Heart View 25巻7号 (2021年7月)

特集 不整脈薬物治療を考える−ガイドライン改定を踏まえて−

企画にあたって 清水 渉

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日本循環器学会/日本不整脈心電学会は,旧来の「不整脈薬物治療に関するガイドライン」と「心房細動治療(薬物)ガイドライン」を統合し,2020年に「不整脈薬物治療ガイドライン」として改訂した。

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徐脈とは,脈拍が50回/分未満になることをいう。無症候の場合もあるが,易疲労感や息切れなどの症状や失神を引き起こすことがあり,特に高齢者に多いため,その治療戦略は患者背景も含めて十分に検討が必要である。

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Narrow QRS tachycardiaは臨床的によく遭遇する頻脈性不整脈で,持続する発作を停止させるため薬剤投与が必要となることが多い。Narrow QRS tachycardiaは原因により有効な薬物が異なるため,心電図上の鑑別診断が重要である。本稿では,薬物による鑑別診断について概説する。

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特発性心室頻拍は,心電図1枚から比較的簡便に鑑別されうる。カテーテルアブレーション時に役立つのはもちろんのこと,頻拍波形によって予防や停止目的に選択する薬剤が異なるため,知識の整理が重要である。

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「弁膜症性」心房細動のすべてと,「非弁膜症性」心房細動のなかで血栓塞栓症リスクの中等度以上(CHADS2スコア1点以上)の症例が,抗凝固療法開始の適応となる。本稿では,塞栓症・出血リスクに基づいた直接経口抗凝固薬(direct oral anticoagulant:DOAC)とワルファリンの使い方について述べる。

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不整脈の発生機序は,電気的興奮の①発生の異常,②伝播の異常の2つに分かれる。頻脈性不整脈では,前者には異常自動能と撃発活動(triggered activity)が,後者には興奮旋回(リエントリー)が含まれる。この機序により,不整脈の診断も治療戦略も変わるため,押さえておきたい分野である。

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カテーテルアブレーションや除細動器などの非薬物治療が著しく進歩する一方で,薬物治療については,新薬の開発研究/試験は近年乏しく,医療現場に大きな影響を与える情報が多いとは言い難い。しかし,抗不整脈薬は,不整脈診療の中心であることに変わりはない。本稿では,わが国の不整脈薬物治療ガイドライン改定を踏まえ,薬物治療についての話題を取り上げながら,抗不整脈薬の分類/作用機序と薬物動態を概説する。

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心房細動は,症状もリスクも個々の患者において大きく違うため,個々の患者の病態や症状,社会的な状況なども踏まえて治療方針を決定していく必要がある。本稿では,改訂されたガイドラインを踏まえて,その治療戦略を考えたい。

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遺伝性不整脈の診療においては,遺伝型に応じた治療・管理が必要となる。本稿では,遺伝子変異の解釈や複雑な遺伝形質の考え方やゲノムワイド関連研究から得られる多遺伝リスクスコアについて,また最後に遺伝カウンセリングについて述べる。

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長らく心房細動に対する積極的な洞調律維持療法は推奨されなかったが,近年カテーテルアブレーションが飛躍的に進歩・普及し,安全性・成功率ともに向上している。最新のエビデンスとともに,薬物治療の意義を再考する。

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高齢化人口の増加に伴い,他疾患を患った心房細動症例の割合は増えている。抗凝固療法を実施するにあたり,出血を含めたハイリスク症例について,現在あるエビデンスを踏まえ概説する。

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高齢化の進むわが国において,心房細動患者が観血的手技を受ける機会は増加している。本稿では,ワルファリンおよび直接経口抗凝固薬(direct oral anticoagulant:DOAC)が選択可能となった現状での周術期の抗凝固療法について解説する。

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器質的心疾患を基礎として生じる心室頻拍(ventricular tachycardia:VT)は,心臓突然死の主要な原因となる。治療法の選択肢として,抗不整脈薬による薬物治療とカテーテルアブレーションや植込み型除細動器(implantable cardioverter defibrillator:ICD)などの非薬物治療がある。本稿では,VTに対する薬物治療のポイントと位置付け,さらに非薬物療法との棲み分けについて概説する。

治す14

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遺伝性不整脈は,発症時期が小児から成人まである。また,経年的に進行するものなど疾患や遺伝子型により異なり,小児科領域から老年に至るまで遭遇する可能性がある。通常の心臓病に合併する不整脈と使用薬剤が異なるものが多い点に注意が必要である。

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心室細動に対する治療では,①早期の電気ショックと質の高い胸骨圧迫,②アドレナリン投与のタイミング,③抗不整脈薬の選択,④原因の検索と治療の4点が重要である。本稿では急性期薬物治療を中心に概説する。

連載 心臓の解剖【知っておきたい知識 −疾患の病態生理から治療へつなげる解剖学−】

第4回

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●右室「壁」は凸型の中隔壁と凹型の自由壁(壁厚5mm)で構成され,右室「内腔」は三日月様を呈している。

●右室「内壁」には,内腔に突出する中隔縁柱・調節帯・室上稜より構成されるリング状構造物(右室リング)が認められる。

●右室「内腔」は,右室リングにより流入路領域と流出路領域に分類される。

●右室「内腔」構造は左室「内腔」構造との間でらせん状に絡み合う構造を呈している。

●線維組織により周辺組織と構造的・電気的に隔絶された右脚は,中隔縁柱・調節帯に沿って下行し,右室前乳頭筋へ到達する。右脚内を下行してきた電気的興奮は,同部位でbreakthroughする。

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基本情報

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Heart View
25巻7号 (2021年7月)
電子版ISSN: 印刷版ISSN:1342-6591 メジカルビュー社

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