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肺動脈形成術PTPA/BPA実践ガイド
筆頭著者 佐藤 徹 (監修)
杏林大学医学部内科学(Ⅱ)教授
その他の著者等 吉野秀朗 監修
片岡雅晴 編集
南山堂
電子版ISBN 978-4-525-98061-0
電子版発売日 2016年6月6日
ページ数 153
判型 B5
印刷版ISBN 978-4-525-24181-0
印刷版発行年月 2015年8月
書籍・雑誌概要
肺動脈形成術(PTPAまたはBPA)は,慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)に対するカテーテルを用いた新たな治療選択として,注目されている.世界をリードし本治療法のオピニオンリーダーでもある執筆陣が,持ち合わせている手技とエビデンスを余すことなく紐解き,CTEPHの診断とPTPAのスキルが身に付く実践書である.
目次
第1章 CTEPHの歴史と診断
1 慢性血栓塞栓性肺高血圧症CTEPHの診断と治療
1.CTEPHの病態と診断
2 CTEPHの治療と経皮的肺動脈形成術PTPAの歴史
1.肺動脈内膜摘除術 PEA
2.薬物治療
3.PTPAの歴史
3 CTEPHの右心カテーテル検査と肺動脈造影検査 ─肺動脈区域枝ナンバリングを含めて─
1.CTEPHの診断と右心カテーテル検査や肺動脈造影検査の位置づけ
2.右心カテーテル検査の流れ
3.肺動脈造影検査
4.肺動脈造影検査の具体的な方法
5.肺動脈の解剖学的構造
4 CTEPHの鑑別疾患
1.肺動脈以外の肺組織が要因となり,肺動脈の障害を合併する疾患
2.肺動脈以外の肺組織が要因ではなく,肺動脈が障害されるCTEPH以外の疾患
3.腫瘍性疾患
4.その他の疾患
第2章 PTPAの実践─手順・コツとトラブル対処─
1 PTPAによる治療介入時期と適応をどう考えるか
1.治療介入時期
2.PTPAの適応
2 術前準備 ─管理方法やクリニカルパスの実際─
1.入院時にチェックすべき項目
2.入院後の抗凝固療法の施行について
3.術後早期管理について
4.クリニカルパスについて
3 PTPA中の手技手順
1. 穿刺アプローチからシース挿入
2. ガイディングカテーテルとガイドワイヤーの選択と操作
3. 治療病変の選択法 ─造影所見による病変形態分類を含めて─
4. 肺動脈造影所見:肺血管造影分類pulmonary flow grade(PFG)
5. 各病変の拡張エンドポイント ─pressure wireやアンギオをガイドとした実際─
6. バルーンの選択とバルーン拡張
7. 肺水腫予測点数化指標PEPSIを用いたセッションエンドポイント
8. 血管合併症に対するトラブルシューティング
4 術後管理 ─肺水腫への対応を含めて─
1.PTPA後の病棟管理:一般病棟管理かICU管理か
2.PTPA周術期の内服薬やカテコラミンの使用
3.再灌流性肺水腫の予防
4.再灌流性肺水腫の出現時期
5.PTPA術後の酸素化不良時の対応方法
5 PTPAセッションの施行回数と施行期間の判断
1.PTPAの施行回数
2.PTPAの施行期間
6 カテーテル挿入下心肺運動負荷試験による治療適応と治療効果の検討
1.運動負荷を行う意義
2.運動中の肺動脈圧の正常値
3.カテーテル挿入下心肺運動負荷試験(CPX)の実際
4.結果の解釈
第3章 PTPAにおける画像モダリティ
1 ローテーショナル肺動脈造影と3D構築画像の有用性
1.PTPAにおける3D構築画像の役割
2.Cアーム装置による回転撮影 ─ローテーショナル肺動脈造影の有用性─
2 血管内超音波(IVUS)と光干渉断層映像(OCT)
1.IVUSとOCTの特徴
2.PTPAにおけるイメージング使用法
第4章 ケーススタディで学ぶPTPA
1 中枢性CTEPHに対するPTPA
2 多臓器障害と右心不全を合併した重症CTEPHに対するPTPA
第5章 PTPAにおけるエビデンス
1 PTPA後の短期効果と長期効果 ─国内外のエビデンスをまとめて─
2 薬物治療vs. 外科治療(PEA) vs. PTPA ─治療効果や予後─
1.各治療法についての概説
2.自施設データに基づく検証
3 高齢者におけるPTPAの効果と安全性
1.高齢者における侵襲的治療
2.高齢者におけるPTPAの効果
3.高齢者におけるPTPAの安全性
4 外科治療(PEA)後の残存性・再発性の肺高血圧に対するPTPAの有用性
1.術後残存性・再発性肺高血圧に対するPTPAによるアプローチ
5 PTPA治療前後の右室機能の変化 ─心臓MRI─
1.心臓MRIの特徴
2.撮影方法・条件
3.解析方法と現時点でのエビデンス
4.PTPAにおける心臓MRIの今後
6 PTPA治療前後の右室機能の変化 ─心エコー─
1.CTEPHにおける右心機能障害
2.心エコーによる右心機能評価
3.PTPAによるCTEPHの右心機能改善
日本語索引
外国語索引