特集 診断に役立つ腹膜の解剖と疾患知識
急性腹膜炎の画像診断
谷掛 雅人
1
,
藤井 佳美
1
,
西村 友理恵
1
,
安井 一馬
1
1藤沢市民病院放射線診断科
キーワード:
腹膜
,
急性腹膜炎
,
CT
Keyword:
腹膜
,
急性腹膜炎
,
CT
pp.275-288
発行日 2026年2月25日
Published Date 2026/2/25
DOI https://doi.org/10.15105/GZ.0000006785
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● 急性腹膜炎は通常,臨床診断で疑われ,画像診断の主目的は腹膜炎自体よりも原因疾患の特定である.しかし,臨床診断が困難な症例では,画像が致命的な見逃し防止に重要な役割を果たす.
● 画像所見は,腹膜の充血,浮腫および肥厚を反映したもので,腹膜肥厚,肝表面の早期濃染,小腸の変化(イレウス,腹膜炎小腸),脂肪組織濃度上昇,不自然な腹水などが挙げられる.
● これらの所見は非特異的なものも多く,またすべて揃うわけではないが,限られた所見から「もしかして腹膜炎ではないか?」と疑い,全体を観察し直すことが重要である.
● 小腸の変化は,小腸型感染性腸炎の所見と近似する.“腸炎”と診断する前に,今一度腹膜炎の可能性がないか,他の所見の有無を確認することを推奨する.

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