Japanese
English
胃と腸ノート
直視下生検と粘膜下血腫
別宮 啓之
1
,
鈴木 茂
1
,
竹本 忠良
1
1東京女子医科大学消化器病センター
pp.1270
発行日 1974年10月25日
Published Date 1974/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403111810
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- Abstract 文献概要
鉗子生検後に著明な粘膜下の血腫と思われるものが生じて,びっくりした経験を有する方は少なくないかもしれない.われわれもファイバースコープ生検法初期の時代に手術直前の患者に生検を施行し,開腹後著明な血腫を認めた2例を経験したことがある.その後,絶えてこのような偶発例には遭遇しなかったが,最近胃穹窿部の鉗子生検により著明な粘膜下血腫を生じた2例を経験したので改めて注意を喚起する意味でここに取り上げてみた.
患者は48歳の家婦で,主訴は心窩部痛と,腹部膨満感,既往歴・家族歴にも特記すべきことなく,外来の胃レ線検査でも特に異常を指摘されていない.また,出血時間凝固時間,プロトロンビン時間,血小板数も異常なく,胃炎精査のため内視鏡検査を施行した.使用機種はFGS-BL,鉗子は食道生検用の孔開き鉗子を使用.胃粘膜所見は中等度萎縮性胃炎で急性炎症の所見はなく,萎縮境界は明瞭で閉鎖型Ⅲを呈していた.噴門側胃炎検討のためスコープを反転し,図1のような所見を得,同部(食道胃接合部より約2cm穹窿部側)より鉗子生検を施行した.
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