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メディカルスタッフのための精神医学
筆頭著者 谷岡 哲也 友竹 正人 安原 由子 大坂 京子 (編集)
徳島大学教授
中外医学社
電子版ISBN
電子版発売日 2020年12月24日
ページ数 301
判型 A5判
印刷版ISBN 978-4-498-07698-3
印刷版発行年月 2020年12月
書籍・雑誌概要
医療系学生に必要とされる今日の精神医学の必須知識を凝縮し,平易に解説した新テキスト.看護師,理学療法士・作業療法士,精神保健福祉士,薬剤師の国家試験出題基準に基づいて,最新かつ必要な精神医学の知識を習得できるように構成している.また,最新の「ICD-11」にも準拠した.重要ポイントをおさえ適宜図表を織り交ぜた解説は,一読すればスッと頭に入っていく.実現場でのより良い医療にも繋がる,頼れる1冊だ.
目次
Ⅰ 精神医学とは〈大森哲郎〉
1 精神疾患の頻度
2 症状の特徴
3 原因について
4 精神医学の分類
5 精神医療,精神医学の歴史
6 精神医学・医療の最近の状況
Ⅱ 精神症状
1 精神症状〈住谷さつき〉
1.客観症状と主観症状
2.意識の障害
3.記憶の障害
4.知能の障害
5.知覚の障害
6.思考の障害
7.自我意識の異常
8.感情の障害
9.意欲,行動の障害
10.病識
11.疎通性
2 精神状態〈住谷さつき〉
3 高次脳機能障害〈高瀬憲作〉
1.高次脳機能障害
2.大脳半球の優位性と側性化
3.代表的な高次脳機能障害
4.行政的な高次脳機能障害
Ⅲ 診察と検査〈中瀧理仁〉
1 脳と精神機能
1.神経伝達物質
2.学習
2 精神医学的診察法
1.診察の進め方
2.面接
3.精神的現症
4.身体的現症
5.診断と状態像の決定
3 主な精神症状評価尺度
4 血液検査
5 生理検査
1.脳波
2.睡眠ポリグラフィー
3.心電図
6 画像検査
1.CT
2.MRI
3.SPECT
4.PET
7 心理検査
1.検査時の注意点
2.種類
Ⅳ 治療
A 薬物療法〈沼田周助 大森哲郎〉
1 薬物療法の意義と役割
1.精神科治療学のなかの薬物療法
2.薬物療法導入前の信頼関係樹立の必要性
3.薬物療法の目的─症状改善と再発予防
4.薬物療法の実際
5.薬物の代謝
2 向精神薬の分類
3 抗精神病薬
1.歴史
2.種類と特徴
3.適応疾患,適応症状
4.副作用
5.抗精神病薬の脳内での作用
4 抗うつ薬
1.歴史
2.抗うつ薬の種類と特徴
3.適応疾患,適応症状
4.副作用
5.薬理作用
5 気分安定薬
1.歴史
2.気分安定薬の種類と特徴
3.適応疾患,適応症状
4.副作用
5.薬理作用
6 抗不安薬
1.歴史
2.抗不安薬の種類と特徴
3.適応疾患,適応症状
4.副作用
5.薬理作用
7 睡眠薬
1.睡眠薬の種類と特徴
2.副作用
8 抗てんかん薬
1.抗てんかん薬の種類と特徴
2.適応疾患,適応症状
3.副作用
9 抗認知症薬
B 身体療法〈沼田周助〉
1 電気けいれん療法
2 反復経頭蓋磁気刺激療法
C 精神療法〈友竹正人〉
1 心理的アプローチの分類
2 病態レベルに応じたアプローチ
3 主な精神療法
D 精神保健福祉および精神科リハビリテーション
1 精神科救急医療と精神保健福祉法〈石元康仁〉
1.精神科救急医療
2.精神保健福祉法
2 社会精神医学と地域精神保健福祉〈石元康仁〉
