画像診断 39巻2号 (2019年1月)

特集 大型・中型血管炎の画像診断

序説 立石 宇貴秀

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血管炎症候群は血管そのものに炎症を認める疾患の総称である.2013年にはCHCC分類が発表され,血管炎分類の変更,病名変更などが行われた.また,18F-FDG PETの導入など画像診断の進歩,ANCA測定の精度向上,トシリズマブなど生物製剤など新規治療も導入された.これらの進歩を踏まえ,ガイドラインが全面的に改訂された.

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大型および中型血管炎では,炎症病態により血管リモデリングが起こり,その結果,重大なアウトカムを来す.画像検査は,動脈の質的・形態的変化をとらえられるため,これらの血管炎の診断に有用である.近年,治療が進歩したため,画像検査による早期診断法と疾患活動性評価法の確立が望まれる.

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CT,MRIは,高安動脈炎の診断や治療効果判定において最もよく用いられるモダリティである.『血管炎症候群の診療ガイドライン2017年改訂版』では,高安動脈炎診療におけるこれらのモダリティの重要性が強調されている.本稿では,古典的な所見から最新の技術まで解説する.

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大型血管炎に分類される高安動脈炎は,発症原因が不明の炎症性疾患である.高安動脈炎では血管の狭窄あるいは拡張性の病変として,主として大動脈や一次分枝動脈にみられる.高安動脈炎では病変部位に糖代謝が亢進した炎症性細胞が集簇するため,GLUTを通じて取り込まれた18F-FDGの集積がみられる.最近の多くの臨床研究により,本症での18F-FDG PETによる診断有用性のエビデンスが確立しつつある.

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巨細胞性動脈炎では,浅側頭動脈だけでなく内頸・外頸動脈領域,大動脈と主要分枝を傷害し,頭痛だけでなく,視力障害,炎症としての発熱・全身倦怠感などを主訴とする.病歴を確認し鑑別として挙げるべき場合には,浅側頭動脈を含む範囲を適切なプロトコールで撮像し,予後向上のため病変を指摘しなければならない.

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結節性多発動脈炎では,中小型動脈の壊死性血管炎により血管壁の肥厚や内腔の狭窄・閉塞を来し,その支配臓器が障害される.障害された血管や臓器は画像検査によって確認することができるため,診断にも有用である.結節性多発動脈炎に特徴的な画像所見や診断のポイントについて解説する.

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川崎病は冠動脈を中心とする中〜小型血管を侵す血管炎症候群であり,急性期から遠隔期にかけての病態の理解と,画像診断上の特徴に関する知識が重要である.冠動脈瘤の非侵襲的評価には冠動脈MRAもしくはCTAがガイドライン上クラスⅠとされ,広く利用されている.MRAとCTAにはそれぞれに利点と欠点があり,それを把握することが望まれる.特に冠動脈CTAでは放射線被ばく低減に努めることが求められる.

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大型血管炎に対する18F-FDG PET/CTによる評価の機会は今後,増加が見込まれるものの,粥状硬化でも18F-FDG集積がみられるなど,評価が難しいことも多い.18F-FDG集積の評価のポイントや,TOFなどの機器が18F-FDG集積に与える影響などを併せて解説する.

すとらびすむす

いしつみ 鈴木 滋
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60歳台,男性.無症状だが,検診のCTで膵に異常を指摘され,当院を紹介受診.既往歴として高血圧,脂質異常症,肝血管腫,前縦隔嚢胞があった.血液検査では,CEA 2.5(基準値5未満)ng/ml,CA19-9 28(基準値37未満)U/ml,AMY 62(基準値44〜132)U/lであった.

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NRHと肝硬変によってできる再生結節には画像の違いがあるのでしょうか?

肝細胞相におけるFNHのring- like enhancementとinflammatory HCAのatoll様の所見は,どのように異なるのでしょうか? またinflammatory HCAが動脈相で強く濃染された場合も含め,この両者の鑑別法を教えてください.

Picked-up Knowledge from Foreign Journals

胸部のAI 小野 修一
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畳み込みニューラルネットワーク (CNNs)による胸部単純X線写真分別の評価

うっ血性心不全の胸部単純X線写真:ニューラルネットワーク学習の可視化

胸部単純X線写真におけるディープラーニングに基づいた悪性肺結節の自動検出アルゴリズムの開発と検証

CASE OF THE MONTH

Case of February 田中 宇多留
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40歳台,女性.主訴:症状なし. 現病歴:子宮癌検診目的で前医受診した際に骨盤内腫瘤を指摘され,精査加療目的に当院婦人科に紹介となった.

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50歳台,男性.主訴:背部痛. 現病歴:半年前より背部痛を自覚.健診の腹部超音波検査で膵尾部に接する腫瘍性病変を指摘され,精査加療目的にて消化器内科を紹介受診.

General Radiology診断演習

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30歳台,女性.主訴:右大腿部痛

右大腿部に熱感・腫脹を伴う原因不明の疼痛が出現した(図1-A〜C).保存加療により自然軽快したが,その1年後,転倒して膝をぶつけた際に,自力での膝伸展が不可能となった(図1-D〜F).精査・加療目的に当院へ入院となった.

他科のエキスパートにお尋ねします−ここを教えていただけますか?

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Refresher Course

関節リウマチの肺病変 徳田 均
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関節リウマチ(RA)の肺病変の画像診断は,RA患者の胸部HRCT施行件数の急増に伴い,新しい段階に入った.その中で,RA固有の肺病変としての気道病変と間質性肺炎に注目が集まりつつある.気道病変はその高い合併率,一般宿主とは異なる様相が,間質性肺炎については特発性間質性肺炎と異なる形態と成立過程などが解明されつつある.それらを的確に読影し,情報としてRA診療の場に送り届けることが今,画像診断医に強く求められている.

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画像診断
39巻2号 (2019年1月)
電子版ISSN:2432-1281 印刷版ISSN:0285-0524 学研メディカル秀潤社

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