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あなたの患者さん,認知症かもしれません
急性期・一般病院におけるアセスメントからBPSD・せん妄の予防,意思決定・退院支援まで
筆頭著者 小川 朝生 (著)
医学書院
電子版ISBN 978-4-260-62852-5
電子版発売日 2017年11月13日
ページ数 192
判型 A5
印刷版ISBN 978-4-260-02852-3
印刷版発行年月 2017年10月
書籍・雑誌概要
身体治療を提供する急性期病院で、認知症をもつ患者がどのような体験をするのか、どのような支援が望まれるのかをまとめた書。今まであまり触れられてこなかった認知症の当事者の体験、意思決定支援、心理的な苦痛についても取り上げた。特に意思決定支援は、患者の権利の擁護を考えるうえでも、もはや避けられないperson centered careの中心である。超高齢化社会の今こそ多くの医療関係者に読んでほしい書。
目次
序章 今急性期病院で起きていること
1章 一般病院における認知症の問題 認知症は意外なところに潜んでいる
1.はじめに
2.認知症は,どのような症状を伴うのでしょうか
3.軽度の認知症とは
4.認知症とは何でしょう
2章 急性期病院における認知症の問題の現れ方
1.急性期病院における認知症
2.一般病院で認知症を疑うきっかけ
3.まとめ
3章 認知症を知る
1.認知症を理解する3つのレベル
2.認知症を引き起こす疾患を知る
3.認知機能障害を知る
4.社会生活・日常生活への影響
5.IADL,ADLの低下
4章 認知症の人が入院時に体験する苦痛・困難とは
1.認知症の人が一般病院に入院すると
5章 急性期・一般病院で求められる認知症ケアとは
1.一般病院におけるケアと在宅・施設における認知症ケアとの違いは
6章 認知症・認知機能障害をアセスメントする
1.治療とあわせてアセスメントを実施する
2.認知症に気づく
3.認知症・認知機能障害を見落とさないために
4.認知機能のアセスメントを進める(重症度を評価する)
5.病期を評価する(ステージ評価)
6.身体機能を見落とさない
7章 認知機能障害に配慮したコミュニケーション
1.認知症がコミュニケーションに与える影響
2.コミュニケーション能力の低下が引き起こすこと
3.認知症の人とコミュニケーションをとるちょっとしたコツ
4.ケアをするときの工夫
5.まとめ
8章 認知症の人の痛みを評価する
1.高齢者の苦痛の評価
2.急性痛と慢性痛
3.認知症の人の痛みの評価
9章 食事の問題 食欲不振に見える背景にある摂食困難を見落とさない
1.認知症と摂食困難
2.「食べない」理由をさぐる
3.認知症の人の食事の支援で知っておくと役立つこと
4.具体的な食事の支援方法
10章 行動心理症状(BPSD)の予防と対応
1.BPSDとは
2.BPSDの疫学
3.BPSDの影響
4.BPSDの意味するところは
5.BPSDの病態
6.BPSDに対応する
7.BPSDの個々の症状への対応と工夫
8.薬物療法
11章 認知症の人の治療方針を考える(意思決定支援)
1.認知症の人の治療をめぐって
2.高齢者の意思決定支援のプロセス
3.認知症と意思決定能力
4.意思決定能力
5.意思決定能力の構成要素
6.意思決定能力が低下している場合に考えること
7.意思決定能力の評価
8.意思決定能力が低下している場合の対応
9.認知症の人の意思決定をいかに支援するか
10.意思決定が困難な場合の対応
12章 せん妄を予防しよう
1.せん妄とは
2.せん妄と認知症
3.せん妄の病態
4.せん妄が与える影響
5.せん妄が与える苦痛
6.マネジメント
7.せん妄の非薬物療法
8.周術期における予防的介入(周術期)
9.非薬物療法の今後の課題
10.薬物療法
13章 認知症の退院支援:ケアの場の移行を支える
1.退院時の問題とは
2.認知症の人の退院は大変
3.退院支援とは何か
4.退院計画の要素
5.退院を計画するときに
6.具体的に何をするのか(退院支援の構成要素)
7.まとめ
14章 患者・家族への心のサポート,社会的支援を提供する
1.心のケアの必要性-一般病院が対応する心理社会的支援とは
2.認知症の可能性を伝える
3.認知症の可能性を告げる
4.身体疾患についての告知はどうするか
5.伝えても記憶障害で覚えていられない場合
6.家族への支援
索引