書籍を検索します。雑誌文献を検索する際には「雑誌文献検索」を選択してください。

検索

カテゴリから選ぶ

≪コンパス≫

コンパス分子生物学 改訂第4版

創薬・テーラーメイド医療に向けて

コンパス分子生物学 改訂第4版
本文を見る
  • 有料閲覧
≪コンパス≫

鹿志毛 信広 (編)   川嶋 剛 (編)

南江堂

電子版ISBN 978-4-524-40481-0

電子版発売日 2025年12月8日

ページ数 312

判型 B5

印刷版ISBN 978-4-524-40479-7

印刷版発行年月 2025年11月

DOI https://doi.org/10.15106/9784524404797

書籍・雑誌概要

分子生物学の基礎からゲノム創薬,遺伝子治療まで,薬学部生にとってのミニマムエッセンスをわかりやすく解説した教科書.今改訂では新知見・新技術・新薬等の情報を更新.「3章 遺伝情報の発現」は,より学びやすい流れとなるよう内容を再構成した.また,章末のExerciseを刷新したほか,電子版付とした.薬学教育モデル・コア・カリキュラム(令和4年度改訂版)対応.

目次

【内容目次】
第Ⅰ部 分子生物学の基礎
1章 遺伝子とは何か
 A 遺伝情報を担う分子
  1 細胞の構造と遺伝子を構成する物質
  2 遺伝子の本体の発見
  3 遺伝子の種類
   a 構造遺伝子
   b 調節遺伝子
   c ノンコーディング(nc)RNA遺伝子
 B 核 酸
  1 核酸塩基
  2 ヌクレオシド
  3 ヌクレオチド
 C 核酸・塩基の代謝
  1 プリンヌクレオチドの生合成
   a de novo経路
   b 再利用経路
  2 ピリミジンヌクレオチドの生合成
   a de novo経路
   b 再利用経路
  3 デオキシリボヌクレオチドの生合成
  4 ヌクレオチド生合成の制御
   a プリンヌクレオチド生合成の調節
   b ピリミジンヌクレオチド生合成の調節
  5 ヌクレオチドの分解
   a プリン塩基
   b ピリミジン塩基
 D DNA鎖とRNA鎖
  1 DNAの構造
   a DNAの二重らせんモデル
   b DNA二重らせん構造
   c DNAの塩基配列
   d DNAの形状
   e DNAの化学的性質
  2 RNAの構造
2章 遺伝情報の保存
 A 遺伝情報の流れ
  1 セントラルドグマ
  2 RNAウイルスの遺伝子発現
   a RNAからその情報をそのままの形で引き出して利用するもの(RNA複製)
   b RNAから,一度DNAの形に戻して,再びRNAをつくるもの(逆転写)
 B DNAの複製
  1 DNAの複製
   a DNAポリメラーゼ
   b 複製開始点
   c 複製の機構
   d 複製における末端問題
   e DNAの校正
  2 組換え機構
   a 相同組換え
   b 遺伝子の転位
 C DNAの変異,損傷とその影響
  1 突然変異
  2 損傷の種類
   a 脱プリン反応
   b アルキル化
   c 脱アミノ反応
   d ピリミジン二量体
   e 変異を起こす他の要因
 D 変異の修復
  1 ヌクレオチドの修復(直接修復)
  2 一本鎖の修復
   a ヌクレオチド除去修復
   b ミスマッチ修復
   c 塩基除去修復
   d 乗り越え修復
  3 二本鎖の修復
3章 遺伝情報の発現
 A 転写の分子機構
  1 RNAポリメラーゼ
   a 原核生物のRNAポリメラーゼ(大腸菌の場合)
   b 真核生物のRNAポリメラーゼ
  2 原核生物の転写
   a 転写開始
   b 転写終結
  3 真核生物の転写
   a 転写開始
   b 転写伸長
   c 転写終結
  4 RNAのプロセシング
   a mRNAのプロセシング
   b rRNAのプロセシング
   c tRNAのプロセシング
 B 転写因子による転写制御
  1 転写制御に関わる因子とその構造的特徴
   a ヘリックス-ターン-ヘリックス構造
   b Znフィンガー構造
   c 塩基性へリックス-ループ-へリックス(bHLH)構造
   d b-Zip構造
   e 転写因子とDNAとの結合様式
  2 原核生物の転写制御
   a ラクトースオペロンの転写制御
   b トリプトファンオペロンの転写制御
  3 真核生物の転写制御
   a 原核生物と真核生物の遺伝子発現制御の違い
   b 転写共役因子,メディエーター(複合体)を介した転写制御
  4 水溶性(親水性)リガンドおよび脂溶性リガンドからの細胞内情報伝達と転写制御
   a 水溶性(親水性)リガンドからの細胞内情報伝達と転写制御
   b 脂溶性リガンドからの細胞内情報伝達と転写制御
  5 エピジェネティクス制御
 C RNAの種類と機能
  1 RNAの種類
  2 mRNAの特徴と機能
  3 tRNAの特徴と機能
  4 rRNAの特徴と機能
 D 翻  訳
  1 遺伝暗号(遺伝コード)
  2 コドン偏位
  3 翻訳機構
   a アミノ酸とtRNAの結合
   b 翻訳開始複合体の形成
   c ポリペプチド鎖の伸長
   d 翻訳の終結
   e 翻訳後修飾
4章 ゲノム
 A ゲノムとは
  1 ゲノムの概念
   a ゲノムとDNA
   b ヒトゲノムの大きさ
  2 染色体の構造
   a ヌクレオソーム
   b ヒストンテールの修飾
 B ゲノムプロジェクト
 C ゲノムと遺伝子
  1 ゲノムサイズと遺伝子の数
  2 遺伝子と遺伝子関連配列
  3 遺伝子間領域
   a 散在反復配列
   b 縦列反復配列
  4 機能性RNA
 D 一塩基多型(SNPs)
  1 SNPとは何か
  2 SNPの分類
  3 ヒトゲノム配列の有用性
 E 遺伝子の進化
  1 遺伝子重複による進化
   a 染色体交差による新規遺伝子の生成
   b ヘモグロビン遺伝子の進化
   c V(D)J遺伝子再構成

