Clinical Engineering 29巻8号 (2018年7月)

特集 間歇補充型血液透析濾過(I-HDF)の適応を考える

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間歇補充型血液透析濾過(I-HDF)は,透析低血圧症の予防や末梢循環障害の是正を目的に考案された.診療報酬上,時間を3段階に分けた人工腎臓の点数に「慢性維持透析濾過加算50点」を加算する仕組みへと変わった.有効性がさらに明らかにされれば,より発展するものと思われる.

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間歇補充型血液透析濾過(I-HDF)は,限られた透析時間内で間歇的,定時的に少量の補充液の注入と回収が施行される血液浄化療法の一法である.本稿では,各社透析装置に搭載されたI-HDFモードの特徴について解説する.

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除水操作に伴って循環血液量(BV)が過度に減少すると,組織血流量も低下し末梢循環障害を生じる.ここで超純粋透析液などを間歇補充すると,末梢循環が改善し,末梢の有効表面積やplasma refillingなども改善すると考えられる.本稿では,レーザ血流計を用いたI-HDFによる末梢循環障害の改善効果について言及する.

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透析中の低血圧は対応困難な合併症の1つであるが,I-HDFは間歇補液を行うため処置回数を減少でき,特に透析間の体重増加のある高齢者に有効性が期待できる.補充液量の補正方法として,過大な除水速度(UFR)とならないように体重と体重増加量の2つの視点から行うことを提案した.

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間歇補充型血液透析濾過(I-HDF)は,むずむず脚症候群(RLS)など,大分子溶質の積極的な除去により改善が見込まれる病態では適応にならないと考えられていた.しかし,I-HDFでは逆濾過補充による膜洗浄効果があり,後希釈HDFに併用することによりα1-microglobulin(α1-MG)除去能の改善がみられた.この併用療法によるRLSに対する効果を検証したところ,I-HDF単独および前希釈HDFに比して有効であった.

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間歇補充型血液透析濾過(I-HDF)は,急激な血圧低下を事前に回避することや,補充による末梢循環の是正による安定透析が期待されるものの,比較的若い患者や長期透析合併症予防を目的とする場合には除去効率は十分ではない.従来の血液透析濾過(HDF)とI-HDFを組み合わせたHybrid HDFとすることで目的を達成できる.この方法による長期使用の臨床効果を検討した.

I-HDFの臨床試験 峰島 三千男
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本稿では,間歇補充型血液透析濾過(I-HDF)に関する臨床試験の結果をまとめた.その結果,I-HDFは末梢循環障害の是正,plasma refillingの促進,透析低血圧症の予防などに有効で,少量置換のオンラインHDFと見なすことができる.積極的な溶質除去を必要としない透析患者,とりわけ栄養障害患者や高齢者に効果的と考えられる.

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間歇補充型血液透析濾過(I-HDF)は,その開発動機に1つの特徴がある.それはこの血液浄化方法・I-HDFの開発の始まりが,血液透析療法を受けている患者と開発者との対話での,「透析療法施行中に補液を受けるとなんだか楽になる」という患者の声だったということである.開発者は,「透析療法施行中に補液を加えると患者が楽に感じる」原因のあらゆる根拠を検討し,新たな可能性により方法論を展開し,確立するに至ったのである.このように,I-HDFは理論が先行したというより,臨床現場から開発された手法という特徴がある.

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Clinical Engineering
29巻8号 (2018年7月)
電子版ISSN:2432-1265 印刷版ISSN:0916-460X 学研メディカル秀潤社

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