書籍を検索します。雑誌文献を検索する際には「雑誌文献検索」を選択してください。
≪診療放射線技師 スリム・ベーシック≫
放射線生物学 改訂第2版
筆頭著者 福士 政広 (編集)
メジカルビュー社
電子版ISBN
電子版発売日 2022年5月2日
ページ数 164
判型 B5
印刷版ISBN 978-4-7583-2025-2
印刷版発行年月 2021年3月
書籍・雑誌概要
専門基礎科目「放射線生物学」の基礎・原理についてしっかりと理解できるようストーリー性をもたせた内容構成で,巻頭の「学習到達目標」と項目の最後にある「おさらい」で講義や自己学習の状況を把握できるので,1つ1つ確実に理解しながら読み進められる“教えやすく,学びやすい”テキスト。
改訂にあたっては全体の約8割を刷新。ICRP(国際放射線防護委員会)から発表された声明(放射線に対する組織反応など)に基づき内容を反映させ,また2020年版国家試験出題基準に基づいて記述の追加や修正を行うとともに,授業でより使いやすい1冊となるよう解説や例題を充実させた。
目次
学習到達目標
用語解説・MEMO一覧
0章 Introduction [島田義也]
1. 放射線と生物との関係
1 放射線とのかかわり
2 放射線の単位
3 放射線が及ぼす人体への影響
4 放射線障害の2分類と放射線作用の3過程
1章 放射線の細胞に対する作用 [坂野康昌,今岡達彦]
1. 物理学的過程
1 物理学的過程と物質,エネルギー
2 電離と励起
3 放射線の分類
4 電離放射線と非電離放射線
5 電離放射線・紫外線と物質の相互作用
6 放射線の透過力
7 電離作用と生物作用
8 いろいろな線量の概念と単位
2. 化学的過程
1 化学的過程とラジカル,活性酸素種
2 水の放射線分解
3. 生化学的過程
1 生体高分子への影響
2 直接作用と間接作用
3 ラジカルを増減させる物質
4 高LET放射線と低LET放射線の作用様式
4. 生物学的過程(DNAへの影響)
1 生物学的過程とDNAへの影響
2 DNAと遺伝情報
3 放射線によるDNA損傷
4 紫外線によるDNA損傷
5 DNA損傷の修復
6 非相同末端結合修復と相同組換え修復
5. 生物学的過程(細胞死)
1 細胞の放射線感受性
2 細胞周期
3 増殖死と間期死
4 アポトーシスとネクローシス
5 細胞の生存率曲線
6 放射線高感受性細胞の特徴
6. 生物学的過程(突然変異)
1 遺伝子突然変異
2 突然変異によるDNA塩基配列の変化
3 突然変異とコドンの関係
4 染色体突然変異(染色体異常)
5 染色体異常や突然変異の線量効果関係
2章 放射線の人体への影響 [島田義也]
1. 組織・臓器への影響①
1 はじめに
2 全身被ばくによる急性放射線死
2. 組織・臓器への影響②
1 はじめに
2 造血系への影響
3 生殖腺への障害
4 消化管への影響
5 皮膚障害
6 水晶体障害
7 肺障害
8 循環器系障害
9 神経・脳障害
3. 発がん影響
1 はじめに
2 発がんのメカニズム
3 放射線発がんの歴史
4 白血病と固形がん
5 内部被ばくによる発がん
4. 遺伝的影響
1 遺伝性疾患の分類
2 放射線による遺伝的影響
3 がん発生の継世代影響
5. 確定的影響と確率的影響
1 はじめに
2 確定的影響と確率的影響
6. 胎児・小児期被ばくと妊婦の被ばく
1 胎児
2 小児
3 妊婦
7. 線量限度
診断参考レベル
3章 放射線の生物学的効果と放射線治療 [坂野康昌,高畠 賢]
1. 正常組織と腫瘍の放射線感受性
1 放射線感受性
2 腫瘍
3 腫瘍の病理
4 腫瘍の組織型と放射線感受性
5 腫瘍の病期分類
6 p53遺伝子
7 抗悪性腫瘍薬
2. 生物学的効果の修飾
1 線質効果
2 LETとRBE
3 細胞周期
4 細胞周期と放射線感受性
5 放射線細胞障害からの回復
6 分割照射とSLD回復
7 多分割照射と低線量率照射(逆線量率効果)
8 時間的線量配分
9 SLD回復と放射線の線質
10 PLDの回復
11 PLD回復と放射線の線質
3. 分割照射と4R
1 分割照射に深く関係するファクター(4R)
2 回復(recovery),修復(repair)
3 再酸素化(reoxygenation)
4 再分布,同調(redistribution)
5 再生(regeneration),再増殖(repopulation)
6 放射線照射効果を修飾する因子
7 放射線の種類(線質)
8 酸素効果
9 LETとRBE,OERの関係
10 酸素効果と放射線治療
11 放射線増感剤
12 放射線防護剤
13 温熱療法(ハイパーサーミア)