画像診断 39巻1号 (2018年12月)

特集 画像診断においてピットフォールに陥らないために

序説 松木 充

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中枢神経領域は解剖が複雑な上に疾患が多彩であり,正常変異とアーチファクトからなる偽病変や見落としやすいブラインドスポットが多く,ピットフォールに陥りやすい.系統的な読影が他の領域以上に重要であるが,ピットフォールの回避策を学ぶことは有用であり,画像診断におけるピットフォールについて系統的に概説する.

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腫瘍,感染症,膠原病,先天奇形,原因不明の特発性と名づけられる病態など,胸部に発症する疾患は多彩である.また,正常構造が胸部画像では異常のようにみえることがある.このような多種多様な胸部画像を取り扱うに当たり,ピットフォールに陥らないために知識の整理が必要である.

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肝の画像診断におけるピットフォールには,撮像法に起因するもの,患者因子に起因するもの,病変の性質に起因するものがある.いずれも日常臨床でしばしば遭遇するものであり,知っておかなければ診断を誤る危険がある.実際の病変との鑑別点と併せて画像所見を整理する.

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消化管は,腹部で唯一空気を含む連続性のある臓器である.消化管のCT診断でピットフォールに陥らないためには,まず走行や位置をthin slice画像やmulti-planar recon­struction(MPR)像で確認し,観察条件を変えた消化管内外の所見の評価が必要である.

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腎腫瘤の評価は,炎症性腫瘤や偽病変をまず除外し,次に嚢胞性と充実性に分類する必要がある.嚢胞性腫瘍の評価にはBosniak分類が有用で,充実性腫瘍の評価は血管筋脂肪腫と腎細胞癌の鑑別が重要である.上部尿路の評価にはCT urography(CTU)が推奨されている.上部尿路癌の典型的所見を理解するとともに,ピットフォールを熟知する必要がある.

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近年の画像診断の進歩により,女性骨盤の画像診断におけるCT,MRIの役割はさらに増大している.本稿では,女性骨盤の画像診断におけるパールとピットフォールについて概説する.特に女性骨盤MRIのルーチンに組み込まれている脂肪抑制法と拡散強調像のピットフォール,および診断への有用性に言及する.さらに,日常臨床で産婦人科医が画像診断に要求する最低限の事項である腫瘍の良悪性鑑別,緊急性の有無に関して,症例を交え解説する.

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骨軟部病変では病変の形状以外に,どの場所にできているかが重要になる.特徴的な場所にできる特徴的な病変をまず習得し,増大速度や痛みの有無,通常の病変としては非典型的な画像所見から,ワンパターンな診断とならないようにすることが,ピットフォールの回避には重要である.

すとらびすむす

AI時代の放射線科医 山下 康行

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20歳台,男性.受診2か月前から右肩痛があり,右肩から肘まで放散するような疼痛もあった.近医でフォローされていたが,疼痛改善がしないため,総合病院を受診し,右上腕骨腫瘍が疑われ,当院へ紹介となった.

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VSRAD® advance 2では背側脳幹の萎縮の程度が数値化されています.論文の報告に沿って萎縮比0.2を基準にすると,Lewy小体型認知症の頻度がかなり大きくなるようですが,いかがでしょうか?

血管性認知症に特徴的なMRI所見があれば教えてください.

Alzheimer病初期に代謝・血流低下がみられる大脳皮質連合野は,頭頂連合野である縁上回,角回からなる下頭頂小葉ですが,アミロイドが集積しやすい部位も同一でしょうか?

CASE OF THE MONTH

Case of January 岸田 雄治
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都60歳台,女性.主訴:両側眼瞼浮腫. 現病歴:当院受診5か月前より視力低下や手指のしびれ,右上肢の疼痛・筋力低下などを認め,3か月前より両眼球結膜充血,両眼瞼浮腫と周囲の疼痛が出現. 既往歴:小児結核,脂質異常症. 生活歴:特記事項なし. 当院で撮像されたCT(図1)およびMRI(図2)を示す.考えられる診断は何か?

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80歳台,男性.主訴:左耳漏,難聴. 現病歴:左耳内に充満した膿性耳漏を洗浄した後,難聴は改善を認めたが,左外耳道前壁に腫瘤を指摘され精査のためCT(図1),MRI(図2)が実施された. 身体所見:左外耳道前壁に一部発赤を伴う白色腫瘤を認める.開口時左耳音あり.開口障害なし. 既往歴:特記事項なし. 血液検査:WBC 5790/μl,CRP 0.44mg/dl. 考えられる診断は何か?

Picked-up Knowledge from Foreign Journals

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安定狭心症に対してCCTAとFFR-CTの組み合わせは,検査後90日までの低リスク群を判別するのに役立つ(the ADVANCE Registryの早期検討)

FFR-CT:on-siteアルゴリズムの診断精度(Siemens社システム)

on-site FFR-CTアルゴリズムの使用経験(Philips社システム)

解剖と血流解析によるon-site FFR-CT(Canon Medical Systems社システム)

on-site FFR-CTの診断精度:FFR・iFRとの比較(Canon Medical Sys­tems社システム)

General Radiology診断演習

骨肉の争い 井上 明星
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大酒家.嘔吐した後に体動困難となっているところを家人が発見し,夜間に救急受診.家人によると11時間前に異常はなかったが,9時間前の電話には出ていないという.意識レべルI-2,脈拍数 122bpm,血圧177/97mmHg,体温36.6℃.

他科のエキスパートにお尋ねします−ここを教えていただけますか?

泌尿器編 伊藤 敬一 , 新本 弘
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前立腺癌の術前の画像診断で,特に重要なことを教えてください.

前立腺癌の被膜外浸潤や精嚢浸潤と手術適応に関して教えてください.MRIでどの程度の被膜外浸潤であれば,手術を考慮されますか?

前立腺癌の存在部位に関して,泌尿器科医が気にしていることがあれば,教えてください.

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遺伝性ポリポーシス症候群および遺伝性非ポリポーシス大腸癌は,遺伝性消化管疾患として広く知られている.前者には家族性大腸腺腫症,Peutz-Jeghers症候群,Cowden症候群,若年性ポリポーシスなどが含まれ,消化管以外の様々な病変を合併する.一方,後者はLynch症候群とも呼ばれ,若年発症,右側大腸癌,他臓器癌などを特徴とする.本稿では,様々な遺伝性消化管疾患に合併する消化管以外の病変における画像所見を中心に概説する.

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39巻1号 (2018年12月)
電子版ISSN:2432-1281 印刷版ISSN:0285-0524 学研メディカル秀潤社

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