Japanese
English
連載
脳におけるエストロゲンの見えざる作用 第39回 ―腸内細菌と脳機能を結ぶ腸脳軸とエストロゲン―
武谷 雄二
1
1東京大学名誉教授 医療法人社団レニア会アルテミスウイメンズホスピタル理事長
pp.94-100
発行日 2023年12月1日
Published Date 2023/12/1
DOI https://doi.org/10.34449/J0015.30.04_0094-0100
- 有料閲覧
PPV購入案内
1,320円 (1,200円+税10%) こちらは、94ページから100ページの文献です。
PPV(ペイ・パー・ビュー)とは、論文(記事)単位で購入・閲覧ができるサービスです。
購入には医書.jp本会員登録が必要です。
会員登録完了後に改めて上記「購入サイトへ」を選択してください。
または「購入サイトへ」選択後に「購入ログイン」、「新規会員登録」の順に進んでください。
会員登録について詳しくはをご確認ください。
購入には医書.jp本会員登録が必要です。
会員登録完了後に改めて上記「購入サイトへ」を選択してください。
または「購入サイトへ」選択後に「購入ログイン」、「新規会員登録」の順に進んでください。
会員登録について詳しくはをご確認ください。
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
かつて腸内細菌叢(gut microbiota;GM)は,個体の生命維持の仕組みとは無関係にたまたま寄生している微生物,あるいは時に病原菌となり得るものとみなされてきた。しかし近年腸内の細菌数はヒトを構成する全細胞数の10倍以上であり,その種類は500〜1,000に上り,それらの遺伝情報はヒトゲノムの150倍以上であることがわかってきた。それとともに,今やGMはもっとも影響力がある人体の体内環境とみなされ,人体の臓器の1つといっても過言ではないほどわれわれの恒常性の維持や健康に関連していることが広く知れわたってきた。ヒトとGMは相互に依存しており,GMの種類やその量はヒトの健康状態と密接に関わっていることになる。さらにGMには性差があり,性ステロイドホルモンと相互に影響を及ぼし合っている。加えてGMはその分解・代謝産物,免疫系,炎症反応などを通じて脳の機能と双方向的に作用しており,この機能系は腸脳軸(gut-brain axis),あるいは腸脳相関(gut-brain interaction)と呼ばれている。エストロゲンは脳に直接作用するが,さらにGMとの相互作用を繰り広げつつ腸脳軸という経路を介して脳に影響を与えることになり,エストロゲンの脳への作用はより重層的であることが明らかになってきた。本稿ではその概略について解説を加えたい。

Medical Review Co., Ltd. All rights reserved.

