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白熱講義
骨折合併症 Nonunion,Malunion,FRI,PTOA
骨折治療の物理学と生物学
筆頭著者 渡部 欣忍 (著者)
メジカルビュー社
電子版ISBN
電子版発売日 2023年6月30日
ページ数 456
判型 B5変
印刷版ISBN 978-4-7583-2177-8
印刷版発行年月 2023年7月
書籍・雑誌概要
偽関節(骨癒合不全),変形治癒,感染(骨髄炎・感染性偽関節),関節拘縮やインプラント周囲骨折など,さまざまな骨折合併症・難治症例をどのように治療すれば成功に導けるのかを,治療法の背景にある骨・関節の基礎知識からわかりやすく解説。
単なる“ファインプレー集”ではなく,骨や骨折に対するバイオメカニクスとバイオロジーの知識に則り,なぜ,そのように治療するとうまくいくのかを豊富な実例を提示しながら解き明かしていく。
骨折合併症の治療に対する「考え方から手技まで」をこの1冊で!
■推薦の言葉
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渡部先生の後輩への 「遺言書」, 難治骨折治療の経典だ。
【竹中 信之 福島県立医科大学外傷学講座教授】
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迷える骨折治療医のまさに 「聖書(バイブル)」である。
今,この時に,この書を読める幸福に涙せよ!
【最上 敦彦 順天堂大学静岡病院整形外科先任准教授】
目次
1章 骨折物理学PartⅠ:材料力学の基本知識
1 材料力学の基本
2 骨の力学的特性
3 骨の力学的特性から考える5つの骨折パターン
4 力学的負荷と骨折型
2章 骨折物理学PartⅡ:骨接合術のバイオメカニクス
1 骨折治療材料の力学的特性を規定する因子
2 ワイヤー,ピン,スクリューのバイオメカニクス
3 骨接合術における力学的安定性とは
4 髄内釘固定のバイオメカニクス
5 プレート固定のバイオメカニクス
6 脆弱な骨を固定するための4つの原則
3章 骨折生物学:The Diamond Concept –骨形成能・骨誘導能・骨伝導能と力学的環境–
1 骨折治癒は組織再生である
2 幹細胞とは
3 幹細胞の分類
4 間葉系幹細胞(mesenchymal stem cell;MSC)
5 二つの骨化機序−膜性骨化と軟骨内骨化−
6 心臓の作り方:How to build a heart
7 骨再生に必要な3つの能力
8 骨再生のThe Diamond Concept
9 自家骨移植と人工骨移植
4章 偽関節(骨癒合不全)の診断と治療
1 偽関節(骨癒合不全)の定義
2 偽関節の診断と手術時期について
3 偽関節・骨癒合不全の発生率
4 偽関節・骨癒合不全の分類
5 偽関節・骨癒合不全の原因
6 大腿骨・脛骨atrophic nonunionの治療 —生物活性を取り戻す—
7 大腿骨・脛骨hypertrophic nonunionの治療 —力学的安定性の再獲得—
8 上腕骨・前腕骨・鎖骨nonunionの治療
5章 特殊な偽関節と特殊な治療
1 関節内骨折・関節近傍骨折後の偽関節
2 創外固定を用いた偽関節部延長術
3 脆弱骨の偽関節
4 インプラント周囲骨折(periprosthetic fractures)後偽関節
5 大腿骨非定型骨折(atypical femur fracture)後の偽関節
6章 骨折関連感染症(FRI)の診断と治療
1 骨髄炎(osteomyelitis)
2 骨折関連感染症(fracture-related infection;FRI)の定義と診断
3 骨髄炎の画像評価
4 骨髄炎の分類と治療アルゴリズム
5 欧州におけるFRIの標準的治療
6 慢性期FRI(chronic FRI)の特徴と治療
7 早期感染(early FRI)の特徴と治療
8 晩期感染(late FRI)の特徴と治療:感染性偽関節
7章 下肢変形癒合の治療と外傷後変形性関節症(PTOA)
1 外傷後変形性関節症(PTOA)とは
2 下肢アライメントの計測
3 関節適合性の評価
4 関節安定性の評価
5 アライメント,関節適合性,関節安定性の関係
6 寛骨臼骨折後のPTOA
7 膝関節PTOAの予防と治療
8 足関節PTOAの予防と治療