Japanese
English
解説
神経再生の生化学
Biochemistry of nerve regeneration
高坂 新一
1
Shinichi Kohsaka
1
1慶応義塾大学医学部生理学教室
pp.466-473
発行日 1983年12月15日
Published Date 1983/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425904557
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- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
神経系の再生機序を明らかにしてゆくことは,脊髄損傷,神経疾患等に苦しむ数多くの患者を背景に,世界的に重要な研究課題となっている。これらの研究には,sciatic nerve1〜3),dorsal root ganglion4,5),superior cervical ganglion6),hypoglossal nerve7〜9),spinal cord10,11)等さまざまな材料が用いられているが,ほとんどのものが形態学的アプローチにとどまっている12,13)。このことは,神経の再生機序を生化学的に追求することが,いかに困難であったかを如実に物語るものである。著者らは,神経系特に中枢神経系の再生をささえている物質的背景を明らかにすべく,金魚の視覚系を用いて生化学的な研究を進めてきた。即ち金魚の視神経を外科的に切断し,その後網膜内(視神経の細胞体であるganglion cell)での生化学的変化を検討してゆこうとするものである。金魚の網膜を実験材料とすることは以下の如き利点がある。
①哺乳類の中枢神経系は非常に再生しにくいが,金魚の視神経は中枢神経系にもかかわらず再生能力が良く保たれている。

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