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2026年3月,英国ロンドンのExCeL Londonにおいて第41回欧州泌尿器科学会(European Association of Urology Annual Congress : EAU2026)が開催されました.EAUは泌尿器科領域を代表する国際学会の1つであり,今年は7,000件を超える抄録が応募されました.私自身も,近藤幸尋教授,木村剛特命教授にご指導いただき臨床研究を始め,EAUでの抄録採択を1つの目標として研究を続けてきました.今回その機会を得てロンドンを訪れることとなりました(写真1).英国を訪れるのは約25年ぶりのことで,久しぶりにロンドンの地に降り立ち,今回のEAUでは自身の研究発表に加え,多くの最新研究に触れるとともに,さまざまな交流を通じて今後の研究について考える貴重な機会となりましたので,ここに報告します.
会場となったExCeL Londonは大規模なコンベンションセンターで,多数のセッションが同時並行で開催されていました(写真2).会期中には,前立腺癌領域に関する研究が報告されました.MRIで診断が不明確な症例におけるPSMA PET/CTの有用性を検討したPRIMARY2試験が紹介され,前立腺癌診断における画像診断の進歩が示されました.腎癌領域ではLITESPARK-022試験が報告され,腎摘後再発高リスクの淡明細胞型腎細胞癌に対する術後補助療法としてペムブロリズマブとベルズチファンの併用療法が検討されました.本試験ではペムブロリズマブ単独療法と比較して無病生存期間(DFS)の有意な改善が示され,sarcomatoid成分の有無にかかわらずその効果が認められました.さらに探索的解析では遠隔転移無病生存期間(DMFS)および二次無増悪生存期間(PFS2)の改善も示され,新たな術後補助療法の可能性が示されました.また膀胱癌領域では,筋層浸潤性膀胱癌(MIBC)に対する周術期治療としてエンホルツマブ ベドチンとペムブロリズマブの併用療法を検討したKEYNOTE-B15試験が紹介されました.本試験では従来のシスプラチンベース術前化学療法と比較してイベントフリー生存期間(EFS),全生存期間(OS),および病理学的完全奏効率(pCR)の改善が示され,新たな周術期治療戦略としての可能性が示唆されました.さらに膀胱癌領域のセッションでは,膀胱温存療法と膀胱全摘術の適応や治療強度の調整について議論が行われました.複数の演者による短い発表の後に討論が行われる形式で,幅広いテーマについてテンポ良く議論が展開され,会場は白熱した雰囲気に包まれていました.また,泌尿器科手術に関する研究に加え,AI技術を応用した画像解析研究も数多く報告されていました.セッションでは「AI has come to stay」という言葉が印象的であり,AIが泌尿器科診療において今後広く統合されていく可能性が強く示されました.
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