第Ⅱ部 遺伝子工学
5章 遺伝子工学の基本的技術と法・倫理
 A 組換えDNA技術
  1 組換えDNA技術の歴史
  2 組換えDNA技術の有用性
  3 組換えDNA技術の概要
   a DNAの切断と連結の技術
   b クローン化技術
   c 大量増幅と組換えDNA単離技術
 B 遺伝子のクローニング法
  1 遺伝子クローニングについて
  2 PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)
   a 反応条件
   b PCR法の実際,注意点
  3 RT-PCR(逆転写PCR)
   a 反応条件
   b RT-PCRの実際,注意点
  4 ライブラリーを用いる伝統的なクローニング
 C 遺伝子組換え生物等に関する指針,法律
  1 組換えDNA実験指針の歴史的背景
  2 遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律
 D 遺伝子取り扱いに関する安全性と倫理
  1 遺伝子取り扱い技術の進歩
  2 ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理
6章 遺伝子解析法
 A mRNAの発現解析
  1 ノーザンブロット法
  2 リアルタイムPCR(定量PCR/qPCR)
   a 原 理
   b 検量線を使った定量
  3 DNAチップ(DNAマイクロアレイ)法
 B タンパク質の検出・解析技術
  1 タンパク質の検出・同定法
   a SDS-PAGEとウエスタンブロット法
   b ELISA法
   c 免疫染色法(免疫組織化学染色法)
   d フローサイトメトリー
   e マス・スペクトロメトリー(質量分析)
  2 タンパク質の機能解析法
   a 免疫沈降法(IP)
   b クロマチン免疫沈降法(ChIP)
   c 表面プラズモン共鳴(SPR)分析法
 C 遺伝子多型の検出
  1 遺伝子多型の検出
   a SNPによって起こるRFLPの検出
   b RFLP以外のSNPの検出
   c PCRによるVNTR,STRの検出
 D DNAの塩基配列解析法
  1 第一世代DNAシークエンサー
  2 第二世代DNAシークエンサー
  3 第三世代DNAシークエンサー
  4 第四世代DNAシークエンサー
  5 次世代DNAシークエンサーのがん検査への活用?がん遺伝子パネル検査?
 E 遺伝子工学技術による遺伝子の機能解析
  1 外来遺伝子を細胞内で発現させる方法
   a 遺伝子導入法
   b 発現系
   c 発現系を用いた解析
  2 細胞レベルで遺伝子発現を操作する方法
   a 遺伝子の強制発現
   b 遺伝子のノックアウトとノックダウン
  3 個体レベルで遺伝子発現を操作する方法
   a トランスジェニックマウスの作製
   b ノックアウトマウスの作製
   c 組織特異的な遺伝子破壊
   d 遺伝子ノックイン
   e 部位特異的ヌクレアーゼを用いるゲノム編集

