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産科危機的出血への対応 改訂第2版
筆頭著者 関 博之(編集) 松永 茂剛(編集) 山本 晃士 (編集)
メジカルビュー社
電子版ISBN
電子版発売日 2024年9月27日
ページ数 248
判型 B5
印刷版ISBN 978-4-7583-2352-9
印刷版発行年月 2024年10月
書籍・雑誌概要
疫学からはじまり,凝固系や妊婦の特殊性などの産科における出血のメカニズムを詳説,視覚的にも理解し,臨床現場での対応に結びつける書籍。
2022年に改訂された「産科危機的出血への対応指針」「2024年版産科DICスコア」の内容を盛り込み,保険適用となったフィブリンの基本と臨床における実践的情報もアップデートした。
初版の情報を整理した上で,「産科危機的出血」の考え方,輸血の基本,経腟分娩および帝王切開におけるフローチャートなど,理解を助ける基礎項目も新たに盛り込んだ。産科危機的出血を理解し,実践的に現場で対応するための決定版!
目次
PartⅠ 総論
1産科危機的出血の疫学
1 ) 母体死亡の原因
2 ) 産科危機的出血への対応指針2022
3 ) 2024年改訂版産科DIC 診断基準
4 ) 産科危機的出血の概念
5 ) 産科危機的出血と診断するための出血量の目安
2輸血の基本(総論)
1 ) 輸血の基本
3凝固線溶系の基礎知識
1 ) 凝固系のしくみ
2 ) 凝固制御系のしくみ
3 ) 線溶系のしくみ
4 ) 凝固線溶系とキニン・カリクレイン系
4妊婦の循環動態の特殊性
1 ) 循環血液量の増加
2 ) 凝固の亢進と線溶の抑制
3 ) 側副血行路の発達
5産科危機的出血の特殊性
1 ) 希釈性凝固障害
希釈性凝固障害とは
フィブリノゲンの重要性
低フィブリノゲン血症による出血症状
2 ) 消費性凝固障害
消費性凝固障害とは(産科領域での消費性凝固障害)
消費性凝固障害を診断・治療するための臨床検査
3 ) 出血量の評価
6産科危機的出血の原因疾患
1 ) 総論:経腟分娩および帝王切開術における対応フローチャート
2 ) 産道損傷
3 ) 弛緩出血
4 ) 常位胎盤早期剥離
5 ) 前置胎盤
6 ) 子宮内反症
7 ) 羊水塞栓症
病型・病因・病態
診断
対応
PartⅡ 実践編
7産科危機的出血の止血法
1 ) 薬物療法
弛緩出血に対する子宮収縮薬
トラネキサム酸(TXA)
2 ) 外科的処置
軟産道裂傷に対する縫合
uterine compression suture
動脈結紮術
子宮内タンポナーデ(ガーゼ・バルーン)
癒着胎盤に対するballoon occlusion 法
transcatheter arterial embolization(TAE)
TAEの合併症
damage control surgery(DCS)とは
damage control surgery(DCS)の実際
8産科危機的出血への輸血療法
1 ) 産科危機的出血に対する輸血療法の特殊性
hemostatic resuscitation
大量出血における凝固障害の発生機序
凝固障害の増悪過程
消費性凝固障害における凝固障害の発生機序と増悪過程
massive transfusion protocolとは
massive transfusion protocolの実際
2 ) 異型適合輸血
濃厚赤血球
新鮮凍結血漿(FFP),濃厚血小板
3 ) point of care testing(POCT)
4 ) フィブリノゲンの補充療法
フィブリノゲン製剤
フィブリノゲンとは
新鮮凍結血漿(FFP)とフィブリノゲン製剤の比較
フィブリノゲン製剤の投与が臨床的アウトカムに与える影響
5 ) 凝固因子補充
6 ) クリオプレシピテート
7 ) 第XIII因子製剤
8 ) 活性型第Ⅶ因子製剤
9 ) プロトロンビン複合体製剤
10 ) トロンボモジュリン製剤
11 ) その他の抗凝固薬およびC1インヒビター
9産科領域における貯血式自己血輸血の利点と限界
1 ) 自己血輸血とは
2 ) 適切な貯血量
10母体救命処置
1 ) 母体救命症例とは
2 ) 蘇生法の実際
心臓マッサージ(胸骨圧迫)
気道確保とバッグ・マスク換気
酸素投与
鎮静・鎮痛
3 ) アシドーシス・低体温・電解質異常の補正
4 ) 循環血液量を維持するための輸液とモニタリング
5 ) resuscitative endovascular balloon occlusion of the aorta(REBOA)
REBOA の概要
REBOA の実際
11産科危機的出血の搬送システム
1 ) 産科危機的出血の搬送システム