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連載
グラビア・目で見る母児境界面の生理と病理 ―胎盤における凝固線溶系の役割―
最上 晴太
1
1京都大学医学部婦人科学産科学教室
pp.4-7
発行日 2015年12月1日
Published Date 2015/12/1
DOI https://doi.org/10.34449/J0015.22.04_0004-0007
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「はじめに」胎盤は数多くの凝固線溶系の分子を発現しており,それらは胎児発育など正常な妊娠の維持に関与していると考えられているが,いまだ不明な点が多い。詳しくはLanirらによる総説を参照されたい1)。さて,筆者は胎盤絨毛というより羊膜の凝固系の異常と早産との関係について研究してきた。これまでは,一般に早産の発症原因としては感染による絨毛膜羊膜炎が重要であると考えられてきた。しかし妊娠中の不正性器出血や,絨毛膜下血腫などの子宮内出血も早産のリスクファクターとなることが疫学上数多く報告されている2)3)。実際に筆者自身も妊娠初期や中期に大きな絨毛膜下血腫を生じて,その後不正性器出血とともに破水し,結局は流産や早産となった症例を少なからず経験しており,子宮内の出血は妊娠の維持には非常に危険であると実感している。本稿では凝固第Ⅱ因子であるトロンビンが羊膜に与える影響を紹介する4)。

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