第Ⅲ部 医療分野への貢献
7章 組換え医薬品
 A 組換え医薬品の特色と有用性
  1 組換え医薬品とは
  2 組換え医薬品の特色
  3 組換え医薬品の有用性
   a 大量生産性と安全性の確保
   b 薬剤の生体内機能の至適化
  4 組換え医薬品の製造
   a 製造原理
   b 製造管理のポイント
   c 生産細胞の特徴
 B 代表的な組換え医薬品
  1 組換え医薬品の分類
  2 ホルモン
  3 酵 素
  4 血液凝固因子
  5 サイトカイン
  6 ワクチン
  7 モノクローナル抗体(抗体医薬品)
   a モノクローナル抗体(抗体医薬品)の作用機序
   b 改変型モノクローナル抗体(抗体医薬品)
   c 抗体医薬品の隆盛と課題
  8 バイオシミラー(バイオ後続品)
 C 組換え医薬品の安全性
  1 組換え医薬品の安全性
  2 組換え医薬品の製造管理,品質管理,薬事的規制
  3 組換え医薬品の構成成分
  4 有効成分の特性と品質保証
  5 不純物,汚染物質の安全性
   a 不純物に関する安全性管理
   b 汚染物質に関する安全性管理
  6 非臨床試験,臨床試験における安全性の検証
   a 非臨床試験での留意点
   b 臨床試験での留意点
   c 市販後の安全性評価
8章 ゲノム創薬
 A ゲノム創薬
  1 標的分子の特定
   a ゲノミクス解析
   b プロテオミクス解析
   c 生物学的研究による検証
   d 臨床情報
   e バイオインフォマティクス
   f AIを利用したタンパク質構造予測
  2 医薬品開発
  3 前臨床試験
  4 臨床試験
  5 市販後調査
 B コンピューターの創薬応用
  1 コンピュータ支援医薬品設計(CADD)
   a 構造ベースの医薬品設計(SBDD)
   b リガンドベースの医薬品設計(LBDD)
  2 定量的構造活性関係(QSAR)モデル
  3 分子ドッキング
  4 ハイスループットスクリーニング(HTS)技術
  5 人工知能(AI)
 C 分子標的薬
  1 細胞の増殖制御とがん疾患遺伝子
   a 細胞分裂と細胞周期
   b 細胞周期制御因子
   c 細胞周期のチェックポイント
   d 細胞増殖因子とシグナル伝達
   e がん疾患関連遺伝子と細胞死
  2 分子標的薬
   a 従来の抗悪性腫瘍薬
  3 がん分子標的薬
   a イマチニブと融合キナーゼ標的薬
   b ゲフィチニブとEGFR標的薬
   c トラスツズマブとHER2標的薬
   d 血管新生阻害薬
   e マルチキナーゼ標的薬
   f ニボルマブと免疫チェックポイント阻害薬
   g その他
  4 抗がん薬以外の分子標的薬
   a 抗関節リウマチ薬
   b 抗脂質異常症(高脂血症)薬
   c 抗糖尿病薬
   d 抗アルツハイマー病薬
   e その他
  5 分子標的薬の課題
9章 遺伝子診断,分子診断
  1 病気の発症に関わる2つの因子
  2 遺伝子診断(遺伝子検査),分子診断(分子検査)
   a 確定診断と早期発見
   b 予測診断
   c テーラーメイド医療のための体質/遺伝的背景の個人差の把握
   d 品質検査
  3 遺伝子診断(遺伝子検査)の方法
   a 多型の種類と検出法
  4 分子診断(分子検査)の方法
  5 ヒト遺伝子診断,分子診断の分類
  6 わが国における遺伝子診断に関する規制の現状と問題点
  7 SNPが影響をおよぼす機能の例─薬物動態関連遺伝子とテーラーメイド医療
   a UGT1A1
   b MDR1,MRP2
10章 核酸医薬品と遺伝子治療,細胞や組織を利用した移植治療
 A 核酸医薬品
  1 核酸医薬品
  2 核酸医薬品の分類
   a アンチセンス核酸
   b siRNA
   c アプタマー
   d CpGオリゴデオキシヌクレオチド
   e デコイ核酸
   f miRNA
  3 遺伝子治療用医薬品と核酸医薬品との相違
  4 核酸医薬品の課題と展望
 B 遺伝子治療
  1 遺伝子治療
  2 遺伝子治療の方法
   a in vivo遺伝子治療とex vivo遺伝子治療
   b 遺伝子の導入方法
  3 遺伝子治療の歴史
  4 遺伝子治療用医薬品の現状
  5 遺伝子治療における課題
 C 細胞や組織を利用した移植治療
  1 再生医療と細胞治療
  2 再生医療・細胞治療の歴史
  3 拒絶反応と免疫抑制薬
  4 細胞治療とex vivo遺伝子治療の違い
  5 細胞医薬品の現状
  6 再生医療・細胞治療に関する法律の相違
  7 再生医療・細胞治療における課題

Exercise 解答

本書における薬学教育モデル・コア・カリキュラム(令和4年度改訂版)対応一覧

索 引

書籍・雑誌を共有

ツール

お気に入り登録
書誌情報ダウンロード

関連書籍