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特集 〔Q & A〕術中トラブル対処法—私はこうしている
心臓手術
PDA切離の際,大動脈側あるいは肺動脈側のPotts鉗子がずれて出血した
新井 達太
1
1東京慈恵会医科大学心臓外科
pp.861-862
発行日 1984年6月20日
Published Date 1984/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407208722
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- Abstract 文献概要
ずれたPotts鉗子の大動脈側にPotts鉗子をあわててかけると,大動脈壁を損傷してかえつて大出血を起こすことがある.PDAの上下の大動脈にテーピングをしてある時は前項で述べたように大動脈をテープ又は大動脈鉗子で遮断して,PDAの切断部に余裕を作つてからPotts鉗子をかけ直すとよい.最近のPotts鉗子は非常によく出来ていて,ずれることはまずないが,鉗子がガーゼや他の組織などをかんでいるとゆるくなることがある.Potts鉗子をはじめにかける時,ほかの異物やほかの組織などをかんでいないか十分に確かめねばならない.
PP/PSが80%以上の肺高血圧で成人の肺動脈側の鉗子がずれると,鉗子をかけ直すのはなかなか難しい.まず,出血部を助手が指で押さえる.この操作中鉗子が外れてしまうこともある.肺動脈圧が80mmHgもあると母指と示指で押えて出血を止めているのはなかなか困難で,PDA切断端から示指を挿入して出血を少なくしたという話をきいたことがあるので,指を挿入してでも出血を少なくせねばならない.まず,開胸創を胸骨方向にのばす.次に心膜を開き,肺動脈を大動脈から剥離してテープを通す.太いネラトンにテープを通して肺動脈を遮断すると出血は少なくなる.ここで手早くPotts鉗子を肺動脈のPDA切断端にかける.
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