Japanese
English
連載 医療にいかす行動経済学・Vol.15
皮膚科における諸問題を行動経済学で考える
Considering difficult issues in dermatology through behavioral economics
安田 正人
1
Masahito YASUDA
1
1群馬大学大学院医学系研究科皮膚科学
キーワード:
医師の働き方改革
,
直美(ちょくび)
,
チーム制
,
キャリア形成
Keyword:
医師の働き方改革
,
直美(ちょくび)
,
チーム制
,
キャリア形成
pp.656-663
発行日 2026年5月23日
Published Date 2026/5/23
DOI https://doi.org/10.32118/ayu297080656
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SUMMARY
皮膚科は女性医師比率が唯一50%を超える診療科であり,開業志向の高さも相まって,大学病院・基幹病院での中堅医師不足という構造的課題をかかえている.本稿では,皮膚科において問題となっている「医師の働き方改革」と「直美(ちょくび)」という2つのテーマを行動経済学の視点から分析した.働き方改革においては,不公平回避,リンゲルマン効果,現状維持バイアスなどが主治医制からチーム制への移行を阻む要因として機能し,直美の増加には現在バイアスとプロスペクト理論などが関与していると考えられる.報酬という外的動機づけの整備に加え,習熟度の可視化による内的動機づけの強化と,キャリアパスの明確化が有効な対策となりうるだろう.女性医師の高比率と開業志向という課題から,皮膚科が率先して柔軟かつ互換性の高い医療体制を構築していきたい.

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