所」が食う?
 9 検疫官になるには? 採用とキャリアを考える
 10 千葉亥鼻診療所の開設と「陽性者ホテル」の医療体制の整備
 11 「陽性者ホテル」の管理の具体的な業務と戸惑い
 12 ホテル管理でのクレーム、疲弊、職員のコロナ感染
 13 「陽性者ホテル」には精神科医も必要だった:具体的なケース
 14 多省庁による「水際対策」と省庁間の軋轢
 15 検疫現場から見たオリンピック・パラリンピック対応
 16 厚労科研「検疫官へのヒアリング研究」で提起した今後の組織論・人材育成論 
 17 「新・政府行動計画」から見る将来の水際対策
 18 検疫DXと国立健康危機管理研究機構(JIHS)の設置と期待
 19 「2つの感謝状」と現場検疫官の「生の声」に想う
 コラム 「偽の陰性証明」報道と国際感覚とのズレ
 コラム 映画「フロントライン」に見る、医系技官の役割と意義
 
3 ワクチン啓発「こびナビ」編
 1 民間による新型コロナワクチン啓発活動の始まり
 2 わずか2週間! 急ピッチで立ちあげた「こびナビ」と一般社団法人設立
 3 自費・持ち出しで始めた「草の根」活動
 4 厚労省での記者会見と「正確な情報」にこだわる発信
 5 中高生にも広げた啓発活動「こびナビ・スクール」
 6 チーム作りの原則は「任務への姿勢=スタンス」
 7 予想以上の反響を得たクラウドファンディング
 8 発信する側になる・メディアと対話する:音声メディアで発信を続けた意味 
 9 自らの発信を通じて感じた、大手メディアの「2つの問題点」とその先へ
 10 政策責任者との対話:河野太郎大臣との面会
 11 「個人攻撃」のリスクと「出口戦略」:届いた「カッターの刃」
 12 厚生労働大臣より最優秀賞を受ける
 13 検疫と「こびナビ」の同時進行、そして出口戦略
 14 運営を通して考えた「4つの姿勢」
 コラム  厚労省「予防接種健康被害救済制度」から見る、新型コロナワクチンへの救済 
 
終章:次なる危機に備えるために
 
編集後記:次なる有事のために、医学生として(萱原慎太郎)
 
おわりに・謝辞
 
索引

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