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死別と悲嘆の精神医学

死別と悲嘆の精神医学
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筆頭著者 明智 龍男 浅井 真理子 坂口 幸弘 瀬藤 乃理子 松岡 弘道 (編)

南山堂

電子版ISBN 978-4-525-98596-7

電子版発売日 2025年4月16日

ページ数 285

判型 B5

印刷版ISBN 978-4-525-38261-2

印刷版発行年月 2025年4月

DOI https://doi.org/10.15104/9784525382612

書籍・雑誌概要

近年,ICD-11において「遷延性悲嘆症」が疾患として位置づけられたことに象徴されるように,医療が死別による苦しみに適切に関わることへの関心が高まっています.わが国においても,2022年に「遺族ケアガイドライン」が策定され,医療従事者が遺族ケアに関わるための道筋が示されました.本書は,死別と悲嘆に関して精神医学的・心理学的な視点から取り上げる本邦初の書籍として,その概念から治療・ケアの実際,事例までを網羅的に解説しました.診断基準や国内外のガイドラインはもちろんのこと、死別と悲嘆に関してこれまでに蓄積されてきた数多くのエビデンスを紹介しています.遺族を支えたいと願うすべての医療福祉従事者に必要な知識が網羅された一冊です.

目次

Ⅰ 悲嘆の理論と概念
  1 悲嘆の精神医学の歴史
  2 悲嘆心理学の歴史的展開
  3 悲嘆の概念と実態
  4 悲嘆の概念と関連要因
  5 悲嘆への対応
  6 悲嘆について学ぶ
  Column  遺族ケアへの期待
  Column  哀しみの個別性のなかにこそ

Ⅱ 悲嘆の診断とアセスメント
  1  精神医学と悲嘆の歴史
  2  遺族が示すさまざまな症状
  3  心療内科と悲嘆
  4  生前の家族のリスクアセスメント
  5  治療が必要な遺族に対するアセスメント・ツール
  Column  膵臓がん遺族の悲しみと遺族ケアの重要性
  Column  死別や悲嘆を調査するときに

Ⅲ 悲嘆の治療とケア
  1  遺族ケアガイドライン
  2  薬物療法のエビデンス
  3  心理療法のエビデンス
  4  海外の遺族ケアガイドライン
  5  行動活性化療法
  6  対人関係療法
  7  セルフコンパッション
  8  生きる意味に焦点を当てた精神療法
  9  遷延性悲嘆治療
  10 遺族の心的外傷後成長
  Column  グリーフから希望を
  Column  脳科学と悲嘆

Ⅳ 遺族支援の実践
 A 実践編
  1  悲嘆支援のエッセンス ―すべきこと・すべきでないこと―
  2  トラウマと悲嘆
  3  患者を亡くしたスタッフへのグリーフケア
  4  悲嘆とナラティヴ
  5  主治医・看護師等の非精神・心理専門職が行うグリーフケア
  6  医師と心理職の連携
  7  遺族外来の試み
  8  看護職が行うグリーフケア
  9  子どもを亡くした親へのグリーフケア
  10 親(大切な人)を亡くした子どもへのグリーフケア
  Column  アルコール依存症とグリーフ
  Column  認知症と悲嘆
  Column  精神障害者の死別・悲嘆
 B さまざまな立場から
  1  精神科医・緩和ケア医の立場から
  2  心療内科医の立場から
  3  がん看護師の立場から
  4  精神科看護師の立場から
  5  心理士の立場から
  6  助産師の立場から
  7  遺族会運営の立場から
  Column  COVID-19 と悲嘆
  Column  宗教者との連携
  Column  グリーフケアにおける心理職の倫理を考える
 C 特別な配慮
  1  救急における配慮
  2  自死遺族支援における配慮
  3  事故における配慮
  4  災害における配慮
  Column  コミュニティベースの遺族ケア・グリーフケア
  Column  彼が生きた意味―続・未完の論文
 
巻末資料
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