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フリーワード 詳細検索 by 医中誌
老化とは,個体が時間の経過とともに経験する生理的・生物学的な変化,特にその機能低下を指す.この変化は細胞レベル,臓器レベル,そして個体の恒常性レベルまで及び,細胞損傷の蓄積や代謝機能・免疫機能の低下,筋力や骨密度の低下に代表される.皮膚における老化は,シワやたるみによって顕在化し,これらは真皮の変化によって生じる.
ヒトの正常体細胞は一定回数分裂すると持続的に増殖を停止する.この現象は,細胞が分裂を繰り返すことで染色体末端を構成するテロメアが短小化し,これが損傷DNAとして認識されることによりひき起こされる.この過程は細胞老化と呼ばれる1).細胞老化が誘導された細胞(老化細胞)は生存し代謝活性を持つが,外界からの増殖指令に応答して増殖を再開することはない.
皮膚はウイルスなどの病原体から体内を守る重要な器官であるため,皮膚の恒常性を理解することは重要である.皮膚は表皮,真皮,皮下組織から形成される.表皮は角質層,顆粒層,有棘層,基底層からなる(図1).基底層には基底細胞が存在し,この細胞が表皮幹細胞である.表皮幹細胞は組織幹細胞の一種であり,組織幹細胞は各臓器で重要な役割を担っている.
線維芽細胞は現代病理学の礎を築いたドイツの病理学者Rudolf Virchowによって,その著作である「細胞病理学」の中で,"結合組織内にみられる紡錘状の細胞" として1858年にはじめて記載された.線維芽細胞は,多様な細胞外マトリックス(例:線維性コラーゲンやエラスチン)を産生,再編成することで,人体に存在する結合組織の構造形成や恒常性維持に大きな役割を担っている.
皮膚は,慢性的に日光にさらされると,ソーラーエラストーシスと呼ばれるエラスチン線維の変性や細胞外マトリックスの分解が起こり,シワを代表とする老化症状が現れる.単回でも波長域290〜320 nmの紫外線(UVB)照射により,表皮肥厚,紅斑,真皮血管の拡張,血管透過性の亢進,真皮浮腫が起こることが知られており,その血管変化や浮腫形成は,老化に皮膚血管・リンパ管が機能的役割を担っていることを示唆している1).
老化は,臓器,組織,細胞が大規模かつ同時に再構築される,複数のレベルで進行する多面的なプロセスである.老化の主な特徴として,生理機能の喪失,組織恒常性の乱れ,免疫機能の変化を含む,生物学的システム全般の機能低下があげられる.老化した個体では,明らかな病原体感染が認められないにもかかわらず,全身性の炎症性変化が観察される.
自己免疫性水疱症は,皮膚や粘膜に存在するタンパクを標的とする自己抗体により水疱やびらんが生じる臓器特異的自己免疫疾患である.表皮細胞間に自己抗体が沈着し表皮内水疱が形成される天疱瘡群と,表皮真皮境界部(表皮基底膜部)に自己抗体が沈着し表皮下水疱が形成される類天疱瘡群に大別される.
本邦の皮膚がん患者数は,1975年には0.2万人ほどであったが,2014年には2万人を超えた.2035年にはピークの3.3万人に達すると推計され,そのうち2.9万人が65歳以上の高齢患者である1)2).高齢者に生じる代表的な皮膚がんは,日光曝露に関連する有棘細胞癌や基底細胞癌であり,患者数は少ないがメルケル細胞癌や皮膚血管肉腫も高齢者に好発する.
膠原病は免疫システムの異常で生じる全身性の自己免疫疾患であり多彩な症状を生じる.皮膚症状を呈する膠原病も多く,それゆえ皮膚科への受診が診断のきっかけになることも珍しくない.膠原病は多様な病因から生じると推測されているが,発症リスクの一つとして加齢・老化がいわれており,たとえば同じく免疫のトラブルである食物アレルギーなどは幼少期発症が主であることと比べてもその差は歴然である1)2).
高齢化により頻度の上がる生活習慣病は,2型糖尿病といった代謝疾患,心不全のような心血管疾患を含み,こういった疾患には共通して慢性炎症の基盤があることが知られる.実際に,高齢者においては,炎症性サイトカイン上昇など,低レベルではあるものの血中や組織中に炎症の持続が誘導されていること,また慢性炎症がある症例では加齢変化が進行しやすいことがわかってきており,老化と慢性炎症がお互いを進行させる悪循環を作っていることが推察される.
皮膚の老化は内因性(細胞代謝,遺伝子変異,ホルモン低下等),外因性(紫外線,栄養状態,環境因子等)によるとされ,なかでも紫外線による光老化の影響は大きい.光老化とは紫外線による慢性皮膚傷害であり,シミ,しわ,たるみ,皮膚がんを生じうる.本稿では皮膚の老化と関連する皮膚科領域の遺伝性疾患のうち,主に紫外線による表皮のDNA損傷および引き続き生じる遺伝子変異が皮疹の形成に直結する疾患を取り上げる.
毛髪は生存において必須ではないが,外部の異物や紫外線からの防御の役割を担っている.老化による毛周期,色調の変化は生理的な現象であり,毛髪は哺乳類において最も老化の形質を表現する組織といえる.
創傷治癒は,ダメージを受けた組織を修復し元の状態へと戻すプロセスである.皮膚においては脂肪細胞,線維芽細胞,免疫細胞,表皮細胞が主となって,連携して一連の複雑なプロセスが進行する.皮膚は,体表の最外層に位置しているがゆえにさまざまな刺激を常時受け,微小な創傷治癒のサイクルが絶えずひき起こされている.
2050年には世界の人口の20%以上が60歳以上になり,高齢化も加速していることから,2015年から2050年にかけて,世界の60歳以上の人口比率は,12%から22%へとほぼ倍増すると予測されている1).わが国においては,2065年には,総人口が減少する中,平均寿命も延びて,国民の約2.6人に1人が65歳以上になる社会が到来すると推計されている.
膿胞性乾癬は,本邦では汎発性膿胞性乾癬(generalized pustular psoriasis;GPP)を指すことが一般的である.GPPには尋常性乾癬の皮疹が先行する例としない例があり,本邦では尋常性乾癬が先行しない例が多い1).
下肢創傷処置料,薬剤性過敏症症候群(DIHS),難治性尋常性天疱瘡および落葉状天疱瘡,円形脱毛症,特発性後天性全身性無汗症に関する全5問を掲載.