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診断戦略
診断力向上のためのアートとサイエンス
筆頭著者 志水 太郎 (著)
医学書院
電子版ISBN 978-4-260-61897-7
電子版発売日 2016年6月6日
ページ数 288
判型 A5
印刷版ISBN 978-4-260-01897-5
印刷版発行年月 2014年4月
書籍・雑誌概要
名医の思考や巧みさ(Art)は再現できるか? その問いに正面から答える。多くの名医に師事し、経営診断も学ぶ著者による「診断力の鍛え方」。診断にともなうバイアスとのつきあい方、病歴をよりクリアにするための具体的な質問例、鑑別ごろ合わせなど、明日から役に立つ心構えとテクニックが満載。認知科学とハードな臨床経験を背景に紡がれる言葉は、まさにArt & Science。
目次
【戦略編】
I 基本的診断戦略
System 1とSystem 2 標準的診断プロセス
System 1 直観的思考の訓練
System 2 分析的思考の訓練
II 新しい診断戦略
System 3 ラテラル・アプローチ:逆転の発想で,状況を打開する
Pivot and Cluster Strategy(PCS):ひらめきながらも疑う,ハイブリッド診断戦略
Horizontal-Vertical Tracing(HVT):合併疾患と原因疾患を確実に追跡し,捉える
Mesh Layers Approach(MLA):鑑別の網を重ねて診断を絡め取る,診断戦略の奥の手
新しい診断戦略の開発:あなた自身が診断戦略を生み出すために
III 病歴の技法
病歴は聴取しない
4C:病歴を明らかにするための4つのC
OSCA frame:効果的に病歴を復元するフレームワーク
BEO approach:よりマクロな視点で病歴を把握する
身体診察の重要性:病歴に並ぶもう一つのアート
IV 現場における診断学教育
Division of Diagnostic Medicine(DDM)の設置
プロブレムを漏らさず挙げる訓練
診断をあきらめない
【戦術編】
I 注意すべきいくつかの戦術的要所
診断を困難にする“霧”への対処法
ブイ(buoy)疾患
オッカムとヒッカムの切り替え
II 難症例に打ち勝つ戦術
Time frameを意識した戦い方
発症様式で絞り込む
外から絞り込むルール
関連痛
ビリヤード・ドレーン理論
稀な疾患をつかまえる
その他の重要な戦術
III 即戦Key Mesh-現場ですぐ出る鑑別70
急性期
バイタルサイン
症候
検査
深く理解するための文献と付記
索引
Key Mesh
鑑別整理法
急性期
プレショックに気づくサイン
PEAの原因
整理のポイント ショック
バイタルサイン
ショックで徐脈(BP↓+HR↓)
相対的徐脈
相対的頻脈
超高熱(>41.5℃)
低体温
症候
3大不明熱
不明熱:3大不明熱以外
薬剤熱(主なもの)
アジア渡航者の発熱
感染症の不明熱として考慮すべきもの
遺伝性周期性発熱症候群
全身倦怠感または食欲の少ない体重減少
食欲が保たれる体重減少
意識障害と痙攣
整理のポイント 失神
整理のポイント めまい
中枢性のめまいを疑うとき
(一過性)視力低下
動悸
心房細動の原因
致死的胸痛
肺炎(X線上)と思ったときの鑑別
危険な嘔気・嘔吐
吐血・上部消化管出血
下部消化管出血
整理のポイント 腹痛
急性下痢(小腸型:毒素型)
吸収不良の鑑別
急性下痢(大腸型:侵襲型)
便秘
多尿(>3L/日)
溶質(浸透圧)利尿
腎性尿崩症の原因
診断の難しい浮腫
血管炎を鑑別に挙げるきっかけとなる臨床症状・臨床所見
血管炎のcluster
骨痛
癌患者の疼痛で鑑別すべきもの
検査
大血球症
VB12,葉酸欠乏
血小板減少
脾腫を起こす疾患
代謝性アシドーシス:Anion Gap上昇型
代謝性アシドーシス:Anion Gap非上昇型
高カリウム血症
代謝性アルカローシス
低カリウム血症
整理のポイント 低カリウム血症
LFT(AST)>1,000U/Lを示すもの
ALP>1,000IU/Lを示すもの
LDH>1,000IU/Lを示すもの
フェリチン>3,000ng/mLを示すもの
ESR>100mm/時を示すもの
PT-INR延長の原因
頻用cluster
感冒症状のKiller疾患cluster
脳梗塞のcluster
肝性脳症のcluster
気管支拡張症の原因
特発性間質性肺炎
整理のポイント 気管支拡張症
非心原性急性肺水腫の原因
急性左心不全の原因
DCM拡張型心筋症の続発性の原因
心筋炎の原因
横紋筋融解の原因