1.精神保健について
2.社会と精神医学
3.精神疾患と精神障害
4.精神保健の歴史
5.わが国の地域精神保健福祉施策
3 心理社会的治療とチームケア
1.心理社会的治療〈片岡三佳〉
2.安全な治療環境の提供〈片岡三佳〉
3.チーム医療およびチームケア〈趙 岳人 後藤崇仁〉
4 精神科リハビリテーションサービス〈趙 岳人 後藤崇仁〉
1.精神科リハビリテーションとその歴史
2.精神科リハビリテーションの目標
3.精神の障害を抱えた人びとの生活困難の背景
4.精神科リハビリテーションサービスの具体例
5.社会復帰,社会参加への支援
6.精神保健医療福祉に関する社会資源の活用と調整
5 精神医療福祉とソーシャルサポート〈後藤崇仁 趙 岳人〉
1.地域生活を支えるための法的根拠およびそのサポート資源の特徴
Ⅴ 精神障害各論
A 器質性精神障害〈木下 誠〉
1 器質性・症状性精神障害の原因
2 器質性・症状性精神障害の症状
3 器質性・症状性精神障害の治療
4 主な器質性精神障害
5 主な症状性精神障害
B 物質使用および嗜癖行動による障害〈吉田精次〉
1 物質使用障害
1.物質について
2.用語の説明
2 物質使用障害各論
3 嗜癖行動障害
1.ギャンブル障害
2.ゲーム障害
4 物質使用および嗜癖行動による障害の治療について
C 統合失調症と妄想性障害〈富永武男〉
1 統合失調症
1.症状
2.診断
3.検査
4.病因
5.治療
2 妄想性障害
D 気分障害〈渡部真也〉
1 病型
2 症状
3 病因
4 診断
5 治療
6 経過・予後
E 神経症性障害〈亀岡尚美〉
1 疾患概念
2 発症機序
3 防衛機制
4 各論
1.不安または恐怖関連症候群
2.強迫症または関連症群
3.ストレス関連症群
4.解離症群
5 治療
1.薬物療法
2.精神療法
F 生理的障害および身体要因に関連した行動症候群
1 摂食障害〈友竹正人〉
1.神経性やせ症
2.神経性過食症
3.むちゃ食い症(過食性障害)
4.その他
2 睡眠覚醒障害〈梅原英裕〉
3 産褥に関連した精神障害〈梅原英裕〉
G 成人のパーソナリティおよび行動の障害
1 特定のパーソナリティ障害〈友竹正人〉
1.診断
2.主なパーソナリティ障害
3.治療
2 性同一性障害〈中山 浩〉
1.概念と対応の一般的原則
2.児童期の対応
H てんかん〈森 健治 森 達夫〉
1 てんかんの概念・定義
2 てんかんの有病率,生涯有病率,発病率
3 てんかんの分類
4 主要なてんかん症候群
5 てんかんにみられる精神症状
6 てんかんの治療
7 てんかん重積状態とその治療
8 てんかんの予後
I 児童期の精神障害〈井﨑ゆみ子〉
1 児童期にみられる精神疾患群
J 神経認知障害〈數井裕光〉
1 認知症の定義
2 認知症疾患で認められやすい認知障害
3 認知症の原因となる疾患
Ⅵ コンサルテーション・リエゾン精神医学〈大田将史〉
1 概説
2 コンサルテーション・リエゾン精神医学の例
3 コンサルテーション・リエゾン精神医学の実施手順
Ⅶ 司法精神医学〈三船和史〉
1 司法精神医学とは
2 精神鑑定の種類
3 刑事精神鑑定
4 医療観察法と医療観察法鑑定
5 成年後見制度と民事精神鑑定
Ⅷ 精神障害の将来 遺伝と環境, 研究および治療の展望〈伊賀淳一 上野修一〉
1 精神障害の遺伝について
2 精神障害と環境
3 遺伝と環境の関係について
4 研究および治療の展望
索 引