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外科系医師のための 手術に役立つ臨床研究

外科系医師のための 手術に役立つ臨床研究
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筆頭著者 本多 通孝 (著)

医学書院

電子版ISBN 978-4-260-63259-1

電子版発売日 2017年12月11日

ページ数 244

判型 A5

印刷版ISBN 978-4-260-03259-9

印刷版発行年月 2017年11月

DOI https://doi.org/10.11477/9784260632591

書籍・雑誌概要

外科領域の臨床研究には、内科とは違う特有の難しさがある。しかし、体系的に方法論を学ぶことで、若手外科医でも“手術に役立つ”質の高い臨床研究ができる。本書は、これから臨床研究、学会発表、論文執筆を行うすべての若手外科系医師に向け、研究計画の立て方からトップジャーナルに通用する論文の書き方まで、臨床研究の基本と実際を具体的にわかりやすく解説。本書を読めば、きっとあなたも臨床研究がしたくなる!

目次

推薦の序
はじめに
本書の特長

序章 外科医が臨床研究を始める前に
 1 臨床研究とは何か,じっくり考えてみよう
 2 外科医は臨床研究を診療に取り入れているか?
 3 研究テーマは自分で決める
 4 外科系臨床研究の種類
 5 外科領域のトップジャーナルとその動向
 6 本書の進め方

第1章 計画編 1 臨床研究計画書を書く 作成上の要点と注意点
 1 臨床研究計画書の作成は必須である
 2 研究の背景・目的を書く
 3 研究の対象者を決定する

第2章 計画編 2 研究仮説とデザインを書く
 1 学会発表の研究デザインは明確か?
 2 介入の割り付け方法を記述する
 3 研究デザインを記述する
 4 探索的研究から仮説検証型の研究へ
 5 「前向き研究」と「後ろ向き研究」とは何か

第3章 計画編 3 調査項目とアウトカムを書く
 1 調査項目の数と研究にかかるコストは比例する
 2 調査項目を決定するために
 3 研究計画書に調査項目を書く
 4 デザインの設計によりバイアスを予防する
 5 エンドポイントの記載
 6 例数(サンプルサイズ)設計とその根拠を書く

第4章 実行編 1 臨床研究を論文にする
 1 論文投稿までの道のり
 2 Introductionを書く-Introductionは完璧な論理を追求しよう
 3 Patients and Methodを書く
 4 Resultsを書く-苦手な統計解析に踏み込む
 5 Discussionを書く
 6 投稿後・reviewerとの闘い
 7 revise原稿を書く

第5章 実行編 2 ランダム化比較試験の功績・観察研究の利点
 1 臨床研究の叡智
    -プラセボコントロール・ダブルブラインド・ランダム化比較試験
 2 CAST studyの衝撃
 3 外科領域の臨床試験におけるランダム化とダブルブラインド
 4 外科領域の臨床試験にプラセボコントロールは必要か
 5 ブラインドと情報バイアスのコントロール
 6 見直される観察研究
 7 内的妥当性と外的妥当性
 8 RCTの実施要件と外科医の倫理を再考する
 9 RCTの利点・観察研究の利点のまとめ

第6章 実行編 3 忙しい若手外科医のための時間の作り方・モチベーションの保ち方
 1 研究とは孤独との戦いであることを自覚し,覚悟を決める
 2 平日の業務を休む
 3 データシート作成に時間をかけない
 4 研究資金を獲得する,できなければ自腹を切る
 5 正確なデータを得るためには業務を変えなければならない
 6 メンターをみつける

第7章 終章 研究倫理・不正について
 1 HTA(health technology assessment)とは
 2 研究倫理と不正行為
 3 なぜ外科関連の研究にはspinが多いのか
 4 医学研究指針の改正と個人情報を取り巻く現状

おわりに
索引
著者紹介

column
 (1)メタアナリシスはずるい研究?
 (2)お医者さんの世界はおおらかである
 (3)いわゆる後ろ向き研究の利点を考える
 (4)術後合併症の評価法について
 (5)多施設共同研究の場合は入院バイアスに注意
 (6)自己決定バイアス
 (7)海外データとの比較から考えるバイアスと交絡
 (8)分野融合とは,言うは易し・行うは難し
 (9)spinについて
 (10)回帰分析における変数選択について
 (11)査読で「新規性がない」といわれたら……
 (12)器械と薬剤の違い