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看護教育 Vol.59 No.2
特集 VRで未来を変える
医学書院
電子版ISSN 1882-1391
電子版発売日 2018年3月19日
ページ数 88
判型 B5
印刷版ISSN 0047-1895
印刷版発行年月 2018年1月
書籍・雑誌概要
特集 VRで未来を変える -
目次
VRで未来を変える。大げさなタイトルと思われたかもしれません。VR技術はますます発展を遂げていき,今や触覚もふくめた五感までも体験できるようになってきました。またVRを体験するためのデバイスも,高品質で比較的廉価なものが普及し始め,確実にVRへのハードルは下がってきています。VR技術が今後発展していくことは疑いようがないでしょう。
しかし,VRという看護教育にとって新たな技術を,単に新しいという理由で,未来を変える教育ツールとして,ご紹介しようとは考えていません。VR「で」未来を変える,というタイトルには,開発者たちの,看護,ケア,そしてその教育で感じている問題点を,多職種で専門知を結集していきながら,看護教育を改善していこうとするパワーを込めています。
そういう意味で,今回ご紹介する,日本で初めての看護教育用VRが,認知症をテーマにしたものだったのは,必然だともいえます。認知症は,医療専門職だけでなく,介護や家族,社会全体で取り組んでいくもの。いわば,多職種の知が結集している場です。たとえ非看護職であっても,看護,看護教育に期待されている方が大勢いらっしゃいます。そうした方々の声が,エールとなって皆様に届くことを祈念します。
そして本特集が,日々の看護教育に悩まれ,改善を試みられている方々に,楽しみながらイノベーションを起こすことの,お誘いになれば何よりの喜びです。
■教育におけるVRの活用を展望する
廣瀬 通孝
■VR × 看護教育 患者の立場に立てる教育方法をめざして
山川 みやえ/古谷 和紀/内藤 知佐子
■VR体験とこれからのケアをつなぐ学習プログラム
ルーブリック評価,教員の活用方法とともに
内藤 知佐子/山川 みやえ
■【座談会】VRの可能性に託した,看護教育への信頼と展望
下河原 忠道/内藤 知佐子/古谷 和紀
堀田 聰子/山川 みやえ
■特別記事
インタビュー「ディープ・アクティブラーニング」という示唆
松下佳代先生に聞く
聞き手 佐々木 杏子
■スクランブルゾーン
『看護覚え書』に学ぶ生活科学
“夢の実現”を支える“健康な生活”をすべての人びとに
小河 一敏
●つくって発見! 美術解剖学の魅力・2
頭部 頭は考えるアゴである
阿久津 裕彦
●キネステティック・クラシック・ネオ
動きの言語化のツールが可能にすること・2
学生の感性を引き出し伸ばす教育的かかわり
中本 里美
●授業を良くする! 教育関連理論・4
「設計」して授業の流れをつくろう!
西野 毅朗
●看護教育 継往開来!・9
先輩看護学生たちの不満 教員の権威の低下と,教育のサービス化
江藤 裕之/林 千冬
●リズムとからだ 「うまくいく」と「うまくいかない」の謎・11
「ノる」と「乗っ取られる」
伊藤 亜紗
●専門家と市民の架け橋 CoSTEP・8
3日間でライティングのエッセンスを学ぶ集中演習
西尾 直樹
●すべって,転んで,立ち上がるために ~看護職生涯発達学から~・11
40代看護師にとっての仕事の意味
高柴 律子
研究解説:折り返し地点の看護師たち
佐藤 紀子