Japanese
English
展望
集団精神療法の発展と現況
Historic Background and Recent Status of Group Psychotherapy
池田 由子
1
Yoshiko Ikeda
1
1国立精神衛生研究所
1National Institute of Mental Health
pp.91-104
発行日 1966年2月15日
Published Date 1966/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405200958
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- 1ページ目 Look Inside
I.まえがき
By the crowd have they been broken,By the crowd they shall be healed
(Cody Marsh)
集団の力を用いて人のこころをいやすことは,はるか昔から行なわれていた。また原始社会にあつてはその治療が宗教と結びついて,家族ぐるみ,部族ぐるみという集団のかたちをとりやすいことも,人類学の文献に見ることである。しかし,集団精神療法が近代医療の一体系としてのあゆみを始めたのは,わずか半世紀前のことにすぎない。それはいまなお,さまざまの質問を自らに投げかけながら,流動し,発展しつつある治療と研究の若い科学である。
集団精神療法の展望という課題に対して,私は私自身いままでに書かれているような客観的,図式的な一文をとうてい書くことができないことはよく知つている。なぜなら私は集団精神療法に対して投げかけられた質問の多くにまだ十分答えられるだけの経験もないし,私が集団精神療法に接した経験はまだあまりに近く,生々しいからである。

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