連載 心臓の解剖【知っておきたい知識 −疾患の病態生理から治療へつなげる解剖学−】
第4回
右室の基本構造と疾患に伴う構造変化
井川 修
1
1日本医科大学付属病院/セントマーガレット病院 循環器内科)
pp.690-701
発行日 2021年7月9日
Published Date 2021/7/9
DOI https://doi.org/10.18885/HV.0000000596
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●右室「壁」は凸型の中隔壁と凹型の自由壁(壁厚5mm)で構成され,右室「内腔」は三日月様を呈している。
●右室「内壁」には,内腔に突出する中隔縁柱・調節帯・室上稜より構成されるリング状構造物(右室リング)が認められる。
●右室「内腔」は,右室リングにより流入路領域と流出路領域に分類される。
●右室「内腔」構造は左室「内腔」構造との間でらせん状に絡み合う構造を呈している。
●線維組織により周辺組織と構造的・電気的に隔絶された右脚は,中隔縁柱・調節帯に沿って下行し,右室前乳頭筋へ到達する。右脚内を下行してきた電気的興奮は,同部位でbreakthroughする。
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