Japanese
English
特集 悪性脳腫瘍治療はここまできた—Precision Oncologyの進歩
Editorial
Editorial
田中 將太
1
1岡山大学大学院医歯薬学総合研究科脳神経外科学
pp.715
発行日 2026年7月10日
Published Date 2026/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.030126030540040715
- フリーアクセス
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
近年,がんゲノム医療の発展により,悪性脳腫瘍の診療は大きな転換期を迎えています.次世代シーケンサーによる解析を含めた包括的遺伝子解析は,WHO脳腫瘍分類第5版において診断基盤として位置づけられ,臨床においても分子病理診断を踏まえた治療選択が不可欠となりつつあります.従来は病理組織学的所見を中心に診断・治療が行われてきましたが,いまや分子異常に基づく精密な診断と個別化医療が現実のものとなり,臨床脳神経外科医にとって新たな知識整理と理解の深化が求められています.
一方で,わが国においては保険収載の制約や不十分な検査体制といった課題も存在し,Precision Oncologyの成果を日常診療にどう結びつけるかは,今後の大きな課題です.さらに,臨床現場における実際の活用には,病理医,放射線科医,腫瘍内科医との緊密な連携が不可欠であり,学際的なチーム医療の重要性はますます高まっています.こうした背景を踏まえ,本特集では「Precision Oncology」を臨床現場に引き寄せ,悪性脳腫瘍診療における最新の進歩と課題を整理することを目的としました.

Copyright © 2026, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.

