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日本の感染症

明らかにされたこと のこされた課題

日本の感染症
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筆頭著者 菅又 昌実 (編)

東京都立大学名誉教授

南山堂

電子版ISBN 978-4-525-98469-4

電子版発売日 2022年11月8日

ページ数 264

判型 A5

印刷版ISBN 978-4-525-18581-7

印刷版発行年月 2022年10月

DOI https://doi.org/10.15104/9784525185817

書籍・雑誌概要

私たちは新型コロナウイルス感染症の地球規模の流行を経験し, 医療や社会の混乱を目の当たりにした. しかし, 危惧されるのはコロナウイルスによる感染症だけではない.本書には, 日本が多種の感染症をたえまなく監視し, 幅広い研究を行っている実態をまとめた. 日本における感染症の発生状況, 新興・再興感染症, 制圧困難な感染症に関する疫学情報, 最新動向から今後の課題までをわかりやすく解説した貴重な一冊!

目次

はじめに

第1章 日本の感染症対策
基本戦略/地方衛生行政の最前線―保健所と地方衛生研究所/ AMED 研究と厚生労働科学研究/ AMED 研究および厚生労働科学研究における共通性/感染症に対する日本の国際貢献/日本の国際貢献の問題点/適応資材とその維持費負担/現地調査の必要性

第2章 日本の感染症の発生状況
感染症法で取り扱う感染症/感染症の発生動向/今後の感染症対策

第3章 ほぼ制圧できたと考えられるのに発生が再び増加している感染症
1 腸管出血性大腸菌感染症―感染源への指紋を探る
2 結核―今も身近にある致死的伝染病
3 梅毒―古くて新しい人類への脅威
4 レプトスピラ症―全国で感染する可能性のある顧みられない感染症
5 ウイルス性下痢症―培養技術の革新がもたらす下痢症ウイルスの理解―治せる・防げる感染症への期待
6 デング熱―日本でも定着流行の可能性
7 麻疹―急性および持続感染機構からワクチンの作用機序まで
8 狂犬病―最も危険なウイルス感染症
9 成人T 細胞白血病―発症の分子基盤理解の進展と発症予防法開発の試み
10 アスペルギルス症―忍び寄るカビの脅威
11 マラリア―気候変動は日本にもリスクをもたらすか?

第4章 依然として制圧が困難な感染症
1 薬剤耐性菌感染症―静かなるパンデミックへの対応
2 侵襲性細菌感染症―疫学とワクチン予防
3 ヒトパピローマウイルス(HPV)感染症―HPV ワクチンの安全性について
4 急性灰白髄炎(ポリオ)―世界ポリオ根絶達成へののこされた課題
5 エンテロウイルス感染症―新興・再興感染症としてのエンテロウイルス感染症
6 インフルエンザ―次世代インフルエンザワクチンの課題
7 B型肝炎―撲滅に向けた病態解明と治療法の進歩
8 急性脳炎―減らない自然界の日本脳炎ウイルス
9 エキノコックス症―日本に常在するNTD の実体と課題
10 愛玩動物由来感染症―ペットから感染する病気も意外と多いんです

第5章 新たに発生している感染症
1 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)―感染症対策は一朝一夕には成し得ない
2 ジカウイルス感染症―妊娠中に気をつけたい蚊媒介性疾患
3 エボラウイルス病―ウイルス粒子形成機構の構造学的解析
4 ラッサ熱―ウイルス感染を阻害する抗ラッサ熱薬の開発研究
5 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)―国内にも存在した危険な病原体
6 レオウイルス性呼吸器感染症―密かに広がるネルソンベイオルソレオウイルス

第6章 私たちの責任

おわりに

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