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TOPICS
ホルモン作用のスピルオーバー現象と病気
網野 信行
1
,
柏井 卓
1
1大阪大学臨床検査診断学
キーワード:
スピルオーバー現象
,
ヒトTSH受容体
Keyword:
スピルオーバー現象
,
ヒトTSH受容体
pp.1150-1151
発行日 1992年10月15日
Published Date 1992/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542901252
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- Abstract 文献概要
1つのホルモンが本来そのホルモンに対応する受容体以外の受容体にも作用し,2つ以上の生物学的な活性を示す現象を"specificity spillover"と言う1).このようなホルモンと受容体の交差反応とも言えるべき現象はホルモンの構造または受容体の構造が相互に類似している場合に起こりうる.例えば,成長ホルモン過剰分泌を示す末端肥大症において,血中プロラクチン濃度は正常であるがプロラクチン過剰分泌症状,すなわち乳汁分泌,無月経,不妊症などの症状を示すことがある.これは成長ホルモンがプロラクチン受容体にも作用しこのような現象を起こすものと考えられている.また,ある種の腫瘍が,IGF-IIを過剰分泌しそれがインスリンまたはIGF-I受容体にも作用し低血糖症状を起こすことがある.この場合インスリン産生腫瘍の場合に見られる高インスリン血症は認められない.
糖蛋白ホルモンであるLH, FSH, TSHおよびhCGはαおよびβサブユニットからそれぞれできているが,いずれもαサブユニットは共通しており,したがって構造上これら4つのホルモンはかなりの類似性が認められる.
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