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誰も教えてくれなかった癌臨床試験の正しい作法
筆頭著者 國頭 英夫 (他著)
その他の著者等 佐藤恵子/吉村健一/
中外医学社
電子版ISBN
電子版発売日 2018年1月29日
ページ数 214
判型 A5
印刷版ISBN 978-4-498-02262-1
印刷版発行年月 2016年7月
書籍・雑誌概要
ウィットに富む16のvignette(小品)を手がかりに,臨床医・生命倫理学者・生物統計家が,臨床研究で実際に直面する様々なジレンマの答えを求めて熱く語り合う.
目次
第1部 情報開示の諸問題
VIGNETTE 1 試験の途中経過の開示
Discussion 途中経過の開示と選択バイアス
Adaptive randomizationについて
第II相試験で、成績がよくないことが分かってきた時に
臨床試験の参加と利他主義
VIGNETTE 2 たまたま私は知っている
Discussion 中間解析と試験の継続・中止
たまたま知った情報を「私用」してよいか
VIGNETTE 3 試験治療と医者の「個人的見解」
Discussion ランダム割り付けにおけるequipoise
医師は個人的な意見を患者さんに言うべきか
プロトコール逸脱と日常臨床
VIGNETTE 4 試験治療の提示
Discussion 臨床試験と標準治療の関係
第I相試験での問題
患者さんへの情報は、何をどこまで提供すべきか
VIGNETTE 5 よその試験の結果
Discussion 他の試験の結果をどこまで患者さんに伝えるか
並行する試験でネガティブな結果が出たら
VIGNETTE 6 最終結果の公表と開示
Discussion 試験の最終結果は患者に知らせなくてはならないか
試験の結果を公表できない場合
説明文書にどこまで載せるべきか
「患者様」?
第2部 試験デザインの妥当性
VIGNETTE 7 病院の方針
Discussion クラスターランダム化と患者さんの自己決定権
ランダム化比較試験とpropensity score
大きく異なる治療法の比較
救命救急治療の比較
VIGNETTE 8 もう1回やるのか
Discussion Randomized phaseIIとphaseIII
Randomized phaseIIの結果と治療の選択
エビデンスの強さ
VIGNETTE 9 同じことやるのか
Discussion とにかく「やる」ことが大事!?
試験登録制度
PhaseII試験は必要か
VIGNETTE 10 後出しジャンケン
Discussion エンドポイントの閾値設定によって評価は変わる
OSかPFSか
VIGNETTE 11 非劣性試験は倫理的か
Discussion 非劣性試験の問題点
患者にどう説明するか
ハイブリッドデザインとは
QOLをどう測るか
VIGNETTE 12 IRB承認の問題
Discussion なぜ施設ごとにIRBがあるのか
外部委員・専門外委員の役割
外科領域における審査
第3部 試験と治療の境界
VIGNETTE 13 臨床試験参加の本質は利他的なものか(その1)
Discussion BRIM3試験の概要
ランダム化比較やクロスオーバー禁止は必要だったか
VIGNETTE 14 臨床試験参加の本質は利他的なものか(その2)
Discussion Off-protocol治療の是非
患者さんは利他的な動機で試験に参加する?
Equipoiseは必要か
VIGNETTE 15 希望を与える臨床試験
Discussion 患者さんから臨床試験参加を希望してきたら
患者さんの同意をめぐって
エンドポイントをどう設定するか
VIGNETTE 16 医療とビジネスの境界
Discussion 説明文書は何のためにあるか
「研究病院」の周知
医師と患者の関係
エンドポイントの考え方
臨床データの研究利用をめぐって
おわりに