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≪診療放射線技師 スリム・ベーシック≫
放射化学 改訂第2版
筆頭著者 福士 政広 (編集)
メジカルビュー社
電子版ISBN
電子版発売日 2022年5月2日
ページ数 192
判型 B5
印刷版ISBN 978-4-7583-1916-4
印刷版発行年月 2018年3月
書籍・雑誌概要
本書は,「放射化学」を初めて学ぶ診療放射線技師養成校の学生を対象としたテキストである。
今回の改訂では,平成32年版国家試験出題基準に基づいて加筆修正を行うとともに,授業でより使いやすい1冊となるように解説や例題を充実。
シリーズの特徴である,①ストーリー性のある記述で初学者でも読み進め理解できる,②多くの図表や囲み記事で視覚的にポイントを理解できる,③巻頭の「学習到達目標」と項目の最後にある「おさらい」で講義や自己学習の状況を把握できる,という点も初版から引き継がれ,“教えやすく,学びやすい”1冊となっている。
目次
0章 Introduction [福士政広]
1. 放射化学序論
1 放射能の発見
2 原子の構造と放射線
放射性同位体(RI)
放射線の種類
放射性同位体の製造法
α壊変
β壊変
γ線
放射能および放射性物質の量
3 RI標識化合物
RI標識化合物の合成法
RI標識化合物の標識位置の表し方
RI標識化合物の合成方法
RI標識化合物の安定性
RI標識化合物の用語
放射平衡
4 放射性核種の分離
5 放射性核種の化学的な利用
1章 元素 [柏倉健一]
1. 元素の性質
1 原子
ボーアの原子模型
軌道電子
励起
電離(イオン化)
元素
核種
2 原子核
質量数
原子番号
周期表
3 同位体と放射性同位体
同位体
放射性同位体(放射性同位元素)
核図表
同位体存在比と原子量
4 放射能と単位
電離放射線
放射性壊変
放射能の強さの単位
放射線の強さの単位
放射線の作用の強さの単位
5 放射性壊変の種類
原子核の不安定要因
α壊変
β壊変
軌道電子捕獲
γ壊変
内部転換
核異性体転移
壊変図
6 統一原子質量単位と結合エネルギー
原子質量
統一原子質量単位
質量とエネルギーの等価性
原子核の結合エネルギー
質量欠損の計算
2. 放射性核種
1 放射性壊変の法則
1個の原子がいつ壊変するか?
多数の原子が,ある時間にどのぐらい壊変するか?
2 半減期
3 平均寿命
4 有効半減期
物理学的半減期
生物学的半減期
有効半減期
5 放射平衡
放射性壊変(崩壊)系列
放射平衡
放射平衡における原子数
6 過渡平衡
成立条件
平衡の状態
理由
7 永続平衡
成立条件
平衡の状態
理由
8 放射平衡が成立しない場合
9 天然放射性核種
一次放射性核種
二次放射性核種
放射性壊変系列に属さない天然の放射性核種
誘導放射性核種
10 人工放射性核種
人間活動で生成する放射性核種
11 年代測定
天然の時計を使った年代測定
おさらい
2章 放射性核種の製造 [柏倉健一]
1. 核反応
1 核反応
核反応
散乱
吸収
2 核反応とエネルギー
ラザフォードの実験
3 核分裂
液滴モデル
エネルギーの放出
核分裂の制御
2. 放射性核種の製造
1 放射性核種の製造
2 原子炉による製造
核反応の利用
核分裂の利用
中性子による核反応での製造
中性子と物質との相互作用
核分裂による製造
3 サイクロトロンによる製造
サイクロトロン
サイクロトロンによる製造の実際
医用小型サイクロトロン(院内サイクロトロン)
4 核反応断面積(原子核断面積)
核反応断面積の単位
全断面積
励起関数
核反応による原子番号および質量数の変化
照射時間と生成放射能
5 無担体放射性核種の調整法
3. ジェネレータ
1 ジェネレータの親核種と娘核種
ジェネレータ
2 99 Mo-99 mTcジェネレータにおけるミルキング
99 Mo-99 mTcジェネレータの特徴
おさらい
3章 放射性核種の分離および純度検定 [福士政広・山本勝美]
1. 分離の必要性と特殊性
1 分離の必要性と特殊性
2 放射性核種の分離
2. 共沈法
1 共沈法の反応例
90 Sr-90 Yから90 Yの分離
沈殿生成物と溶解度積
リン酸イオンと硫酸イオンの分離
担体の化学形
3. 溶媒抽出法
1 分配係数の求め方
鉄イオン〔Fe3+〕のジイソプロピルエーテルによる抽出
4. クロマトグラフィ
1 ペーパークロマトグラフィ
2 薄層クロマトグラフィ
3 カラムクロマトグラフィ
実験例① 成分A,B,Cの分離
実験例② 過テクネチウム酸ナトリウムの分離
4 ガスクロマトグラフィ
5 イオン交換クロマトグラフィ
分離例① 海水から真水を取り出す
分離例② 陰イオン交換樹脂に対する金属イオン吸着
6 高速液体クロマトグラフィ
HPLCの構成
検出器の種類
原理
分離モードとカラムの種類
5. その他の分離法
1 電気化学的方法(イオン化傾向)
2 電気泳動法
3 ラジオコロイド法
分離例
4 昇華・蒸留法
5 ジラード-チャルマー法(ホットアトム)
反跳エネルギーによる化学形の変化
化学形の変化による溶解性の違い
➡ おさらい
4章 放射性標識化合物 [福士政広・山本勝美]
1. 標識化合物とは
2. 標識化合物の合成法
1 化学的合成法
14 C標識化合物の合成(グリニャール合成法)
3 H標識化合物の合成
35 S標識化合物の合成
2 生合成法
3 同位体交換法
4 ホットアトム法(反跳標識法)
5 ウィルツバッハ法
6 スズ還元法
7 標識位置の表し方
8 放射性ヨウ素の蛋白質標識法
直接標識法
間接標識法
3. 標識化合物の純度
1 化学的純度
2 放射性核種純度
3 放射化学的純度
4. 標識化合物の保存
1 壊変による分解
2 自己の放射線による分解(一次分解)
3 二次分解
4 化学的分解
➡ おさらい
5章 放射性核種の化学的利用 [眞正浄光]
1. 化学分析への利用
1 放射性物質の化学的性質
2 放射線の物理的性質
3 放射能(線)を利用した化学分析法
放射分析法
同位体希釈法
4 加速器を利用した分析
加速器の仕組みと新たな取組み
2. トレーサ利用
1 ホットアトム法
2 ラジオコロイド法
3 同位体効果
4 同位体交換反応
5 オートラジオグラフィ
イメージングプレート法
6 ラジオアッセイ法
7 アクチバブルトレーサ法
➡ おさらい