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投稿論文 研究報告
アバターを用いたオンラインカウンセリングにおける作業同盟とセッションの評価――会社員を対象としたパイロット・テスト
北原 祐理
1
,
下山 晴彦
2
1筑波大学
2跡見学園女子大学
キーワード:
オンラインカウンセリング
,
アバター
,
作業同盟
,
セッションの評価
,
会社員
Keyword:
オンラインカウンセリング
,
アバター
,
作業同盟
,
セッションの評価
,
会社員
pp.391-400
発行日 2026年6月5日
Published Date 2026/6/5
DOI https://doi.org/10.69291/pt52030391
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- 参考文献 Reference
産業領域の心理支援においては,メンタルヘルスの問題を抱えながらも専門的支援につながらないという「サービスギャップ」が課題となっている。このギャップを解消するためには,援助要請に伴うコストの軽減と,援助を受けることによるメリットの認識の双方が重要である。近年,これらの両面を実現する手段として,アバターを用いた心理相談サービス(以下,アバター心理相談)が注目されている。アバター心理相談は,匿名性を保ちながら,互いの架空の分身を画面に映して話しやすさを維持できる点で独自の強みを持つ。一方で,その相談体験や利用者視点での効果に関する実証的知見は未だ少ない。そこで本研究では,20代から50代の会社員を対象に短期のアバター心理相談を実施し,作業同盟およびセッション評価の得点傾向と相談体験を検証した。その結果,作業同盟およびセッション評価の各下位尺度の中央値は,セッション後の覚醒度を除き,すべて理論的中間点を上回っていた。また,作業同盟得点が高いほど,セッション評価が高く,セッション後の覚醒度が低いという特徴的な相関が示された。さらに,自由記述においては,「相談の効果」(38%)と「サービスへの満足感」(17%)に関わる記述の出現頻度が合わせて半数超を占めた。以上の結果から,短期のアバター心理相談は,相談者に対して肯定的な相談体験をもたらし,援助要請の促進に寄与する新たな相談形態として有効である可能性が示唆された。

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